蛇口が取れた

4年半の杭州生活を終え、ついに帰国。現在、中国人化後遺症に悩まされ、好評リハビリ中。

恭喜恭喜、白頭偕老

2006-04-28 00:20:30 | 杭州・杭州周辺
昨日同僚の結婚式に出席。
中国での初の経験。
すんごい楽しみにしておりました。

場所は杭州随一の高級ホテルシャングリラ。
室内は赤一色。
ちなみに招待状も赤。
さすが中国、赤の国。

新郎新婦が日本と関係あることもあり、日本人も多数出席。
そのため、彼らの挨拶を聞く羽目に。
これじゃ日本の披露宴といっしょだよ~。
ながいよ~。
勘弁してよ~。
おなか空いたよ~。
隣の中国人も泣きそうだよ~。

1時間の後、ようやく食事にありつけました。
もうこっからは、いつもの風景。
お約束の乱痴気騒ぎ。
あっちこっちで大騒ぎ。

ビールもってこぉい!!
皿を交換しろぉい!!
箸落としちまったから新しいの持ってこぉい!!
ワインの栓を開けろぉい!!

配膳係は休む暇無し。

それに加えて、おもちゃがあるから手に負えない。
新郎新婦って言う、とってもいじりがいのあるおもちゃが。

歌歌えぇ!!
酒飲めぇ!!
キスしろぉい!!


・・・すごいこっちゃ。

テーブルでは関係ないのに、乾杯の嵐。
乾杯、乾杯、かんぱぁ~い。
当然、一気に飲まなくてはいけません。
ビールをガブガブ。
ワインをグビグビ。
紹興酒だってゴクゴクさ。

おかげで今日は二日酔い。
頭が割れるほど痛かった。

ところで、
一体あの後みんなはどうしたんだろう。
いつまで宴会は続いたんだろう。
新郎新婦は無事部屋までたどり着くことができたんだろうか?

なんで、こんな人ごとのように言うかって?
だって、流れ解散なんだもん、こっちの結婚式って。

*写真は人物が写っているのばっかりだったので、関係ないけど、西湖辺りのちょっとこじゃれた裏道の写真を載せておきました。

小さな小さな共同体

2006-04-23 00:16:16 | 歴史・文学
杭州へ来てから、ある一つの不満がありました。
それは、研究環境に関してです。
図書館が不便とか、日本関係の本が少ないとか、そういったことではありません。
それは、研究会に関してです。

こちらでは、打ち上げ花火的なシンポジウムは盛んに開かれます。
そこでは何ら真新しいことは行われないことが多く、多くの参加者は知人を作るためにやってくるようです。
(それもシンポの目的の一つではありますが。)
しかし、それだけです。
これが、学問的に発展していくことはあまりないようです(私が知らないだけかもしれませんが、中国人に聞いてもそう言ってますので、的はずれではないはずです)。

早い話が、日本のような有志で集まる「研究会」に発展することはまれなのです。
これは、若手研究者同士の横の繋がりの希薄さを表しています。
シンポで作った知人はあくまでも個人的なものであり、それ以上のものではないようです。

杭州にもいくつかの大学があります。
しかし、これらの大学の研究者同士が、大学の垣根・身分を越えて研究会を開くと言うことは、少なくとも私の専門分野ではないようです。
つまり、最先端の研究をやっているはずの若手研究者の交流の場がないのです。

これが、私の不満です。
「もったいない」と思います。
折角の優秀な人材達を無駄にしてしまっていると思います。

そこで、無いのならば自分で作ってしまえ、と思い、ささやかながら研究会を立ち上げました。
名前は「アジア〈異文化〉史研究会」。

参加資格は、今のところ以下にしております。
 ・中国史でいう宋代までの研究者であること。(広がりすぎると大変なので)
 ・大学院博士課程以上の研究者。(きちんと研究ができるということです)
 ・とりあえず歴史学を基礎としていること。(将来的にはこの条件は取るつもりですが)
 ・国籍は不問(ただし、現在のところ日本語ができることが条件。将来的にはこれも外したいのですが)
 ・自分で若手だと思っていること。(身分・肩書き等にこだわらないということです)

そんなところです。
研究会名を「東アジア」ではなく「アジア」にしたのは、将来的に韓国やベトナム・その他アジアを研究している研究者も参加してくれれば、との願いを込めております。
(もちろん、そのためには中国語を基本言語にしなくてはならないのですが・・・)

