ただの備忘記録

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PSP「探偵 神宮寺三郎 灰とダイヤモンド」

2010年01月18日 | ゲーム
シリーズ物だけど、初プレイになる。プレイヤーは主人公の探偵神宮寺となって、事件を解決するというもの。
この手のアドベンチャーゲームというジャンル自体はいまでは珍しいけど、パソコンでゲームをするようになった初期にころには沢山の種類があった。
いまでは、RPGゲームにアドベンチャーゲームの物語要素や華麗なグラフィックがふんだんに盛り込まれているから、アドベンチャーだけでは地味なのかもしれない。
また、今作のようにミステリーを取り入れた本格的なアドベンチャーゲームはストーリーを作る以上に大変だ。
推理を楽しむためには、逆にプレイヤーのミスを誘う仕掛や、様々な間違いの手順に対応しつつ、それに気づかせない余分な設定も必要になるからだ。それでいて、正規のルートと整合性を持たせて、矛盾が発生してはならない。自由度を与えつつ、しっかりと解決できるルートをレールに気づかせないように仕掛けているのである。

さて、今作は実に面白かった。単なる殺人事件や密室トリックの解決ではない。想い出の品を探すという、探偵独自の依頼から始まる。
「想い出の品」を探すことで、想い出とともに、それを託した人物が込めた気持ちを発見することになる。
そうした依頼と同時に、会社の乗っ取りをたくらむ連中の企みを暴いて行くことにもなる。行方不明者や猫探しのような依頼があったかと思うと、全ての事件や人物があちこちで複雑にうまくからまっているのが判る。
ストーリーもうまくまとまっているし、こじつけなどではなく、しっかりと人間らしい行動や愛情を描いているのも良い。

システムもよくできていて、移動と聞き込みという基本操作はもちろん、簡単に行えるようになっているけど、ストーリーをチャート式で表現し、どこからでもやり直すことができるのも良い。
これは、個々の選択をやり直すということよりも、事件の分岐を別角度で追いかけるのに役立つ。新たに最初からやり直す手間を省いて、備えられた全ての事件をプレイできるように工夫されている。

全ストーリーを解決させるのに一週間ほどかかったけど、満足感は非常に大きな作品だった。ゲームというよりも、しっかりとミステリー小説を読み切ったような満足感だった。


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