蛇口が取れた

4年半の杭州生活を終え、ついに帰国。現在、中国人化後遺症に悩まされ、好評リハビリ中。

春節ルール実施中

2006-01-22 20:15:55 | 杭州・杭州周辺
浮き足立ちまくり。

老いも若きも、
男も女も、
酸いも甘いも、
すもももももも、
ふともも露出も、
みんなみんな浮き足立っているこの時期。

いたるところで春節セール実施中。
なんだかみんなおみやげ買いまくり。
どこにいっても人ばかり。
どこにいっても荷物だらけ。
なんでこんなの買ってんの?ってもんも買っているし。

そんでもって、
いたるところで春節ルール実施中。
電車チッケト購入法もその一つ。

通常、切符は3日前から購入可能。
ところが、春節になると突如ルール変更。
遠方は11日前から購入可能となり、
近郊は2日前からじゃないと買えなくなる。

なんで、上海(近郊でぇす)に行こうとしたぼくは困った困った。
3日前に行って買えずに、翌日も雨の中、早起き。
切符売り場は殺気に満ちてるし。
いつも乗っていた電車は臨時休運になっているし。
これも春節ルール。

でもさあ、みんな、行きの切符しか買わない(買えない)んだよね。
ということはさ、帰りがいつになるか決まっていないってことでしょ。
直前に決めるわけでしょ。

つまりは、
「いきあたりばったり」

ああ、そうだ、そうだ。
もう、これだ、これだ。
中国人は「いきあたりばったり」人。
計画性なんてありゃしない。
なんでもそうだ。

だって、大学とかの学年暦ってないんだよ。
いつ春節休みがおわるのか、って知ったの今年に入ってからだもん。
もちろん、来学期の担当授業の曜日なんて知るわけない。
はじまってから知ることになるんだから、どうせ。

2008年、
世界は、
中国人の「いきあたりばったり」に、
息を飲む。

絶対に。

年末、こんな本買っちゃった

2006-01-19 15:05:13 | 読書・書籍購入
というわけで、恒例となりつつある「買った本整理」のお時間がやって参りました。
今回はあんまり買ってないと思いきや、意外にもちょくちょく買ってたみたい。

まんずは、資料から。
1.『三国志』全5巻(中華書局)
 着々と史書を増やしています。これは日本でも実は持ってなかったので。
2.『大唐西域求法高僧伝校注』(中華書局)
 着々とお坊さん物も増えてます。いや、別に仏教研究するわけではないんだけど。なんとなくね。
3.『斉民要術校釈』(中国農業出版社)
 これ、特価書店で購入。85元が30元!!
4.『輿地広記』上下(四川大学出版社)
 宋代の地理書。地名を調べたり、沿革を調べたりするのに便利そう。
5.『顔氏家訓集解(増補本)』(中華書局)
6.『顔氏家訓注評』(学苑出版社)
 ちょっと、『顔氏家訓』は読んでみようかと思って。まだ読み始めてないけど。
7.『敦煌吐魯番本文選』(中華書局、2000)
 敦煌・吐魯番出土文書のうち、『文選』(音義も含む)を写真・釈文を載せているもの。特に編者饒宗頤の文選学の解説は、わかりやすく便利です。
8.羅爾綱撰『金石萃編校補』(中華書局、2003)
 『金石萃編』本体は持ってないのに・・・・
9.汪壽明選注『中国歴代音韻学文選』(華東師範大学出版社、2003)
 題名通り。『切韻』だの『唐韻』だの韻書の序文が集められている本。

