駅のワゴンコーナーで面白い本を見つけました。
「おカネでわかる世界の事件史」
(イースト・プレス)
面白い話がいっぱいなんですが、
そのなかのいくつかをご紹介。
まず、「十二単衣」って、
どのくらいのお値段するのかわかりますか。
昔のきもの、貴族が着ていたのだから
高価だくらいはわかりますが、
具体的なお値段なんて
考えたこともありませんでした。
写真は、先の吉岡幸雄さんの「十二単再現」から女優の工藤夕貴さま。
本によると、「十二単衣」というのは歴史書には出てこない正式の名前ではない」そうです。
実際は季節によっては「二十枚」も重ねて着ることがあったそう。
一式がだいたい一千万円。
一人の女性が持っていたお値段、おおよそ一億円くらいだそうです。
まあ、それだけ貴族は贅沢をしていたということですね。
皇族のご結婚の一時金が
話題になっている昨今、
これくらいでは、あまり驚きません。
まあ、そんなもんだろうなというくらい。
私が「へえ~~」と思ったのは、
三菱の創始者岩崎弥太郎。
彼が財閥の基礎を作ったのは、
西郷隆盛と政府軍の戦い「西南戦争」で、
政府軍の軍備、軍需品を一手に引き受け、
莫大な利益を上げたから。
その三菱商会の前身は、
龍馬の作った九十九商会。
龍馬亡き後、同郷の弥太郎が引き継いだんですね。
龍馬といえば、
西郷と長州を結んだ「薩長同盟」」の立役者。
ともに幕府を倒した同志。
龍馬が暗殺されなかったら、その戦に協力したかどうか~~。
というか、龍馬が政治家より
世界を相手のビジネスを目指していたので、
彼が暗殺されなかったら
今の三菱はないかも。
坂本商会となっていたかも。
を着ているから貧しいのかと思っていたら、
実は彼の実家って、
才谷屋(さいたにや)という
高知トップクラスの豪商なんです。
上士に対して下士、
龍馬は下士の生まれだから、
武士としての身分は下でも、大富豪。
実家の援助があったからこそ、
彼は生活に縛られず自由に活動できたわけです。
龍馬って、実は金持ちの御曹司。
お龍さん、「玉の輿」だったんですね。
けれど、この才谷屋。
明治には幕府への貸し倒れと
一族の放蕩がたたって、没落。
うーん、岩崎の三菱との対比がすごい。
龍馬亡きあと、高知の坂本家にいたけれど、
結局一人出ていったお龍さん。
「お龍・真木よう子写真集」(白川青史・NHK出版)より。
こういう素敵な笑顔、
いつまでも見ていたかったですね。
人の運命の不思議さを感じます。
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