眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

楽しみを希う心

2005-09-09 | 音楽
深い森に迷い込んだようだ。
深い海に底に忘れてきた夢のように。

マイケル・ナイマンの映画音楽には定評があるようだ。僕はそれほどシヴィアな映画ファンではないのでよくわからない。
けれども、映画「ピアノ・レッスン」が話題になった年、僕はナイマンのこの美しい旋律に惹かれて映画館に足を運ぶことになる。

「ピアノ・レッスン」はとても美しい映画だった。
けれども、そのメイン・テーマ「楽しみを希う心」は映像をはるかにこえる美しさだった。

この旋律を耳にした瞬間、僕は今までに忘れた、あるいは失くして来た何かに想いをはせる。とても繊細でガラス細工のように儚く心を揺らす。

ある病院のあるピアノ室で誰かがこの曲を弾いている。
どこかの音楽室のピアノで誰かがこの曲を練習していた。
黄昏の刻印。
忘れてはない約束。
僕らは失う生物だ。失うことによって大切な何かに気ずく。
そして哀しいいことに遅すぎるこの想いが現実なのだ。
けれど僕は願う。
夢の世界を忘れぬよう。現実の雑に疲れることもある。
けれどおんなじくらい夢を忘れないことだって、もちろんたいせつなんだ。

「楽しみを希うこころ」

この曲が最近僕の夢を震えさせる。


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