A3見開きの4ページという小さな機関紙の編集を担当して23年目を迎えた。
かつては400名以上の会員がいた親睦組織だが、今は200名を切った。
会員は高齢化し、新規の若い会員は増えないという典型的なパターンで、後継に手を挙げる者はいない。
取材・記事依頼・編集などすべて私が担当し、校正と印刷は事務局にお願いしている。
我が町を回ってあれこれを紹介するコーナーを作って、投稿記事の少なさをカバーしてきた。
そのシリーズの一つに川の紹介がある。
町を流れる川は2本あり、その各々に支流があって小さくてもちゃんと名前のついた溝のような川もある。
そんな小さなものまで入れると相当な数になり、当分記事が枯渇することもあるまいと踏んだのだ。
で、昨日は木山川の支流の赤井川を源流域まで遡った。
我が町の川なのに、この地区以外の人は赤井川を知らない人も結構多いと思う。
(合流点付近の赤井川)
右のこんもりした森は赤井城祉で、川は赤井の集落の直ぐ北側を流れる。
この城は、元は火口丘の地形を活用したもので、阿蘇山の4回目の大火砕流より少し前に噴火した火口跡がある。
(川内田地区付近の赤井川)
この辺りまで来ると、谷が段々狭くなり土石流や地滑りなど災害常襲地域に入る。
(源流部への分岐点)
地震の前に、33箇所巡りで相方と訪れたことがある地域だが、間違えて道幅の広い右の方を走ってしまい結局引き返した。
(山里の彼岸花)
道を間違えたお陰で、ちょっとした集落までたどりつき、綺麗な彼岸花の咲く景色に出会えた。
間違えた分岐点まで戻ったが、あまりの道路の変わりようと狭さに車を置いて歩くことにした。
かつては小学校と中学校が一緒になった小さな学校があったが、廃校となり先生方の車も父兄の車も通らなくなり地震の影響もあって道路は荒れていた。
テレビの「ポツンと一軒家」の場面を思い出しながら、テクテクと急な山道を歩く。
(小さな滝)
深い谷の底を流れていた小川も、段々と山道に近くまで登って来て小さな滝も見え始めた。
途中で迫力あるブイッブイッという動物の鳴声が聞えたが、多分イノシシだったと思う。
歩き始めて40分以上経った頃やっと視界が開け分水嶺の峠に差しかかった。
(峠付近の池)
この池の水は、山に浸透した水がチョロチョロと絶え間なく流れ込んだものである。
もはやこの池の周りは全て源流ということになる。
近くの城山という我が町の最高峰との標高差は100mもない地点である。
イノシシの一件もあるし、とても荒れた道路で疲れていた。
イノシシとの遭遇も想定して、木の枝を杖代わりにして急いで下った。
急な下り坂にいわゆる足が笑いはじめた、それも大笑いで・・。
(チラホラと紅葉も)
山は、まだまだほぼ緑だが、所々に(多分ハゼの木だと思うが)紅葉が始まっているものもあった。
自然を満喫し過ぎたような一日で、風呂と夕食後は気がついたら椅子に座ったまま眠ってしまった。
気力と体力が一致しないことを痛感させられた一日だった。
「本当は人間嫌い大自然」・・・しろ猫