続いて、その他。
10.朱葆華『原本玉篇文字研究』(齊魯書社、2004)
 いや、これ見つけて即買い。ちょっとだけ読んだ。「野王案」に関するところだけね。『玉篇』は顧野王ひとりの作業ではなく、チームだったのではという指摘はなるほど、と思いますね。時間のある時に、もうちょっと真面目に読まなくては。
11.胡道静『中国古代的類書』(中華書局、2005[新版])
 レジの前で整理しているところから取って購入。類書が簡潔に紹介されていて、ほんとに便利です。また、自分にとって「おお」と思うものもありましたし。
12.韋力『古書収蔵』(万巻出版公司、2004)
 浙江省博物館の書店で購入。オールカラーで、版本・印本等が紹介されています。なにより、いろんなところの蔵書印が紹介されているのが、ステキ。
13.洛陽師範学院・河洛文化国際研究中心編『洛陽考古集成 隋唐五代宋巻』(北京図書館出版社、2005)
 これはすごいよ。『文物』とか『考古』とか中国考古学トップの雑誌をはじめとした様々なところに掲載された洛陽関係の遺跡・遺物に関する論文を、1冊にまとめちゃっているんだから。洛陽のこと調べるには、ほんとに便利だと思う。ちゃんと図や写真も載っているし。当然、墓誌なんかは釈文も載っている。付録として、ここに収録できなかった関係論文リストまである。こりゃ、すげー。
14.『両唐書辞典』(山東教育出版社、2004)
 『旧唐書』『新唐書』に載る人名・地名・官名などなど、様々な用語の辞典。お仲間として、いろんな史書(25史)の辞典があります。

結構、やっぱりあったね。
だんだんと本棚が埋まってきている。
とりあえず使いそうもない物は、研究室にもってかなきゃ。

なおみちゃんに台詞は必要なし

2006-01-17 23:48:58 | テレビ・映画
絶叫しなけりゃ、ワッツじゃない!!

すっかり、絶叫が板に付いてきたナオミ・ワッツ。
今回もしっかり絶叫しまくっています。
見つけりゃギャーギャー。
つかまりゃキャーキャー。

ピーター・ジャクソン版『金剛』(キングコング)です。
「フロォ~ドゥ」から、満を持して打って出たのがリメイク。
といっても、原版を見ていないので比較はできませんが。

ストーリーはみなさんご存じの通り。
でっかいゴリラが最終的にニューヨークで暴れるってやつ。
エンパイヤーステイトビルの上で、ゴッホゴッホ。
で、ゴリラの「いとしいしと」がナオミちゃん。
ナオミちゃんのために、ウッホウッホ。
まあ、そんな話。

そんな話のために3時間。
なげーよ。

でもね、なんかいろんな映画へのオマージュ(パクリ?)なのかな、って場面がありました。
恐竜が草を食べている場面は、『ジェラッシク・パーク』。
ゴリラと恐竜が戦う場面は、『インディージョーンズ』。
恐竜のカークラッシュは、『ブルース・ブラザーズ』。
ゴリラが落っこちていく場面は、『タイタニック』。

それにしても、ジャック・ブラックはいいね。
『スクール・オブ・ロック』もいいが、今回もいい。
ピーター・ジャクソンはちょっと太り気味の人を使うのがお好き?
そんでもって使うのが上手い?

まあ、ぼくは特撮マニアではないので、そういった評価はできませんが、
可もなく不可もなくってところですか。
虫はリアルで気持ち悪かったけど。

*写真は何となく爵だらけ。

自分、不器用ですから・・・

2006-01-12 19:21:35 | テレビ・映画
つい、雪深い漁村にひとりで暮らしてしまいます。
つい、言葉ができない異国で我を通してしまいます。

張芸謀(チャン・イーモウ)が帰ってきた!!
新作『千里走単騎』にはイーモウ節があふれている。
容姿の整っていない子供・幼顔の女優・中国の田舎・人捜しが実は自分探し・悪意の全くない登場人物などなど。
一時は『HERO』『LOVERS』で、監督自身がワイヤーでどっか飛んでっちゃった感があったけど、
新作は本来のチャン・イーモウ。

ストーリーは、
こじれた関係のまま会うこともなく言葉も交わすこともなく、
長い時間が過ぎてしまった父親と息子。
息子が病気になったことを知り、父親は息子に会いに病院に行くが、拒否される。
そんなとき、息子の嫁から渡された1本のビデオを見た父は・・・

というわけで、主演は高倉健。
娘の嫁に寺島しのぶ。
息子は中井貴一。(ただし、声のみ)
しっかりした役者を揃えています。
それもそのはず。
日本側の中心は降旗康男、
カメラは木村大作。
なんだ、彼らの映画なのか、って感じです。

