蛇口が取れた

4年半の杭州生活を終え、ついに帰国。現在、中国人化後遺症に悩まされ、好評リハビリ中。

地元ラヴ

2006-03-30 17:42:22 | 杭州・杭州周辺
おいらは東京生まれの東京育ち。
生まれてこのかた、東京を離れて暮らしたことなどなかった。
もちろん、生まれ育った街には愛着がある。
だけど、これといった郷土愛があったわけではなかった。
必要以上に地元を愛しているわけでもなかった。

ところが、あろうことか異国の地へ。
突然の変異。
驚天の動地。
隣の晩ご飯。
南野陽子。

そんなこんなで、いろんな人が杭州にやってくる。
今月初めも友人達がやってきたが、
つい最近も日本から多くの人が国際会議でやってきた。
会議は1日。
観光も1日。
そんなこんなな、国際会議にやってきた。

おいらもお世話係として杭州市内を遊覧。
するとどうでしょう。
杭州のいいところを思いっきり紹介したい衝動に駆られた。
杭州のおいしいものを思いっきり食べさせたい欲望に駆られた。

ああ、これが郷土愛。
ああ、これが地元ラヴ。

郷土愛が生まれる条件って、ちょっとした観光地であることなんだ!!
地元ラヴが生まれる条件って、ちょっとした都会であることなんだ!!

よし、今度、河坊街で売っていた「I ♡ 杭州」のTシャツでも買ってみよう。

剣ちゃん、おめでとう。

2006-03-23 00:56:16 | 邦楽・洋楽・中国楽?
太田剣デビューアルバム『SWINGROOVE』(ユニバーサル・ミュージック)、本日(3月22日)発売!!

彼は、大学の同級生。
同じ語学(中国語)の仲間。
なのに、彼はロシア文学へ。
なぜ?

そして、彼は卒業後、プロのミュージシャンに。
ジャズのサックスプレーヤー。

その彼が目出度く、この度、個人名義のデビューアルバムを発売しました。
もちろん、私は手に入れておりませんが、うちの相方に頼んで早速買ってもらいました。
早く聞きたい。

日本にいる時、彼のライブを2度ほど聴きにに行きました。
私は音楽的才能はなく、もっぱら聴くこと専門ですが、それでもジャズはあまり聴きません。
自分で買ったジャズアルバムだって、マイケル・ブラッカーくらい。
それでも、彼の音が素晴らしいのは何となくわかります。
一言で言うと、「優しい」。
何となく彼の人柄が表れている気がします。

杭州へ来る直前の夏、彼のライブを聴く機会がありました。
その日は、後輩達が私の杭州壮行会を開いてくれた日でした。
夜遅く、最寄りの駅を出て、ふとそこにあった店を見ると、小さな黒板に彼の名が書かれていました。
彼がゲストミュージシャンとして出演することになっていたようです。
その店は、週末になると地下がジャズバーになるところのようでした。
私はプレゼントにもらった炊飯器などの荷物を家に置くと、早速店へと向かいました。

彼はやはり他の飛び入りの人達よりも、素晴らしい演奏をしていたように思います。
「優しい」音を出していると感じました。

彼の休憩時間に、久しぶりに彼と話をした時のことはよく覚えています。
私が中国に行くときに、彼の演奏したCDを持っていきたいので、どれが一番いい?と聴いた時のことです。
まだ、自分名義のものではないから、持って行かなくていいよ。
と、彼は言いました。
その時はすでにCDデビューの話が来ているとは言っておりましたが、表現者として自分名義ということにこだわるプロとしてのプライドを垣間見た気がします。

当時、私も自分名義の本を出版する直前でしたので、彼の言った意味はなんとなくわかりました。
出版後、ある尊敬する大研究者から、研究者は自分の本を出すことが義務である、と趣旨のお手紙を頂いたことを思い出します。

お互い分野は違いますし、
細々となんとか続けていくという私と、
今後間違いなくワールドワイドに活躍する彼とを同列で扱ってしまうのもなんですが、
やはり、同世代に彼のような存在がいることは、私にとっても励みになります。

彼は2枚目・3枚目とアルバムを出していくことでしょう。
私は、果たして2冊目がだせるのかどうかわかりません。
しかし、研究者としての「義務」を果たすべく、日常を生き続けていこうと思います。

ともかく、
剣ちゃん、デビューアルバム発売、おめでとう。

きれい好きっていうのかなぁ、ふふふ

2006-03-18 12:30:30 | 杭州・杭州周辺
すんごい、いい天気。
思わず布団を干している。
そんで、ひっさしぶりに掃除機登場!!

