続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)冬芹の。

2022-02-28 07:25:54 | 飯島晴子

   冬芹の水掴むのも月明か

 冬芹はトウ・キンと読んで、党、近。
 水掴むはスイ・カクと読んで、誰、確。
 月明はツキ・メイと読んで、付き、瞑。
☆党(仲間)が近づく、誰かを確かめるに付き瞑(暗くてよく見えない)。

 冬芹はトウ・キンと読んで、謄、勤。
 水掴むはスイ・カクと読んで、遂、書く。
 月明はツキ・ミョウと読んで、尽き、見様。
☆謄(書き写すこと)に勤めること)を遂(やりとげる)。
 書くことに尽きる、見様(見る方法)は。

 冬芹はトウ・キンと読んで、套、衾。
 水掴むはスイ・カクと読んで、睡、客。
 月明はガツ・メイと読んで、合、瞑。
☆套う衾(掛け布団)で睡(ねむる)。
 客と合(一緒)に瞑(目をつむる)。


吉川宏志(私的解釈)夕闇に。②

2022-02-28 06:44:06 | 吉川宏志

 夕闇にわずかに遅れて灯りゆくひとつひとつが窓である事

 夕闇はユウ・アンと読んで、幽、晏。
 わずかに遅れて(僅遅)はキン・チと読んで、金、知。
 灯りゆく一つ一つ(灯行一一)はトウ・ギョウ・イチ・イツと読んで、当、業、一、佚。
 窓である事(窓有事)はソウ・ユウ・シと読んで、総、幽、慈。
☆幽(あの世)は晏(やすらかで)金(美しくて立派)である、と知(感じている)。
 当(そうあるべき)業(報いを受ける元となる善悪の行い)を一(ひたすら)佚(なくしている)。
 総て幽(あの世)は慈しみである。

 夕闇はセキ・アンと読んで、寂、庵。
 わずかに遅れて(僅遅)はキン・チと読んで、近、地。
 灯りゆくひとつひとつ(灯行一一)はトウ・モウ・イチ・イツと読んで、透、向、一、何時。
 窓である事(窓有事)はソウ・ウ・ジと読んで。捜、迂、地。
☆寂しい庵に近づこうと、地(場所)を透(通り抜け)向かっていく。
 一(最初)は何時捜せるのか、迂(遠回り)の地(場所)であった。

 夕闇はユウ・アンと読んで、猶、案。
 わずかに遅れて(僅遅)はキン・チと読んで、襟、知。
 灯りゆくひとつひとつ(灯行一一)はトウ・コウ・イツ・イツと読んで、套、講、逸、溢。
 窓である事(窓有事)はソウ・ユウ・ジと読んで、総、憂、事。
☆猶(躊躇う)考えは襟(心の中)で知(感じている)。
 套(おおった)講(話)に逸(かくれ)溢(あふれているのは)、憂(悩み、苦しむ)事である。


M『即自的イメージ』

2022-02-28 06:22:37 | 美術ノート

   『即自的イメージ』

 テーブル(床?)の上に高台付き皿? ガラスケースの中にケーキ、ではなく額縁に入ったケーキの絵があり、背景はわずかに混色のムラがあるモーブ。

 一見関連があるように見えて、これらはそこに在るがままであり、意味を見いだせない。(故に)という理由が存在せず、ただ在るがままである。

 即自、Itself、そのもの自身であるしかない。
 
 しかしそれを説明しようとイメージ化したマグリット自身は自身の描いたものに対峙しており、対自を認識しているわけである。
 客観的に(即自)をイメージする。対象物は確かに各々の対象物であるが、存在理由の欠如に於いて(即自)であるしかない。

 写真は『マグリット』展・図録より


『飯島晴子』(私的解釈)山茶花は。

2022-02-27 07:39:06 | 飯島晴子

   山茶花は紅く川泥やはらかき

 山茶花は紅くはサン・サ・カ・コウと読んで、三、査、化、講。
 川泥やはらかき(川泥軟)はセン・デイ・ナンと読んで、宣、泥、難。
☆三つを査(調べる)、化(形、性質を変えて別のものになる)講(話)であると、宣(はっきり言う)。
 泥(こだわること)は難(むずかしく苦しい)。

 山茶花は紅くはセン・サ・カ・コウと読んで、千、砂、加、工。
 川泥やはらかき(川泥軟)はセン・デイ・ナンと読んで、千、泥、納。
☆千(たくさん)の砂を加える工(作業)に千(たくさん)の泥を納(入れる)。

 山茶花はサン・サ・カ・コウと読んで、算、査、果、交。
 川泥やはらかき(川泥軟)はセン・デイ・カと読んで、千、泥、何。
☆算(見当をつけて)査(調べると)、果(結果)交わる千(たくさん)の泥(かかずらう)何かがある。 


