Mayumiの日々綴る暮らしと歴史の話

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◆有間皇子、大津皇子、etc..... 万葉集に秘められた「罪人」たちの想い

2021-09-03 04:14:43 | Weblog

●無念な想いが伝わる罪人たちの歌
 飛鳥・奈良時代に編纂された現存最古の歌集『万葉集』。350年もの長い年月をかけ、上は天皇から下は一般庶民まで幅広い身分の人々の歌が4500首以上も収められた貴重な歌集だ。幅広いというだけあって、中には罪人とされた者たちの歌も存在する。敢えて「された」とした。実は彼らは無実だったのだ。
例えば中大兄皇子に罪を着せられた有間皇子。彼は連行された際に「ふたたび無事に戻ることができれば、この松枝の結び目を見ることもできるのに」と、生きて帰ることを切実に願う歌を残している。
更に持統女帝が息子に跡を継がせる為に濡れ衣を着せられた大津皇子。彼の姉が無実の罪を着せられた弟の運命を想い、やるせない気持ちを表現した歌も万葉集には収められている。
●真実を主張できない理由
 濡れ衣であることが明らかなのに汚名が雪げなかったのは、「国家の理論」が優先された為、彼らの無実を認めれば、天皇が罪を擦りつけたことが明らかになってしまう。天皇が絶対とされていた時代、これを認めるのは不可能だった。どんな身分であろうと、天皇の誤りを指摘することは許されなかったのだ。
万葉集にこうした罪人の歌が収められているのは、濡れ衣を着せられた人々の無念を、少しでも軽減させたいという選者の想いがあったかも知れない。


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