いや、誤解しないで欲しいんだけど、
掃除をするのが久しぶりなんじゃないんだよ。
いつもは、そこら辺で買った安っぽいホウキとか、
日本から持ってきた「クイックルワイパー」ちゃんが活躍してるんだよ。
ちなみに、クイックルちゃんは中国で販売したら間違いなく大ブレークするね。
学生達に紹介したら、もの凄い食いつきぶりだったもん。

話は戻るけど、掃除機ってセッティングがめんどくさい。
そんで、椅子とかその他こまごました物を動かすのがめんどくさい。
こたつがやってきてからは更にめんどくさい。
いやいや、ホウキでも一緒なんだけど、なんか掃除機のがめんどくさい。
わかるかなぁ、この微妙な違いが。

そもそも、家事の中で一番苦手なのが掃除。
やってもやってもすぐほこりが溜まっていったりするのがむかつく。
すべて「やったー」って達成感のなか、ふと目についてしまうほこりがむかつく。

物の片づけもそんなに得意じゃない。
そういうセンスがないんだな、うん。
といっても、別に「片づけられない症候群」じゃないよ。
後輩のK君のように自分の家が汚いから帰りたくないとか、
酔っぱらった友人が来たら、あまりのトイレの汚さに思わずえづいてしまったとか、
そんなことはないから。

なんていうんだろうなあ、
「掃除とか片づけが死ぬ程嫌いというのではなくて、その気になれば結構気合いを入れて掃除をするんだけど、やっているうちにマンガを読み始めたり、部屋の掃除をしているのに、突然トイレ掃除をはじめたり、なんだか足りない物があるとそれだけでイヤになって、テンションが落ちていって、ベットの上に寝ころんでボーっとし始め、結局はなんだか中途半端になってしまうんだけど、じゃあ、中国はお手伝いさんが安いんだからお手伝いさんを雇えばいいんじゃないのと思われるけど、知らない人に自分の家を見られたりいじられたりするのは何だかイヤで、それにしても、どうして母親ってやめろっていっても、学校とか行っている間に勝手にひとの部屋を掃除して、いつもあったところにいつもの物がなくなって、逆にとてもめんどうな状況に陥ってしまうので、母親に怒ったりするんだけど、やっぱりまた部屋が掃除されてしまうというイタチごっこになっちゃったりしたりするものの、自分で掃除しなくてすむから少しラッキーな感じもしたりしていたし、でもやっぱり自分で掃除した方が落ち着くので、嫌々ながらも掃除をはじめると少し楽しくなってくるときもあるし、しかしよくよく考えるとそれはとっても天気がよくて気分がいい日なんで、今日はそんな日だから掃除機が登場したんだな、ぼくってやっぱりお天気屋さんと思う今日この頃で、時計を見たらもうすぐお昼でおなかも空いてきたからなんか買い物に行ってこようと思うので、ここらへんで書くのをやめよう症候群」
なんだな、きっと。

おっす、生活革命

2006-03-16 00:52:00 | 杭州・杭州周辺
特に次の冬から。

今日、川っぺりにすももの花が咲いているのを見かけました。
杭州もなんとな~く春の気配がでてきました。
もちろん、日本のように「ざ・春」って感じではなく、
あくまでもなんとな~く、なんですが。

そんなある日、私の元に「ある物」が。
極めて日本的な「ある物」をなぜか手に入れました。
同僚の友人が日本にいた時、気に入って、帰国の際に持ち帰った物。
しかし、結局は中国ではそぐわず、そのままほったらかしていた物。

それは、・・・
人間を一気に堕落させる悪魔の器具「こたつ」。
一度入ったら抜け出すことのできない魔性の器具「こたつ」。

いいねえ、こたつ。
いや、いいよお、こたつ。
すごい発明だよね、こたつ。
たぶん、うちのおバカ暖房より経済的。

すっかり、こたつ生活。
この文章もオン・ザ・こたつ。
裸足の足もイン・ザ・こたつ。
あっぱれ、こたつ。
あっぱれ、冨士山。(なんとなくシブガキ隊)

