蛇口が取れた

4年半の杭州生活を終え、ついに帰国。現在、中国人化後遺症に悩まされ、好評リハビリ中。

宇宙牛少年の織りなす風景

2009-04-28 01:02:13 | 杭州・杭州周辺
仕事で遅くなった。
職場から市内へ向かうバスに乗った。
席に着きイヤホンを耳に付けた。

定刻になりバスが発車した。
疲れているが精神が高ぶっており、
ボンヤリと外を眺めながら、
時折目をつぶったりしてバスに揺られていた。

ジャミロクワイの「Space Cowboy」が流れてきた。
突如、ある風景が浮かんできた。
なぜだか分からないが、懐かしさと寂しさが胸を締め付けた。


第二京浜を車で五反田方面へ向かう。
戸越インターの脇を抜け左折し天現寺方面へ進む。
五反田駅付近を過ぎ、しばらくすると左に小さな道が見える。
その坂道を上っていくと、目黒駅の前にでる。

かつてよく通った道だ。
そこから恵比寿に抜けた。
夜中にわざわざ車を走らせ、
ツタヤにビデオを借りに行ったりした。

今のようにツタヤはそんなにはなかった。
渋谷スクランブル交差点前のツタヤもまだなかった。
恵比寿のツタヤは品揃えも豊富で自宅付近にはない魅力があった。
夜中に急に思い立ってそこにしかないビデオを借りてきた。

夜中の恵比寿は意外と静かだ。
ツタヤ前にも簡単に路駐できた。
目黒から恵比寿へ向かう直線は爽快だった。

車に乗る時はいつも音楽をかけていた。
その時の気分でかける音楽は異なるが、
いつも比較的アップテンポの曲をかけていた。


突如、目黒駅へ向かう坂道が思い出された。
なんてことのない風景なんだが、胸を締め付けた。
あの道でジャミロクワイを聞いていたかどうか定かではない。
だから、これは記憶なのではなく風景なんだろう。

いや、そんなことはもうどうでもいい。

そんな風景を大切にしたい。
何となく今日はそう思った。

赤い彗星現る

2009-04-19 23:05:32 | 杭州・杭州周辺
少し前の話。

昨年からジムに行っている。
未だに辞めずにちゃんと行っている。
小一時間ほど運動すると、やっぱり心地良い。
なので、週に2回程度通っている。

ジムではもちろん運動しやすいカッコに着替える。
中にはジーンズで運動している奴もいるし、
時にはなぜか普通のワイシャツにスラックスというナメたカッコの奴もいる。

しかし、当然ながら多くはTシャツ・短パンやジャージなど、
ごくごく自然に運動するカッコで運動している人たちばかり。
私だって、当然Tシャツにジャージである。

先日、そのジムに突如「赤い彗星」が現れた。

彼女は全身を赤でキメていた。
上から下まで全て赤で統一されていた。
しかも目に優しい赤ではなく、
とってもどぎつい赤で統一されていた。

しかも、そのウェアーはウェアーじゃない。
上下赤の揃いのジャージというわけではない。
どっからどう見ても、
ババシャツとステテコのセットである。
上下揃いの赤ババシャツと赤ステテコである。

す、すごい。
強烈すぎる。
人前で着るものではない。
運動するためのものではない。

しかし、彼女は意に介さない。
人目を気にせず運動に専念している。

彼女の行くところ、全てが専用になる。
シャー専用ルームランナー。
シャー専用バランスボール。
シャー専用・・・・・・。

そして、彼女はなぜか、
一運動終わるごとに鏡の前で尻を振って踊っている。
ポッコリと出た腹を気にすることもなく、
フリフリフリフリ尻を振っている。

笑いが抑えきれない。
力が入らない。
今思い出すだけで脱力する。

赤い彗星の破壊力は並大抵ではない。
さすが、ニュータイプ・・・・・

努力は人を裏切らない

2009-04-15 00:46:31 | 杭州・杭州周辺
しかし、それは努力した場合に限る。
サボった場合は、
サボった分だけ裏切ってくれる。
いや、そもそも裏切るだけのものがなかったりもする。