でも、なんか、よかったですよ。
しっかり泣きましたし。
特に、中国で暮らしているからこそわかることっていうのがあって、
「ああ、中国人ってそうなんだよねえ」
「そうそう、こんなときってどうしていいかわかんないよねえ」
っていうシーンがたくさんありました。

それにしても、健さんはやっぱり不器用でした。
無極』の真田広之は中国語で演技してましたが、
健さんは日本語オンリー。
「謝謝」すら、中国語でいいません。
あまりの潔さに、思わず感動してしまいました。
しかし、ここまで不器用であることを通しきるってことは、
逆に、究極に器用なのではないか、って思っちゃいます。
健さん、すごいです。

日本ではまだ公開されていないようですが、ぼくは『無極』よりこちらをオススメします。

*写真は烏鎮です。映画と関係ないですが、なんかチャン・イーモウ映画のイメージに近い感じがします。

日課というか夜課

2006-01-11 00:16:15 | 杭州・杭州周辺
このブログで「杭州寒い」を連呼してきました。
地球上おそらくどこでも一緒でしょうが、朝晩が特に寒い。
こないだなんか、朝方雪降ったらしいですし。

朝は徐々に暖かくなっていくのでいいですが、
夜は深まるにつれ寒くなっていくのがやっぱりつらい。
なので、よく眠るために、一連の儀式が待ってます。

まず、部屋全体を暖めます。
お馬鹿さん暖房ですが、幸い寝室のが一番賢い。
暖めている間、ぼくは洗面器に熱めのお湯を注ぎ、寝室へ持っていきます。
何をするのかというと、足を暖めるのです。
自家製原始的フットバスです。
足が結構真っ赤になるくらい熱いんですよ。
足を湯につけている間、肩や首のマッサージもします。

そして最近追加されたのが、ほんの少しのお酒を飲むということ。
体の中から暖めようっていう魂胆です。
今飲んでいるのは、水郷の街・烏鎮で買ってきた「三白酒」というお酒。
(写真が烏鎮の酒造所です)
度数は42度。
烏鎮では55度の三白酒を試飲しましたが、さすがに強かった。
ちょっと、へたれなぼくは42度を購入。
これをほんのちょびっと飲んでいます。

で、眠くなるまでというか、頭が働かなくなるまで読書。
正月(日本のね)には相方が持ってきた『デスノート』を読んでいました。
早く続きが読みたい。
日本に帰ったら、『20世紀少年』とか『のだめカンタービレ』とか、
そうだ『陰陽師』最終巻もでたんだっけ。
読みたい。

まあ、読書っていってもそんな程度です。
とはいえ、マンガはほかにないので、勉強の本も読んでます。
今度、たまにはまじめに読んだ本のはなしでも書きましょう。
気が向いたらですが。

さて、あともう少しいろいろやってから儀式をはじめるとしましょう。

それでは、おやすみなさいませ。

ラーメンの本場

2006-01-10 00:53:55 | 中国食文化
杭州には日式拉面店がいくつかある。
代表的なのが、神田川と味千。
今日うちからそう遠くないところにある神田川へ。

店にはいるとふたり用のテーブルへ案内された。
テーブルは暗い赤と黒。
日本でもありがちな色遣い。
カウンターの前には日本酒の瓶が並ぶ。
ふと横を見ると、雑誌類が。
出された湯飲みには、相撲取りの絵が描かれている。

メニューを開き、
王道中の王道、チャーシュー麺とライスを注文。
ラーメンライスだ。

来た!!

・・・・・・

なんだ、色が妙に濃いぞ。
スープを啜る。
ぬるい。
ダシの味がしない。

麺をほおばる。
のびのび。
びよーん。
びよよよーん。

まずいっ!!
なんじゃこりゃ。

うーん、ラーメンの本場は日本だ、と思いっきり実感。

でも、せめてもの救いはチャーシューが旨かったことと、
ライスが大盛りだったこと。

そういえば、神田川は去年の反日デモのとき、標的になったと聞く。
それって、反日にかこつけた、
「おめぇの店、まずいんだよ!!」っていう抗議だったんじゃないの、ほんとは。

でもめげないぞ。
今度は御飯物に挑戦。
だって、他の客の多くはごはん物頼んでいたんだもん。
神田川ラーメンの売りは、ごはん物なのかも。
看板に偽りありだよね。

暴れん坊のせんたくロース

2006-01-06 12:38:38 | 杭州・杭州周辺
やった、久しぶりに晴れた。
気温は低く、風は強いが、
なんの、洗濯日和だ。

早速、シーメンス社製横型ドラム式洗濯機へ、
洗い物投入、
洗剤注入、
蛇口開栓、
スイッチオン!!

