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人事マネジメント研究所「進創アシスト」からの情報発信

小さく自分を褒める~人事コンサルタント鷹取が贈る人事マネジメントの視点

2020-01-16 00:00:39 | 人事マネジメントの視点
◇ 褒め下手な気質
日本人は他人(ひと)を褒めるのが下手といわれる。
セミナーや研修で受講者に「下手ですか?」と聞いてみても多くは「そうだ」と頷く。
日本生産性本部の調査で、日本の課長と一般社員に対する「職場のコミュニケーションに関する意識調査」でも、そのことが特徴的に出ている。
課長への設問で「仕事で成果を上げたり、他の見本になる行動をとった部下に対し、どのように対応していますか?」 課長は約90%褒めていると回答しているのに対し、一般社員への設問で「上司はあなたを褒めますか?」の回答で、「褒める方だ」が約50%、「褒めない方だ」約48%。このギャップの大きさ。上司は褒めているつもりでも、部下には十分伝わっていない。日本人は他人を褒めるのが下手というのが証明されている。

◇ 他人を褒める前に自分を褒める
私が考えるに、他人を褒めるのが下手なのは、自分を褒めていないからではないか。自分を褒めないのに相手を褒めるのは難しい。
よく目にするのは相手に褒められると、「いえいえ、私などはまだまだです」と返す人は多い。日本にある謙遜の文化。確かに、それはそれで美しいともいえるが、あまりにも謙遜しすぎると相手に失礼になる。これも自分を褒めることができていない証拠だ。
褒められたときには「ありがとうございます。恥ずかしいですが、そう言ってもらえて嬉しいです」と返してみて欲しい。褒めた相手もよかったと思ってもらえるだろう。
自分を褒めるポイントは、小さなことを対象にするのがポイントだ。例えば、「上司から与えられた課題のうちの“10分の1”のことだけど、期限通りに出来た。よかった!」
セミナー講師を終えたときの私であれば「セミナーを終了時刻通りに終われた。受講者のこれから後の予定を狂わさずに済んだ。よかった」 セミナーアンケ―トの結果も当然気になるが、それは一旦横に置いておき、すぐわかることを褒めるようにしている。
自分を褒めること、労いのメッセージを自分に贈るのは、ストレス解消にも役立つ。これも大きな効果がある。一旦リセット、お勧めする。

◇ 褒めるバランスを認識する
自分を褒めて自己肯定感を高める。ただし、満点をつけると思い上がってしまう。いわゆる天狗になってしまうと厄介。「私のやっていることは全て正しい」と勘違いしてしまう。そうなると相手からは嫌われ、距離をおかれてしまう。
褒めるといっても満点ではなく、70点、よくても80点ぐらいにする。あと30点、20点は足りないのだから、そこを埋める努力が必要になる。自分を褒めながら、努力すべきことも認識する。このバランス感覚がとれると、俯瞰してものごとをとらえられるようになる。

では、今のあなたを褒めてみましょう。




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