現在のところ、以上の趣旨に賛同して参加して下さっているのは10名。
内訳は、
 ・国籍:日本人5名、中国人5名。
 ・居住地:杭州6名、上海3名、寧波1名。
 ・身分:大学教員6名、留学生4名。
 ・専門:六朝1名、隋唐代5名、宋代4名。

参加者の中国人はみな日本への留学経験があります。
つまり、こちらに住んでいる日本人と同じように、参加者全員が母国以外で生活した経験を有していると言うことになります。
私は経験絶対主義ではありませんが、異国生活経験者は、経験がない人よりも「異文化」を直接肌で感じていることも多いと思います。
ですので、研究会名に「異文化」を入れました。
(もちろん、この「異文化」は、経験の有無というだけの意味ではなく、常に「異文化とは?」「文化とは?」ということを考え続けるための研究対象としての意味が第一義です)

まだ始まったばかりです。(2回しかやってません)
手探りの状態が続いています。
方向性が定まっておりません。
いずれ留学生は日本へ戻ってしまいます。
非常に不安定な研究会であることは間違いありません。
しかし、少なくとも私が中国にいる間は続けていきたいと思っています。
日本へ戻った留学生も変わらず研究会のメンバーとして付き合っていくつもりです。
彼らが再び中国へ来た時に、一つの拠り所として存在できるように。

もし、皆さんの周りに近々中国(杭州周辺)へ留学される方がいたら、ご紹介下さい。
また、今後、もし我々と友好的に付き合って下さる方/研究会があれば、お願いいたします。
それから、何かお願いするかもしれませんが、そのときはどうかよろしくお願いいたします。

珍しく、真面目に、長く書きました。
今回はこれで。

予定変更

2006-04-21 23:09:48 | 中国食文化
約束の金曜日。
いざ、ステーキ屋へ。

と思いきや、もっと多くの同僚達と食事へ。
場所は梅家塢というところ。
ここは、龍井茶のメッカ。

一口に西湖龍井茶といっても、実は細かく分けると5種類ある。
そのうちの代表的なのが、獅峰龍井と梅家龍井。
今日はその内の一つ、梅家龍井茶が収穫される茶畑のある場所へ行ったわけ。
まわりには多くの茶と食事が楽しめる場所がある。

まず、お茶だ。
しかし、ここでとんでもない疑惑が発覚。

「このお茶、本当に新茶?」

えええ、だって茶畑に囲まれてるんだよぉ。
そんなぁ・・・

しかし、同僚の言うことも至極納得。
色が確かに少し悪い。
その同僚のいうことには、去年の秋の茶じゃないか、とのこと。
秋の茶は味は春に比べ良くはないが、香りが強いんだって。
なるほどねえ、勉強になった。
ちなみに、その同僚、大学の専門は「茶学」なの。
なんか、あっさり納得しちゃった。

でも、我々は全く文句をつけなかった。
大人の風格。

・・・じゃないんだよ、ほんとは。
だって、おつまみにめちゃくちゃ文句つけてたもん。
「ひまわりの種が、小さい!!」って。
文句のつけどころ、違くないか?
我慢しきれず、別の処へスイカの種を買いに行っていたし。
こだわるところ、違くないか?

そんなこんなの、お茶のあとは食事だ。


・・・って、まだだった。
いきなりトランプ開始。
ホント中国人って、トランプ大好きね。

こちらのは、4人ひと組でやる、「中国版大貧民」。
使用トランプは、2組(もっと使う時もあるらしい)。
壮観だよ。
「2」が6枚もあると。
めちゃくちゃ強くなった気分。

ひとしきり楽しんだら、ようやく食事タイム。
ここら茶所にくると、食べるものは一つ。
「農家菜」。

うめぇんだ、これが。
なんか名前もよくわからない山菜も出てくるし。
怪しげな人相見も来るし。
へたくそな流しも登場するし。

なんか、楽しかった。
杭州って、はまるよ、絶対。


*なぜか得意げな「茶聖」陸羽。

姫、この辺でご勘弁を

2006-04-17 23:24:02 | 中国食文化
金田中、それは日本料理屋。
店員が「いらっしゃいませ」と微妙な発音で出迎える店。
メニューにも微妙に間違った日本語で書かれている店。