やっぱり、椅子生活って疲れるんだよね。
地べたに座るこの感覚って、染みついていたことがわかった。
突然、本を読む気にもなってきたし。
まさに身体化された読書。

おこたは本当に素晴らしい日本の文化です。

茶館にまつわるエトセトラ

2006-03-12 18:10:39 | 中国食文化
ご存じの通り、中国はお茶大国。
緑茶・黒茶・白茶・紅茶・青茶など色で分類されていたりする。
日本で有名なのは、ウーロン茶・ジャスミン茶あたりか。

ここ杭州は中国でも有数のお茶どころ。
西湖の西側には龍井茶(ロンジン茶)が取れる村がある。
その名も「龍井村」。
そのまんま。
ツアーなどで行けば、茶摘み体験もできるはず。
そこで取れた茶葉も購入できる。
いいやつは、と~っても高いけど。
でも、日本人観光客には大したことないと思うので、買った方がいいよ。
そろそろ新茶も街には出回ってるので、是非。

そんで、西湖周辺を中心に茶館がわんさかある。
日本でも最近中国茶ブームで茶館があるでしょ。
ボクも日本にいる時、何度か行ったことがある。

でも、ここ杭州の茶館はひと味違う。
ちょっと紹介。

まずは店に入る。
何人かを言って、席に案内してもらう。
空いていれば、個室に入れる。
メニューを見る。
ここまでは普通の店と一緒。
ここからが違う。

なんとメニューには茶しか載っていない。
どこを探してもお茶ばかり。
お茶お茶お茶。
数十種類のお茶と値段が。
もちろん、きちんと分類されている。
緑茶類は緑茶類に。(ちなみに、龍井茶は緑茶)

自分の気に入ったお茶を注文。
このとき、値段に注目しておくこと。
実はこのとき店員がお盆を持ってきている。
空のお盆を。
なぜか?

実はそのお盆を持ってあるところに行く必要がある。
それは、
食べ物が置いてあるところへ。

そうなんです、ここ杭州の茶館では、食べ物は食べ放題。
いろんなものがあるよ。
おつまみだけではなく、チャーハンだの、餃子だの、お粥だの。
ちゃんとした食事が。
もちろん、食後のデザートも。

つまり、お茶の値段だけで食事までも済ますことができるんです。
それに、お茶は1回だけチェンジができる。
最初に注文したのと同じかそれより下の値段ならば、お茶っ葉チェンジができる。
たとえば、
最初に50元の龍井茶を注文したとする。
いい加減飲み過ぎて、もう味が出なくなったら、メニューを見て、同じ50元のウーロン茶に交換できる。
しかも、値段は50元のまま。
なんて、経済的。

そんなわけで、気が付くと2時間なんてあっという間に過ぎている。
回転悪いよね、茶館。

みなさんも杭州に来た時は是非。
中国でも他の地域ではこんなシステムではないようなので。

*写真は、虎跑夢泉の表面張力がすんごい水。浮いているのは1円玉。

今日は何の日?

2006-03-08 19:43:30 | 杭州・杭州周辺
3月8日。
それは、国際婦人デー(だと思う、日本語だと)。

日本にいると、そんなものがあることすら知らないけど、
中国では強く意識されている模様。
この日、女性はいろいろと優遇されている。

大学の労働組合からはボーナスがもらえ、
学生達からは、カードや花束、ぬいぐるみなどがもらえ、
同僚からは食事をごちそうしてもらえる。
実際、昨日、私の職場では女性陣を男性陣がごちそうするという会が催された。

なんか、面白い。
中国人って結構節目を大事にするってことがよくわかる。
「~節」っていうのがいろいろあって、それが実際に生きている。
ちなみに今日は「国際婦女節」。
「節」はまさに中国伝統のものなんだね。
日本では、ほとんど死に絶えてきているけど。

それにしても、なんで「国際男性デー」はないの?
花束とかぬいぐるみはいらないから、
誰かごちそうしてくれ~!!

星5つ、いただきましたっ!!

