あれ、前の車が停まっている!ブレーキ!止まれ!あ、
間に合わないかも。ぶつかっちゃう。あ~、もうだめ!
がしゃ~ん。...
シンガポールを東西に横断しているPIEというハイウェイの
ユーノスという出口付近で、追突事故を起こしてしまったのは
ちょうど一年くらい前のことでした。
日曜日の夕暮れ近く、家に帰る途中でした。前方で別の事故が
あり、そのために停車していた赤いニッサンサニーに、私の白
の三菱のワゴンが停まりきれず、衝突してしまったのでした。
シンガポールで免許を取ったのは1999年の7月。それまで日本
では免許を持っていませんでした。車の免許は一生とれないな
と諦めていたんですが、シンガポールで挑戦し、何とか免許を
とることができました。それからしばらくはペーパーだったの
ですが、一昨年の12月、それまでいた前任者が帰任してしまった
ので、私が車を運転しなければならないということになったの
です。
教習所で習ってから何年かのブランクがあり、しばらくぶりで
車を動かすのは恐怖でした。駐車場から公道に出るのもまた恐
怖でした。一般道からハイウェイに乗るのもまた恐怖でした。
そんな恐怖を何とか乗り越えながら、3ヶ月もすると、だいぶ
慣れてきて、調子に乗ってスピードを出すのが楽しくなってし
まったのでした。
当日はハイウェイを100キロくらいのスピードで走っていました。
車があまりいなかったので、スピードをあまり落とす事なく、
出口に向かうために、一番左の車線に寄りました。前方に車が
見えていましたが、当然動いているものと思っていました。
ハイウェイにまさか停まっている車があるということは考えも
しませんでした。
気付いたときにはすでに遅く、急ブレーキも間に合いませんで
した。すぐに思い切り急ブレーキを踏んでいれば、あるいは間に
あったかもしれません。しかし、最初は半信半疑だったので、
それほど強くブレーキは踏みませんでした。事態が緊急度を増す
に従って強く踏んでいったという感じです。
車にあまりなれていない上に、事故とは生まれて初めての経験で
す。とんでもないことをしてしまった。もう人生終わりだ!と
頭の中が真っ白になってしまいました。どういう対応をすれば
よいのか、それもこの異国で、と何が何だかわからなくなって
しまいました。
ハイウェイの出口付近は路肩がわりと広くとってあったので、
とりあえず、車を路肩に寄せました。相手の車も、しばし遅れ
て路肩によりました。路肩によって停車する場合はハザード
ランプをつけなければならなかったのですが、混乱している私
にはそんなことさえ考える余裕はなかったのです。
車を路肩に停車し、車の外に出ました。前の車から降りて来た
のは女性でした。小学生くらいの男の子が同乗していました。
車の左後部がかなりへこんでいましたが、怪我などはお互いに
まったくありませんでした。私のほうの車は、右前方の方向
指示ランプのあたりが壊れただけで、損傷はわずかでした。
おどおどしている私に、「あとは保険のほうで全部やってくれ
るので、あなたは全然心配しないでもいのよ」みたいなことを
言ってくくれました。そして、お互いの連絡先、保険番号など
を確認する感じでした。
その時気付いたのですが、前方でバイクと車の事故があったよ
うでした。バイクに乗っていたらしき女性が路肩で泣いていて、
警察やら、救急車やらが来ていました。
すぐそばに警察がいたのですが、私たちのようなマイナーな
事故のことは勝手に当事者同士で処理して、というような態度
でした。その女性は、携帯のカメラで、証拠写真を撮りだした
のですが、私もたまたまデジカメを持っていたので、相手の車
の破損状況とか、ナンバープレートとかを撮影しました。
翌日、車を事故センターに持っていき、そこで事故の報告書を
作成し、それが保険の会社に行くということでした。それから
ちょっとでシステムが変わり、自ら事故センターに行って報告書
を作るという必要がなくなり、修理会社が代行してくれること
になったみたいです。だから私はシンガポールの事故センター
に行った最後の人間の一人ということになります。
映画とかだったら、その女性とおつきあいが始まるという展開
もあるのでしょうが、現実はそういうことはありませんでした。
事故処理のために、何度かメールとファックスで、情報を交換
したりしました。その時に「大変申し訳ないことをした。お子
さんは大丈夫だったでしょうか」というようなことを書いたら、
「まったく大丈夫なので、あまり気にしないで、安心して下さ
い」という返事が来ました。いい人だったのでよかったです。
大事に至らなくてよかったと思います。社長として慣れない
会社の運転を始めたばかりの頃だったのですが、自動車運転で
もいろいろ経験させてもらって、勉強になりました。この年に
なってこんないろんなことを経験させてもらって、神様に感謝
ですね。
しかし、スピードの出し過ぎには注意しましょう。
間に合わないかも。ぶつかっちゃう。あ~、もうだめ!