また、行ってきました。
また、同僚女性3人と。
また、私のおごりで。
ちょっとしたデジャビュ。

今回は食べ放題。
なぜか中国の日本料理屋は食べ放題が多い
日本料理屋=食べ放題、の間違った観念成立。

彼女たちが大食漢であることはすでに検証済。
しかも今回は食べ放題。
止まるところを知らず。
知っちゃこっちゃない。

焼き肉カルビ5皿完食(1皿は日本の2人前くらい)。
焼き魚サンマ1尾、サバ2尾、ししゃも1皿完食。
茶碗蒸し各1人前完食。
大きめねぎま各1本完食。
カッパ巻き1皿完食。
そば1枚完食。
フルーツサラダ1皿完食。
フルーツ各1皿完食。
みそ汁各2杯完食。

当然ながら、しゃべりまくり。
おっきな声で、騒ぎまくり。
早くに店に入ったのに、他の客より遅く出る。
完全なるデジャビュ。

アイスが無くて残念そうな彼女たち。
食べ終わっても食事の話。
金曜日にこのメンバーでステーキを食べに行くこと決定。


・・・恐るべし、大陸女性。


*約束の登り窯。ここで茶器・食器などが大量生産。大陸女性のために・・・

レジャーの神様、降臨中

2006-04-15 19:21:33 | 杭州・杭州周辺
ここのところ、ずっとすっきりしない天気だった。
昨日なんか、最低気温が5度。
冬が戻ってきたかとビクビクした。

しかぁし、
今日は気持ちのいい程の晴天。
暑くもなく、寒くもない、絶好のレジャー日和。

というわけで、先週に引き続き、出陣。
ただし、今回は単独行動。
目的は、まだ行っていない博物館巡り。

まずは、中国茶葉博物館へ。
さすが、お茶どころ杭州。
茶専門の博物館がある。
場所は、龍井村近辺。
まさに、茶処中の茶処。

この博物館、ちっとも博物館ではない。
少なくともわれわれが普通考えるような。
一応、展示館はある。
でも、見るべきものはとても少ない。

この博物館の特徴は、まさにお茶どころにあるっていうこと。
写真で見ればわかるけど、まさに茶畑のなかにある。
そう、茶畑と展示館が一体化した博物館なのだ。
だから、空気がめちゃくちゃ上手い。

そんでもって、ちゃんと茶楼もある。
しかも、オープンエアーで飲めるようになっている。
レストランもちゃんとオープンエアーで食べられる。
気持ちいいぞお。
ほんとに気持ちよかったぞお。

続いては、南宋官窯博物館へ。
なんてったって、お茶どころ。
茶器だって発達してるよ、昔っから。
しかも、ここは宋代の首都。
官窯もあろうよ。
ちなみに近くには八卦田があったりする。

ここの目玉は、なんといっても登り窯。
龍窯遺跡がそのまんま保存されている。
今度、写真をアップするので、そちらをどうぞ。
でも、人が少なかった・・・
こんなところにわざわざ来る珍奇な動物はそうはいないみたい。

杭州にはまだまだ見所はある。
次なる場所はどこにしよう。

若さでアタック!

2006-04-14 18:11:51 | 中国食文化
ボクがよく行くスーパーの1階には、ちょっとした食堂街があります。
といっても、フードコートみたいな感じのものです。
そこに、日本式カレーライス屋が突如オープンしました。
確か、春節前だったと思います。

メニューも、ビーフカレーやカツカレーなどがあり、普通にカレー屋です。
味は少し甘めですが、普通に日本の味です。
なんかとても懐かしい味がします。
なので、何度か足を運ぶようになりました。

この間、いつものようにカツカレーを食べにいきました。
ボクはなぜかいつもカツカレーを食べます。
ちなみにその日は半額キャンペーン実施中のため、9元でした。
(1元=16円とお考え下さい。へいちゃん、うっしっし。)

レジでカレーを受け取るとき、レジのお姉さんが声を掛けてきました。
「あんた、どこの国の人?」と。
日本人だと答えると、うちの店にも日本人がいるんだよと教えてくれました。

一人で食べていると、その日本人(男)がやってきました。
聞くと、
まだ来て1ヶ月とのこと、
1ヶ月は休みなしで働いているとのこと、
杭州に来る前は、印刷会社で働いていたこと、
名古屋周辺出身とのこと、
中国語は全く勉強せずに来たとのこと、
ボクより10才ほど若いということ
少なくとも3年はこちらにいるつもりとのこと
うまくいけば、チェーン店の一つを任されるかもしれないとのこと。

なんか、若いですよね。
無防備に無鉄砲に別世界に飛び込んでいけるって。
なんか、がんばれって気持ちになったし、
自分もがんばらなくてはって気持ちにもなりました。
また、彼が暇な時間を見計らって食べに言ってみよう。