北京から客が来た。
以前いろいろと仕事関係で協力したので、
その御礼として食事をご馳走してくれた。
彼が宿泊しているホテルへ行き、
そこのレストランで食事をした。

彼は生粋の中国人。
日本語は全くダメ。
なので会話は全て中国語。
下らない話から、
結構真面目な話まで全て中国語。

うう、つらい。
時折筆談を混ぜるも、
突如停電したりもし、
話の7割弱くらいしか対応できなかった。

うう、悔しい。
努力してない報いが襲ってきた。
何となくサボり続けている報いが。

ま、でもそこそこ何とかなったからオッケーか。

そう、
このいい加減さがサボりを助長するのであった・・・・・。


*写真は南宋時代の橋。

脱力系プリズンブレイク

2009-04-14 03:39:08 | テレビ・映画
ただし、前半のみ。

ファン・ビンビン主演の連続テレビドラマということで、
ファン・ビンビン好きとしては是非見なければということで、
久しぶりに中国ドラマを見てみた。

タイトルは『二奶在報復』(「愛人の報復」って感じかな)。
DVDのパッケージには「大型女性犯罪テレビドラマ」と銘打たれている。
これは、嫌が応にも期待がもてるってもんだい。

しかし蓋を開けてみると予想とは大いに異なっていた。
まず、主演だが、ファン・ビンビンというよりも、
彼女を含めた3人の女囚を中心に物語が展開していく。

まず親戚訪問を許された模範囚2人が、
諸事情により時間までに監獄に帰らずに、脱走扱いとなる。
さらに、ファン・ビンビンが植樹作業の一瞬の隙をつき脱走。
あっという間に3人もの囚人が脱走してしまう。
この間、わずか2日。
なんというお粗末な監獄。

もちろん、看守らは慌てて彼女らを捜索するのだが、
まあ、これが何とも緊迫感のない探し方をする。
そんなんじゃ、全く以て発見できないぞ、という感じ。
案の定、なかなか3人を見つけ出すことができない。

一方、逃げる方も何だか緊張感がない。
友だちを頼って逃げるのはいいが、
そこ絶対に危ないだろう、って思ったりする。
まあ、追っ手がへなちょこなんで大丈夫だったりするんだが。
この間、手に汗握るシーンは皆無。

かくして前半は過ぎていく。

後半は連れ戻された3人を含めた監獄の話。
ここでもいろいろと問題は発生するんだが、
ゆる~い感じの話が続いていく。

そして驚愕の最終回。
展開だのルールだの、そんなものはお構いなし。
やりたい放題やっている。
お涙頂戴のはずなのに、なぜか爆笑してしまう。
おいおい、そりゃないぜよ、ってことの連続。

正直言って、駄作。
決してオススメはしない。
だけど、あの最終回は凄すぎる。
しかし、それを楽しむためには、
20回近くのつまらない部分を見なくてはならないのだが。

勝ち負け拮抗

2009-04-11 00:01:04 | 日本・東京
先日、こっそりと日本に戻っていました。
4泊5日という普通の旅行並みの日程で。
概ね予定していたことはこなせたので、満足ですね。

何より、桜の季節に帰れたのが嬉しい!
2年ぶりにこの季節に日本にいました。
2年前はあまりいいことでの帰国ではなかったので、
今回は久方ぶりに日本の桜を心から堪能。

日本にいる時は当たり前な感じがしてたけど、
中国に来てから、日本の桜の美しさを再認識。
やっぱり日本の桜は最高に美しいですよ!
みなさん、もっともっと楽しんで下さい!