2006-03-07 14:53:40 | 杭州・杭州周辺
マチャアキ風に。

しばらく更新してませんでした。
週末から昨日まで、日本から知人が来てたもんで。

彼らはなんといっても日本在住日本人。
中国元で生活してない日本人。
だから、5つ星ホテルにも余裕で宿泊。

杭州には5つ星クラスのホテルがいくつかあります。
西湖近辺には、シャングリラやグランドハイアットなど外資ホテルが立ち並んでいます。
今回彼らが泊まったのは、杭州の中心地・武林広場にあるラディソンプラザホテル。
私も初めて潜入しました。

まあ、綺麗なこと。
中庭には無意味に瀧が流れていました。
この無意味にお金をかけるところが、さすが5つ星。
なんと日本人スタッフも常駐。
当然、日本料理店もありました。
付近の道を板さんたちが練り歩いているのは、ちょっと不思議な光景でした。

やっぱり一般住宅とはちがうよね。
特にうちのような老房子とは。
あったりまえだ、くらべちゃなんねえ。
暖房はよく効くし、風呂だってちゃんと湯船がある。
さらにそれとは別にシャワーまである。
なんてすばらしいんでしょう。
思わず勝手に2泊してしまいました。

知人達の計らいで、最終日にはビュッフェで朝食を。
久しぶりの生野菜。
フレンチトーストがあんなにおいしいものだとは。
不思議なもんです。
日本にいるときは、ビュッフェで洋食を取ることなんか無かったのに。

ただ、さすが中国。
5つ星でも中国人。
やってくれます。

ある日の朝、知人が不注意でコップを割ってしまいました。
大きな破片は簡単に片づけたものの、絨毯に落ちた小さな破片はそのままに。
夜、ひとしきり遊んで帰ってくると、ベットメーキングがしてありました。
当然、床も掃除してあるはずです。

ところが、・・・
いたるところにキラキラ光るものが。
あっちこっちに小さな小さな踏むと痛そうなものが。

・・・掃除機かけてませんでした。
思いっきり手を抜いていました。
ホテルの人もあっさり認めました。

さすが中国。
5つ星でも油断できねえ。

それにしても怪我しなくてよかった。
裸足で歩いていたのに。

杭州旅行案内、不思議発見!!

2006-03-01 23:28:55 | 杭州・杭州周辺
杭州は観光都市。
産業が発展し、多くの日本企業も参入しているけど、
やっぱり観光都市。
日本でも女子十二楽坊を使ってCMもやっていたし。

街もやっぱり観光に力を入れている。
そこそこのホテルには無料で手に入る小冊子の旅行案内がある。
中国語だけじゃなく、英語・日本語・韓国語が揃う。
内容も『地球の歩き方』より数段詳しい。
日本語の水準も高く、けっこうわかりやすい。

でも、外国で見る日本語の常。
ちょっとおかしな表現が。

まず表紙には、
 「一冊を手に入れば杭州の至る所を遊べます」

なんか、惜しい。

そして気になるのが宋城。
説明を読むと、どうやら日光江戸村みたいなイメージがわく。
説明はこう。
 「中国でも有名な、宋文化テーマパークで、敷地面積は300ムーである。場内では、たくさんの民俗活動と演出がある。音楽舞踊史詩『宋城千古情』は、・・」

ちょっと待って。
ムーって何?
大陸?
郷ひろみ?

と思って、調べたら、中国における耕地面積の単位なんだって。
1ムーは約6,67アールとのこと。
いやあ、勉強になるなあ。
でも、全然想像がつかないんだけど、その広さ。

そして、このテーマーパークは1ページまるごとの広告もうっている。
中心は『宋城千古情』。
内容は、こんなものらしい。
 「5000万元の巨額資本で製造する大規模の歌舞『宋城千古情』は序の『良渚の光』及び『宋宮宴舞』と『金矛鉄馬』と『美しい西子・美しい伝説』と『地球人がここに集まる』との四つのパートに分けます。文明の曙光が初めて現す新石器の時代までさかのぼって時空変換を述べて、同時にまた2006年杭州の世界レジャー博覧会のすばらしい未来図を展望しています。・・・」

・・・仰々しい。
いきなりお金から説明するところが、すてきですが、
わかるようなわかんないような内容。
つっこみどころ満載。

で、宋城はそのほかにも「民俗文化公演」があるらしい。
12時25分には
 「小品の出演:空中で羊とサルをからかう」
が始まるらしい。
気になるなあ。

*写真は岳飛ちゃん。