目黒重夫昨日・今日・明日

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映画「羊の木」

2018-03-29 13:09:56 | 芝居・映画
「萬歩記」49号に観賞記
映画を観てから1カ月以上もたっているのだが、けっこう印象の強い内容だったので今号に投稿した。原作は山上たつひこ氏の同名漫画。近未来の話なのだが、ストーリーは現実的で緊張感があふれる。後半「良かった」と安心したところで最悪の展開へ。しかしラストは寓話的要素が入り、ホッとするのだが、「えっ!あれはなんだったの」となってしまう。

見どころは元受刑者と住民たちの間に流れる得体の知れない違和感、緊張感。凶悪犯が自分のすぐ側にいることが現実になった時、人はどうするか?その葛藤が画面から、これでもかと伝わってくる。観客自身が試されるのだ。

それにしても奇祭「のろろ祭り」以降の展開は、どう解釈すればいいのか全く分からない。観る者にとってはストーリーも意図もある程度理解できて安心するのだが、最近はそれを許してくれない作品が多い。演劇では「それこそ芸術」となるのだが、今後は映画も心して観なければならない

 
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