がしゃ~ん。...
シンガポールを東西に横断しているPIEというハイウェイの
ユーノスという出口付近で、追突事故を起こしてしまったのは
ちょうど一年くらい前のことでした。
日曜日の夕暮れ近く、家に帰る途中でした。前方で別の事故が
あり、そのために停車していた赤いニッサンサニーに、私の白
の三菱のワゴンが停まりきれず、衝突してしまったのでした。
シンガポールで免許を取ったのは1999年の7月。それまで日本
では免許を持っていませんでした。車の免許は一生とれないな
と諦めていたんですが、シンガポールで挑戦し、何とか免許を
とることができました。それからしばらくはペーパーだったの
ですが、一昨年の12月、それまでいた前任者が帰任してしまった
ので、私が車を運転しなければならないということになったの
です。
教習所で習ってから何年かのブランクがあり、しばらくぶりで
車を動かすのは恐怖でした。駐車場から公道に出るのもまた恐
怖でした。一般道からハイウェイに乗るのもまた恐怖でした。
そんな恐怖を何とか乗り越えながら、3ヶ月もすると、だいぶ
慣れてきて、調子に乗ってスピードを出すのが楽しくなってし
まったのでした。
当日はハイウェイを100キロくらいのスピードで走っていました。
車があまりいなかったので、スピードをあまり落とす事なく、
出口に向かうために、一番左の車線に寄りました。前方に車が
見えていましたが、当然動いているものと思っていました。
ハイウェイにまさか停まっている車があるということは考えも
しませんでした。
気付いたときにはすでに遅く、急ブレーキも間に合いませんで
した。すぐに思い切り急ブレーキを踏んでいれば、あるいは間に
あったかもしれません。しかし、最初は半信半疑だったので、
それほど強くブレーキは踏みませんでした。事態が緊急度を増す
に従って強く踏んでいったという感じです。
車にあまりなれていない上に、事故とは生まれて初めての経験で
す。とんでもないことをしてしまった。もう人生終わりだ!と
頭の中が真っ白になってしまいました。どういう対応をすれば
よいのか、それもこの異国で、と何が何だかわからなくなって
しまいました。
ハイウェイの出口付近は路肩がわりと広くとってあったので、
とりあえず、車を路肩に寄せました。相手の車も、しばし遅れ
て路肩によりました。路肩によって停車する場合はハザード
ランプをつけなければならなかったのですが、混乱している私
にはそんなことさえ考える余裕はなかったのです。
車を路肩に停車し、車の外に出ました。前の車から降りて来た
のは女性でした。小学生くらいの男の子が同乗していました。
車の左後部がかなりへこんでいましたが、怪我などはお互いに
まったくありませんでした。私のほうの車は、右前方の方向
指示ランプのあたりが壊れただけで、損傷はわずかでした。
おどおどしている私に、「あとは保険のほうで全部やってくれ
るので、あなたは全然心配しないでもいのよ」みたいなことを
言ってくくれました。そして、お互いの連絡先、保険番号など
を確認する感じでした。
その時気付いたのですが、前方でバイクと車の事故があったよ
うでした。バイクに乗っていたらしき女性が路肩で泣いていて、
警察やら、救急車やらが来ていました。
すぐそばに警察がいたのですが、私たちのようなマイナーな
事故のことは勝手に当事者同士で処理して、というような態度
でした。その女性は、携帯のカメラで、証拠写真を撮りだした
のですが、私もたまたまデジカメを持っていたので、相手の車
の破損状況とか、ナンバープレートとかを撮影しました。
翌日、車を事故センターに持っていき、そこで事故の報告書を
作成し、それが保険の会社に行くということでした。それから
ちょっとでシステムが変わり、自ら事故センターに行って報告書
を作るという必要がなくなり、修理会社が代行してくれること
になったみたいです。だから私はシンガポールの事故センター
に行った最後の人間の一人ということになります。
映画とかだったら、その女性とおつきあいが始まるという展開
もあるのでしょうが、現実はそういうことはありませんでした。
事故処理のために、何度かメールとファックスで、情報を交換
したりしました。その時に「大変申し訳ないことをした。お子
さんは大丈夫だったでしょうか」というようなことを書いたら、
「まったく大丈夫なので、あまり気にしないで、安心して下さ
い」という返事が来ました。いい人だったのでよかったです。
大事に至らなくてよかったと思います。社長として慣れない
会社の運転を始めたばかりの頃だったのですが、自動車運転で
もいろいろ経験させてもらって、勉強になりました。この年に
なってこんないろんなことを経験させてもらって、神様に感謝
ですね。
しかし、スピードの出し過ぎには注意しましょう。