いま私のPCには“Windows10 Ver.20H2”というMicrosoft社のOSが入っています。2021年4月19日(月)に配信されたものです。
Windows 10のバージョン表記が変更になり、これまでの「西暦下2桁+完成月2桁」から「西暦下2桁+半期表記」となりました。このため、October 2020 Updateのバージョンは、「Windows 10 バージョン20H2」となります。
Microsoft社では、Windows 10 Version 20H2 (別名 Windows 10 October 2020 Update) の新機能や更新された機能および IT 技術者の関心が高いコンテンツを示します。 この更新プログラムには、Windows 10 Version 2004 の以前の累積的な更新プログラムに含まれているすべての機能と修正プログラムも含まれています。
としています。
また、従来のバージョンの Microsoft Edge ではなく、新しい Chromium ベースの Microsoft Edge ブラウザーが自動的に含まれる事を示唆しています。
@IT社では次のように整理しています。
1.バージョン表記が変わる
今回からの大きな変更として、Windows 10のバージョン表記システムが切り替わり、秋のバージョンは、「Windows 10 バージョン20H2」と呼ばれることになる。2020年の春までは、Windows 10のバージョン番号は、西暦の下2桁とアップデート版の完成月2桁を組み合わせたものだった。例えば、Windows 10バージョン1909は、2019年9月に完成したWindows 10という意味を持っていた。
これに対して20H2からは、西暦の下2桁と、上半期と下半期を示す「H1」と「H2」を組み合わせたものになる。このため、Windows 10 October 2020 Updateのバージョン名は、「Windows 10バージョン20H2」になる。Windows 10の配布方法などが変更になる中、完成月という指定方法に意味がなくなってきたからだと考えられる。年2回の「機能アップデート」であるため、半期で区別することにしたのだろう。
一般消費者向けには、配布開始の月名と年を組み合わせた「October 2020 Update」のような表記は残すことになるという。
バージョン表記については、ソフトウェアの対応や機能の違い、設定画面の操作などを説明する際、記事中などで表記されることがある。また、「20H1」などの表記は、これまでプレビュー版の間に対応リリースを示す「コード名」として使われてきた経緯があるので、過去のバージョン表記を見る場合などには注意が必要だ。
2.秋の機能アップデートは短時間で更新できるPCがある
Windows 10は、年2回、春と秋に新機能が追加される「機能アップデート」が行われる。これ以外のアップデートは「品質アップデート」と呼ばれ、週単位で配布が行われることがある。このうち、米国太平洋時間の毎月第2火曜日の10時からは、「Bアップデート」と呼ばれる大きな「品質アップデート」が行われる。これは、「累積更新アップデート」と呼ばれ、サポート期間が終了していない全てのWindows 10に対して配布される。20H1用のBアップデートは「Windows 10 Version 2004の累積更新プログラム(KB457156)」というような名称で毎月行われてきた(32bit用と64bit用がある)。
実は、20H2のアップデートは、この20H1の品質アップデートに含まれて、段階的に行われてきていた。ただし、20H2の新機能に関しては、抑制されており、仕様上は、20H1のままになっていた。2020年10月のBアップデートには、その最終段階のものが含まれていて、原稿執筆時点ではオプションの更新プログラムとして提供されている「Windows 10、バージョン20H2の機能更新プログラム」を適用すると、「イネーブラー」と呼ばれる機能により、抑制されていた20H2の新機能を有効化する。
段階的に機能アップデートを配布することで、最終段階のアップデートを短時間で終了させることができるというメリットがある。10月の最終アップデートでも、再起動時間は短く、数分以内に再起動が完了する。
前述のように短時間で機能アップデートが完了できるのは、20H1がインストールされているPCのみで、それ以前のWindows 10 November 2019 Update(バージョン1909)やMay 2019 Update(バージョン1903)は、通常の機能アップデートと同様に、再起動時に進行状態をパーセントで示す、時間のかかる機能アップデートとなる。
Windows10の累積更新履歴
3.新機能は少なめ
20H2では、バグ修正による品質の向上や安定感の向上を重視しているため、大きな機能追加はない。なお、以下に記している20H2の変更点に関しては、Windows Insider ProgramのBlogの記述と、筆者が20H1と20H2を比較して調べたものが含まれている。調べた範囲では、20H2の新規機能/機能変更は、以下のようなものになっている。
・〔コントロールパネル〕と〔Windowsの設定〕アプリの変更
・〔スタート〕メニューの改良・Chromium版Microsoft Edgeの標準搭載
・その他
・〔コントロールパネル〕と〔Windowsの設定〕アプリの変更
Windows 10では、以前から設定項目を[コントロールパネル]から[Windowsの設定]アプリに移行させている。
20H2では、〔コントロールパネル〕の〔システム〕の機能が〔Windowsの設定〕アプリ側に移行した。
〔コントロールパネル〕の〔システム〕にあった機能は、〔Windowsの設定〕アプリの〔システム〕-〔詳細情報〕画面に移っている。〔コントロールパネル〕に〔システム〕アイコンは残っているものの、これをクリックすると、〔Windowsの設定〕アプリが起動し、〔システム〕-〔詳細情報〕画面が開く。なお、このページは20H1までは〔バージョン情報〕という名称だった。
4.〔スタート〕メニューがテーマに対応
20H2では、〔スタート〕メニューのテーマ対応が進み、タイル背景もテーマやアクセントカラーで指定した色などが、ほとんどのタイルの背景にも適用されるようになった。このため、テーマを切り替えると、〔スタート〕メニューもテーマに従った配色が使われる。
タイル背景も半透過効果(Fluent DesignのAcrylic)が利用でき、〔Windowsの設定〕アプリの〔個人用設定〕-〔色〕画面の〔透明効果〕を「オン」にすると、タイル背景がデスクトップなどの色を透過するようになる。
ただし、一部のMicrosoft Storeアプリは、従来通り固有のタイル背景のままになるものがある。
このほか、いくつかの新機能追加がありますが、詳しくはMicrosoftまたは@IT社のサイトでご確認ください。
2021年6月12日(土)にはWindows10のVersion 21H1 が配信されました。したがって、私のPCの今のバージョンは“21H1”です。
【関係サイト】
〇 マイクロソフト社ホームページ;該当ページ
〇 @IT社ホームページ;「20H2」のページ
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