goo blog サービス終了のお知らせ 

鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

果物の女王

2012-02-22 | エッセイ

果物の女王は誰か。

 

かつて、バナナが女王といわれた時代があった。

私が子供の頃、バナナは外国から来たスターで、めったにお目にかかることはなく、たまに食べると、果物なのにケーキのような甘い上品な味にうっとりしたものだった。

今、その地位は低下した。

一年中出回り、値段が安いせいである。

だが、バナナには実力はあるのだ。

人間が食べやすいように、皮は剥きやすく、種はなく、おいしくて栄養もある。

人間のために究極まで進化した果物といえる。

最近、バナナが見直され、スポーツ選手などにもバナナを愛好する人がいるという。

 

「果物の女王はメロンである」

このことに異議を唱える人は少ないだろう。

端正な丸い姿。

スイカのようにバカでかくもなく、それでいてずっしりと重量感のある存在感。

着ている衣装がまたすばらしい。

表面に浮き出た立体的な白い網目模様。

豪華な絹の衣装をまとっているようだ。

こんな豪華な衣装を着ている果物は他にない。

体はみずみずしく、味は上品な甘い味である。

存在感、豪華さ、高級感、上品さ、どれをとっても他の果物を寄せ付けない。

 

と、そこへ強力なライバルが現れた。

マンゴーである。

宮崎当たりの出らしいが、前の知事が「宮崎をどげんかせんといかん」と考えて、デビューに力を入れたようだ。

姿は端正な丸ではなく楕円形で、やや斜に構えたところがある。

衣装は、メロンのように豪華ではないが、薄くて赤い派手な衣装を着ている。

体はメロンに劣らずみずみずしく、トロピカルで濃厚な甘い味である。

強烈な個性の持ち主といえよう。

1個何万円もするものもあり、高級感という点ではメロンに負けない。

 

だが私は、存在感や上品さにおいて、メロンに一票を投じたい。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする