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人事マネジメント研究所「進創アシスト」からの情報発信

人事マネジメントの視点~新入職員は指導説明が耳に入っていない

2016-08-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
◇ 新人に指導効果が表れない
 新人を育てることに熱心なある先輩がいます。教え方は、わかりやすく、丁寧です。職場にあるマニュアルへ、それだけでは理解しにくいだろうと、自らイラストを書いたり、写真を利用したり、努力を相当していることが見てとれます。

 しかし、ある新人には先輩の指導効果が全然みられません。同期に入った他の職員は、新人の習得課題を次々と達成していきますが、同じ間違いを何度もします。採用試験や学業の成績は同期と同じようなレベルであるため、指導にあたっている先輩は次第に自信がなくなってきました。


◇ バリアを張る新人
 指導方法の工夫をさらに重ねますが、一向に変わりません。悩み続けていたあるときに、ふっと気づきました。新人は、どうも私の話が耳に入っていないようだということを。
説明はきちんと聞き、その都度うなずいています。「わかりましたか?」と尋ねると「はい、わかりました」といいます。しかし、それは返事だけで、実際はわかっていませんでした。

 不思議に思い、人事課の者に伸び悩んでいる新人と面談の機会をもってもらいました。すると、その先輩は教科書的な指導で、新人としての初歩的な課題がクリアできていなくても、次の課題に進めていく。そして、それが“出来て当然でしょ”的な態度をとられ、「わかりません」とは言いにくいオーラを出しているということがわかりました。
新人も何度か質問したり、相談しかけたようですが、適切なアドバイスをしてもらえなかったようで、それ以降はこの先輩に聞いてもムダだと思ったと話してくれたのです。

 先輩の指導説明を聞くという段階以前に、新人は先輩に対してバリアを張ってしまっていたのです。バリアがある以上、新人の耳には入りませんし、理解できません。したがって、習得課題がクリアできないのも当然です。


◇ バリア新人へは、まず新人理解から
 新人が張っているバリアを取り除かなければなりません。まずは新人理解です。何に興味をもち、どんなことを大事にしているのか。自分と同じ価値観や考え方の他人はいません。得意不得意や経験の違いがあります。それを踏まえた上で、新人がサポートして欲しい内容を具体的に知りましょう。知ることができれば、いま与える課題を適切に選択できます。

 入り方は、まず新人を一人ひとり十分に理解することです。そのためのコミュニケーションを意識してとりましょう。

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