南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

月と愛とテレサ・テンとレスリー・チャン

2010-08-28 00:23:09 | HONG KONG

前回の記事の月の画像を少し黄色くして、コントラストをあげて
みました。輝きが少し増した感じになったでしょうか?

前回の記事で『但願人長久』という曲について触れたのですが、
月をテーマにした中国の歌といえば、何といっても『月亮代表
我的心』(ユェリャンダイビャオウォーダシン)ですね。日本語
にすると、「月が私の心を表している」という意味です。

これはテレサテンのオリジナルか、カバーしたものかは不明です
が、彼女の歌で大ヒットしたこの曲は、日本ではあまり馴染みが
ないけれど、中華圏ではかなり有名な曲となっています。

まずはどんな曲か、今は亡きテレサテンの歌をお聞きください。



中華圏では宴会の時の定番曲で、日本の駐在員が最初に覚える
中国語の曲としても有名です。じつは私も10年以上前にこの曲
だけは完璧に歌えるよう練習をしました。

これの意味を私ながらに訳してみました。

あなたは訊く、
私のあなたへの愛の深さがどれくらいなのかと、
私のあなたへの愛の大きさがどれくらいなのかと。
私の気持も本物だし、私の愛も本物。
あの月が私の心を表してくれています。

あなたは訊く、
私のあなたへの愛の深さがどれくらいなのかと、
私のあなたへの愛の大きさがどれくらいなのかと。
私の気持は移ろわず、私の愛も変わらない。
あの月が私の心を表してくれています。

軽く口づけしただけで、私の心はすでにときめき、
情が深まった今も、あなたのことを思わずにいられない。

あなたは訊く、
私のあなたへの愛の深さがどれくらいなのかと、
私のあなたへの愛の大きさがどれくらいなのかと。
想像してみてください。ご覧になってください。
あの月が私の心を表してくれています。


ここには月の明かりが清らかで偽りのないものという前提
があります。月の光と同じように、私の愛も純粋ということ
を言いたいのですね。前の記事でも触れたように、月には
嫦娥(じょうが)が月の女神となって住んでいると信じら
れていることも背景にあるのかもしれません。

しかし、これは文化が違うと、状況は全くことなります。

シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』の中でこんな
場面があります。

有名なバルコニーのシーンです。ロミオがジュリエットに
向かって、「あそこの木の上に美しく輝くあの月に誓って
(あなたのことを愛しています)」と言います。
するとジュリエットは、「どうか月に誓うのはやめて
ください。月は形が移ろうもの。一月のうちに姿を変えていく。
もしあなたの愛が移り気なものでないといえるのならば、
そんな月には誓わないで」と言うんですね。

ここで登場する月は、先ほどの「月亮代表我的心」の中の月と
全く違った意味で使われています。所変わればいろいろです。

「月亮代表我的心」の歌は、いろんな人にカバーされています
が、今は亡きレスリー・チャン(張國榮)がこの歌を歌って
いるのがありましたので、ご紹介しておきましょう。



97年のコンサートの時のものですが、彼もいろんな思いを
込めてこの歌を歌ったのでしょうか。レスリー・チャンのことは
このブログでも何度か書いていますので、興味のある方は
検索してみてください。

よろしければ、こちらもついでによろしくお願いします。

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