*写真は、チューリップが咲いていた公園にある滝。

シンクロスクリュー

2006-04-11 15:47:50 | 杭州・杭州周辺
天気がいいので、ちょっと遠いがいつもとは違うスーパーへ行ってみた。
帰りは、行きとは違う道を歩いてみた。
なんだか、見慣れない景色だと新鮮な感じがした。
こんなところに、ラーメン屋があるのか、
こんなところに、公園があったのか、
など、新しい発見もたくさんあった。

小さな店が並んでいた。
そこには二人の女性が立っていた。
年齢不詳の女性が二人立っていた。
やや太めの女性が並んで立っていた。
一人は黒い服を、一人は白い服を着ていた。
二人の顔は姉妹のように似ていた。

二人はやや斜め上方をボーっと眺めていた。
二人の左手は、腰の辺りにあった。
二人の右手は、顔の真ん中辺りにあった。

黒い服の女性は人差し指を、
白い服の女性は親指を、
それぞれ鼻の穴に突っ込んでいた。
一心不乱にほじっていた。
ぐりんぐりんスクリューしていた。


ああ、神様。
これが中国の日常風景でありませんように。


*話が汚いので、チューリップで和んで下さい。

自然を愛する?杭州人

2006-04-08 18:55:40 | 杭州・杭州周辺
春の陽気に誘われて、様々な虫や動物たちが動き出します。
もっとも蠢き出すのが、杭州人。
杭州人に聞いてご覧なさい。
「杭州のいいところは?」と。
きっと、こう答えるでしょう。
「緑が多くてきれいなところだね」と。

というわけで、私も同僚やそのフィアンセなどと一緒に自然観賞。
そもそも、昨日の昼食中、同僚が今はチューリップがきれい、なんて抜かすからいけねえ。
何を隠そう、私はチューリップ好き。
花の中で最も好きなのがチューリップ。
結婚式でもチューリップ主体の花構成。
そんな私が、その言葉を聞き逃すはずもなく、チューリップ鑑賞と相成ったわけ。

場所は太子湾公園というところ。
普通のガイドブックや観光案内には何も書いてないけど、杭州人には周知の場所。
あるわあるわ、チューリップ。
いるわいるわ、杭州人。

あっちこっちで写真撮影。
家族揃って写真撮影。
恋人同士も写真撮影。
ついでに新郎新婦も写真撮影。

その後、西湖にある蘇堤も散策したけど、
ここにもうじゃうじゃ杭州人。
植物園にも杭州人。
いたるところに杭州人。
ホントに好きなんだね、自然観賞が。

でも、すべては人間によって作られた自然。
綺麗に並んで植えられたチューリップ。
蘇東坡によって作られた蘇堤。
そもそも、西湖が人造湖。
これが、中国人の自然観なのか?
それでも、綺麗だから文句はないが。

でも、一つだけ注文が。
ゴミはその場に散らかさず、せめて拾ってゴミ箱に入れてくれ。

買い物はストレス発散薬

2006-04-04 23:09:30 | 読書・書籍購入
というわけで、恒例の購入書籍紹介。

まずは、資料・辞書類から。
1.『新唐書』全20巻(中華書局)
 着々と史書を蓄えています。実はこれは日本でも持ってなかったし。
2.劉蔚華主編『石頭上的儒家文献-曲阜碑文録』上下(斉魯書社、2001年)
 その名も「中国孔子基金会文庫」の1冊。早い話が孔子の故郷曲阜にある碑文を収集した本。付録に、「永楽7年孔子族譜図碑」があり、54世までの系図が載ってます。確か今も孔子の子孫は脈々と受け継がれていたような。
3.古典名著普及文庫『山海経・穆天子伝』(岳麓書社、1991年)
 6元だったの。でも、1字索引もついていて、意外といいかも。
4.『中国歴史大辞典 隋唐五代史』(上海辞書出版社、1995年)
 ちょっと古いけど、これも特価だったので購入。

さて、あとは研究書類。
今回は、まさしく自分の興味に集中してます。

5.江暁原・鈕衛星『中国天学史』(上海人民出版社、2005年)
6.仲林『方術』(重慶出版社、2006年)
7.胡新生『中国古代巫述』修訂版(山東人民出版社、2005年)
 どうです。さすが中国って感じ。こんな題名の物が次々と出版されているんですから。