・・・・・

それにしても遅ーな、この洗濯機。
丁寧に過ぎるよ。
急いでいる時は洗えないじゃねえかぁ。
ドイツ人気質ってやつかぁ。
マイスターはこだわるんでぃってことかぁ。

なんて気を許していると、
突如、ゲルマン魂が火を噴く。
そりゃ、仕事は丁寧さ。
だがな、ひとたび飲んでしまえば、もうゲルマン。
暴れまくるぜ。

脱水の時、どうしようもなく暴れ出す。
前後左右に激しくヘッドバンキング。

こちとら、ゲルマンだぜ。
定位置を離れた大移動なんてお手の物。
こちとら、シーメンスだぜ。
伊達に戦前に日本の内閣を倒してないぜ。

勘弁して下さい。
お願いですから。
脱水の時、いっつも上から押さえなくてはならないなんて。

ねえ、だれか、教えて。
どうすれば暴れないのか。

けっこう座り心地よかったよ

2006-01-04 18:30:26 | テレビ・映画
中国の映画館のことです。

昨日、陳凱歌監督作品『無極』を観ました。
物語は、最近の中国大物監督がなぜか好む、
一人の美女を複数の男どもが剣で戦いながら奪い合うというもの。
映像も、これまた最近の中国大物監督がなぜか好む、
綺麗な原色系のCG合成に、ワイヤーアクションでの戦い場面。
彼ら、水の上すいすいと走ってました。
彼ら、屋根の上を軽々と飛び跳ねてました。
彼ら、くるくるくるくる空中を廻転していました。

美女は張柏芝という女優。
(知らないんだな、ぼくは。しかも美女じゃなかったし)
男どもはというと、
真田広之、チャン・ドンゴン、ニコラス・ツェー
っていう、まあ簡単に言うと日中韓のいい男大集結ってこと。

真田広之はさすが。
粗野だけど、実はインテリ。
強がっているけど、実は脆い。
こういった相反する二面性をうまく表現してました。
特に、剣をもったときの、
観念して首を差し出したときの、佇まい。
JACでの修行は無駄ではないね。

でもなあ、
物語がなあ。
映像は綺麗だったよ、確かに。
でもなあ、
人物を全く描けていない、場面同士のつながりが描けていない。
感情移入なんかできるわけがない。
それに、なんだあの終わり方は。
どうしたんだ?陳凱歌。
『さらばわが愛 覇王別姫』のころの丁寧な物語描写はどこにいった?
ちょっと、がっかりな内容でした。

それにしても、中国の映画館はなんであんな寒いんだ。
それに上映中、電話しているし。
映写室の人間が。

でも、椅子は日本のシネコンと変わらなかったよ。

*ごめんなさい。カメラ持っていかなかったので看板撮影してません。武林門にあるヴィトンの店の写真で許して。

祝大家新年快楽!!

2006-01-01 18:16:53 | 杭州・杭州周辺
まさか中国で新年を迎えるとは思っていませんでした、1年前は。

昨年は、幕張メッセで絶叫!!の新年だったような。
あのとき出会ったグループ魂が昨年は紅白出場とは、これまたビックリ。

ともかく、昨年は大変化の年でした。
著書の出版。
中国へ赴任。
姪っ子の出生。

今年は戌年。
あっという間の年男。
一体何やってんだか、って感じです。

でも、いろいろなところで同世代の友人たちの活躍を目にしたり、耳にしたりすると、
こちらも負けてはいられないと思うし、
元気も出てきます。

果たして今年は何が起こるのか?
流されながらも、きちんと流れを見極めながら進もうと思うのでした。

では、本年もよろしく。

*写真は上海博物館所蔵の漢代の陶狗。