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続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

若林奮《Valleys》

2013-12-12 07:19:15 | 美術ノート


 若林奮の作品《Valleys》
 ここを通るときに感じる不思議な風・・・、通ることによってしか感じられない空気感。二人並んで通ると斜めに設置された壁に奇妙な圧迫を受けてしまう。一人あるいは一列に通過するように仕向けられているのかもしれない。
 この無機質はある意味恐怖でもある。人工的な産物は語ることなく、有機物質である生きた人間を導き入れる。原子の集合体である風もここを通るときにはさざめきあって異質を直感するのではないか。

 空の上から見れば野山に融けて同化しているかもしれないこの作品を地に立って眺めれば、空の青・山の緑を取り込み明らかに放射線状を呈している。

《Valleys》の意味はここに在るのではないか。
 つまり、空が底になる反転。二つの谷である。
 空が有であり、地が空になるという位相。
 観察者が垂直に立ち、その消失点を見るとき、《天空と大地との相の変化》に気づかされるという企みである。

 ここには若林奮の哲学がある、哲学的解釈がある。

『ポラーノの広場』177。

2013-12-12 06:56:03 | 宮沢賢治
「おいおい間違っちゃいかんよ。」山猫博士がいくなりどなりだしました。
「何だって、」ミーロはあっけにとられて云ひました。
「今朝のワルトラワラの峠に電気栗鼠など居た筈はない、それはいたちの間違ひだろう。もっとよく考へてもらひたいね」


☆換(入れ替わる)意(考え)として、太陽の平(平等)を吐く(言っている)。
 詞(ことば)を、化(形、性質を変えて別のものになる)で、運/めぐらせている。
 枢(物事の元)を調べると、峠(いちばん盛んなところ=要)を伝えている。
 記(書きとどめる)律(決まり)は、蘇(よみがえる)虚(実体がないもの)を観/よく見て、依(頼りにする)考えである。

『城』1472。

2013-12-12 06:34:43 | カフカ覚書
「こうしてせっかくみんなが愉快に集まっているところですから」と、やがて若い紳士が言った。「測量師さん、二、三の質問にお答えくださって、わたしの書類を完全なものにしていただけませんか」

 愉快に/frohlich→fraglich/不確かな、疑わしい。
 質問/Angaben・・・陳述。

☆「こうしてせっかくみんなが疑わしいと集まっているところですから」と、やがて新しい大群(大勢の死んだ人たち)が言った。「土地がないことにに気付いた人(たくさんの死んだ人たち)似、先祖の陳述を通して、わたしの行為を予言者にお願いして補ってくださいませんか」