概ね良いことが多かったが、
ちょっとむかつくことも。

まず、我が母校のこと。
卒業生でも校友ということでカードを発行してもらえば、
図書館を利用できるようになっている。
これは私のようにたまにしか行けないものにとっても、
非常にありがたく、毎回帰国の度に何度となく足を運んでいる。
この大学を卒業してよかった~、って思える瞬間でもある。

このカード、
2年間有効で無料っていうもの。
3月で切れていたので、更新しに行った。

ところが、なんと突然、
「会費5000円」となっていた!!
ふざけるな!とはらわたが煮えくりかえったよ。
会費を納めたからといって、いままでとサービスが変わるわけではない。
図書館の本の貸し出しは不可のまま。
しかも、有効期間が1年間になっていた!!
5000円も取るんだったら、3年だのなんだのにしてくれ。

係の女性には1回限りの許可なら無料ですよ、
って薦められたけど、
確かにそれはそれでいいけど、毎回それはめんどくさい。
それに、その許可を発行する場所は図書館から遠い。
さらには、平日の9~16時のみの受付で、昼休みもある。
一体普通の勤め人とかはどうすればいいんだ、っていう待遇。

一体どうしたってんだ、バカ田大学の隣にある大学よ!
悲しいぞ!
ケチくさいなんてもんじゃないぞ!
何が私学の雄だ!
(大学内部にいる人たちはこんなこと知らないでしょうが)

それから、帰りの飛行機。
今までは各席にビデオプログラムが付いていたのに、
今回は無くなっていた!!

杭州-成田は時間が短いから映画は見られないけど、
成田-杭州は2時間くらいの映画なら最後まで見られるので、
いつもいくら眠くても頑張って映画を見ていた。
それが楽しみだったのにぃ~!!

今回だけであって欲しい。
たまたま機体の都合がつかなかっただけだと思いたい。
だけど、嫌な予感がぶんぶんするんだけど。。。。

しかし、悪いことばかりではない。
税関を抜けて、荷物を待っていると、
そこにお会いしたことのある方がいた。

結局、その人を迎えに来た車に便乗させてもらって
自宅前まで送ってもらってしまった。
本来ならタクシーで帰る予定だったから、
タクシー代が浮いてラッキーなことに。

いいことと悪いことの一進一退の攻防が繰り広げられた数日間だった。

謳い文句を実感できず。。。

2009-04-03 23:17:35 | 中国・その他地域
職場で春の旅行に行った。
場所は江西省の婺源というところ。

いつもは近場で済ましているのが、
何故か今回は結構な遠出。
バスで片道4時間半程度。
長いったらありゃしない。
おかげでしっかり『Mr.ビーン』を見ちゃったよ。

ここは「中国一美しい農村」でうっている場所。
聞いたところによると、日本でも人気が出てきているらしい。
日本人はどんどんどんどん中国内部へと進出しているのね。

今回訪れたのは、
「暁起」「祥雲山風景区」「李坑」「彩虹橋」「臥龍谷」の五箇所。

「暁起」は樹齢1570年を誇るクスノキがある場所。
「祥雲山」では唐代に額を賜ったお寺が残る場所。
「李坑」は李氏ばかりが住むという渓流のある村。
「彩虹橋」は南宋代の橋が残るという場所。
「臥龍谷」は渓流も瀧も色々ある標高もそこそこ高い山。

しっかし、どこもかしこも不完全燃焼。
クスノキは思ったより小さく肩すかしだし、
寺では強引にロウソクを売りつけられそうになるし、
村だってなんだか、よくみる古鎮と変わりはないし、
山はしっかりと整備されていて、登山の雰囲気はゼロ。
しかも、途中の吊り橋で本気で揺らして喜んでいるオヤジがいて、
思いっきり後から蹴り飛ばしてやろうかと思ったぐらいむかついたし。
せいぜい、橋だけがまあいいかなあ、って感じだったかな。

おまけに3月も末だっていうのに、寒い寒い。
さらに、どこ行っても人だらけで正直うんざり。

天気がよければもっと楽しめたのかもしれないけど、
一体どこが「中国一美しい農村」なんだろうか?
う~ん、どうせならもっと歴史のある場所に行きたかったな。


*菜の花はきれいでしたよ。それだけが救い。