8.李致忠・周少川・張木早『中国典籍史』(上海人民出版社、2004年)
9.趙含坤『中国類書』(河北人民出版社、2005年)
10.范鳳書『中国私家蔵書史』(大象出版社、2001年)
11.傅璇・謝灼華主編『中国蔵書通史』(寧波出版社、2001年)
 さすが、書物の国。蔵書だけで通史ができちゃうんですから。しかもこんなに。

12.王樹民『史部要籍解題』新版(中華書局、2003年)
13.趙誠『中国古代韻書』新版(中華書局、2003年)
 これらは、国学入門叢書っていうシリーズので、昔の物を手軽に読めるようにしているみたい。

14.李斌城他『隋唐五代社会生活史』(中国社会科学出版社、2004年)
 これは、各時代でシリーズになっているみたい。これも安くなってたから購入。
15.馬時雍主編『杭州的考古』(杭州出版社、2004年)
 「地元ラヴ」に目覚めた以上、購入しておかなければ。写真はすべてカラーでみやすくなってます。呉越国の青磁椀片の底に「御厨」とヘラ書きされているのが、興味深い。

16.『中日古代書法珍品集』(上海博物館、2006年)
 「書の至宝展」図録です。これが高い。なんと、200元!!日本で買っても同じ値段なんじゃないのぉ?

こんな感じです。
どんどん溜まってます。
どうしましょう。
全く読んでないし・・・

*写真は杭州碑林の五代期の天文図より、「北斗七星」の部分。残念ながら、現在杭州碑林は改築のため閉まってます。2008年まで。(特別に見せてもらいました、この間)


ウソのようなホントの話in上海

2006-04-01 23:02:39 | 上海
今日は4月1日。
くだらないウソでも書いてやろうと思ったけど、
とってもウソくさいホントのことがおこったので、そっちを書くことにした。

国際会議も無事終了し、
ほんのつかの間、雑務から解放された私は上海に日帰りで出かけた。
目的は、現在上海博物館で開催中の「中日古代書法珍品展」。
日本では「書の至宝展」と銘打ってやっていた展覧会。
日本では見逃したので上海で鑑賞しようと思って出かけた。

いつものように、朝9時発の電車で上海へ向かった。
11時20分頃に上海駅につき、地下鉄に乗り換え人民広場駅へ。
ちょうどおなかも空いてきたので、博物館入り前に昼食をとることにした。
一人だし、時間もそんなにかけたくないので、日式らーめん「味千」を選択。
以前から、上海では日式らーめんが流行っていると聞いていたけど、
なるほど、人気だった。
店はすでに満員だった。
少し待ったあと、席へ案内された。
しかし、はじめ案内されたところは2人席であったため、相席をお願いされ、
私は別の席へと移動した。

その席には、すでに女性が座っていた。
よく見ると彼女は文庫本を読んでいた。
中国には文庫本はない。
それに、本についた茶色のしおりが明らかに新潮文庫のものだった。
もしや、日本人?
杭州では滅多にない光景に、思わず、声をかけてみた。

やはり、日本人だった。
しかも、東京にある赤い門で有名な大学からの留学生。
専門は中国文学とのこと。

留学先は上海のこれまた有名な大学。
その大学は有名ではあるものの、街中からはちょっと遠い。
だから、何をしに来たのかと尋ねてみると、
上海博物館へ行くとのこと。
それも「書の至宝展」を見に。

なんたる偶然。
しかし、偶然はそれだけではなかった。

話の流れから、どうせなら一緒に見ますかということになって、
一通り見たあと、ちょっと休憩した時の話。
中国ではどこか旅行に行った?という話になった時、
彼女は、先日、先輩と山東へ出かけたと言った。
その先輩は、美術史専攻で最近は山海経などを扱っていて、その関係で画像石を見に行ったと言う。

え?ちょっと待って。
画像石って、漢代の武氏のでしょ?
それって祥瑞関係の画像石でしょ?
しかもその先輩って赤い門の大学のでしょ?
確か、昨年の○○学会(中国民間宗教?の学会)で報告した人って、赤い門大学の山海経関係で、さらに祥瑞関係の資料(具体的には○○瑞祥志)を扱っていた人じゃないの?
その人じゃないの?

と聞いたら、まさにその人でした。
私はその先輩とはお会いしたことはない。
だけど、もらったレジュメに私の論文をいっぱい引用してくれていた。
特に、○○瑞祥志関連を。
(中国にいたので聞けず、レジュメだけ頂いた)

うーむ、なんたる偶然。
こんなことってあるのね。