吉川宏志(私的解釈)湖を。②

2022-02-27 06:53:13 | 吉川宏志

 湖を埋めて造った高校に老け顔の吾通ひいたりき

 湖を埋めて造った高校はコ・マイ・ゾウ・コウ・コウと読んで、個、売、像、慌、恒。
 老け顔の吾通ひたりきはロウ・ガン・ア・ツウと読んで、労、巌、吾、通。
☆個(一つ一つを)売る像(姿)は慌(あわただしく)恒(常に変わらない)。
 労(力を尽くして働く)巌しい吾(わたし)は通(最初から最後までやり抜く)。

 湖を埋めて造った高校はコ・マイ・ゾウ・コウ・コウと読んで、顧、毎、増、交、稿。
 老け顔の吾通ひたりきはロウ・ゲン・ア・ツウと読んで、漏、現、吾、痛。
☆顧(ふりかえる)毎(その度に)増え交わる稿(下書き)、漏(秘密が世間に知られ)現(隠れていたものが見えるようになると)吾(わたし)は痛(辛い)。

 湖を埋めて造った高校はコ・マイ・ゾウ・コウ・コウと読んで、古、米、増、考、叩。
 老け顔の吾通ひたりきはロウ・ガン・ア・ツウと読んで、糧、巌、吾、痛。
☆古い米を増(加える)考えを叩く。
 糧(食べ物)に厳しい吾(わたし)は痛(心に痛みを感じる)。


『飯島晴子』(私的解釈)白鷺の。

2022-02-26 07:28:15 | 飯島晴子

   白鷺の振まひ途中から夜に

※白鷺の振まひは中秋の名月の集い、夕暮れから出る月を愛でているうちに、すっかり暗く夜になってしまったという特別な時間の流れ、過ぎていくのが惜しい時を詠んでいる。

 白鷺はハク・ロと読んで、博、路。
 振まひはシンと読んで、新。
 途中から夜にはト・チュウ・ヤと読んで、都、昼、夜。
☆博(大きく広がっている)路、新しい都の昼と夜。

 白鷺はハク・ロと読んで、魄、露。
 振まひはシンと読んで、辛。
 途中から夜にはト・チュウ・ヤと読んで、吐、衷、也。
☆魄(落ちぶれたこと)を露(さらけ出す)のは辛い、と吐く衷(心の中)也。

 白鷺はハク・ロと読んで、帛、絽。
 振まひはシンと読んで、参。
 途中から夜にはト・チュウ・ヤと読んで、徒、知友、也。
☆帛(白い絹布)の絽で参(出かけていく)徒(門人)の知友也。


吉川宏志(私的解釈)さくらふぶき。②

2022-02-26 06:42:12 | 吉川宏志

 さくらふぶき流れて茂吉胸像の丸き眼鏡にレンズは有らず

 さくらふぶき(桜吹雪)はオウ・スイ・セツと読んで、凹、水、切。
 流れて茂吉胸像はリュウ・モ・キチ・キョウ・ゾウと読んで、流、模、危地、橋、造。
 丸き眼鏡にレンズは有らずはガン・ガン・キョウ・ユウと読んで、巌、岸、恐、猶。
☆凹(くぼみ)の水は切(しきりに)流れる。
 摸(ありさま)は危地であるが、橋を造るには巌(ごつごつした岩)の岸が恐ろしいので猶(躊躇っている)。

 さくらふぶき(桜吹雪)はオウ・スイ・セツと読んで、応、推、切。
 流れて茂吉胸像はリュウ・モ・キチ・キョウ・ゾウと読んで、理由、摸、吉、協、造。
 丸き眼鏡にレンズは有らずはガン・ゲン・キョウ・ユウと読んで、願、現、況、有。
☆応(こたえ)を推しはかる。
 切(しきりに))理由を模(手探りするのは)吉(よいこと)である。
 協(調子をまとめ)造(ゆきつくように)願う。
 現れる況(ありさま)は融(通じる)。

 さくらふぶき(桜吹雪)はオウ・スイ・セツと読んで、翁、睡、摂。
 流れて茂吉胸像はリュウ・モ・キチ・キョウ・ゾウと読んで、留、摸、吉、況、像。
 丸き眼鏡にレンズは有らずはガン・ガン・キョウ・ユウと読んで、眼、頑、強、誘。
☆翁が睡(眠ること)を摂 (大切に)留(とどめる)摸(ようす)は、吉(よいこと)である。
 況(ありさま)の像(姿)は、眼を頑なに強く誘うという。


『飯島晴子』(私的解釈)冬青き。

2022-02-25 07:19:37 | 飯島晴子

   冬青き松葉を踏むも鄙のこと

 冬青きはトウ・セイと読んで、当、世。
 松葉を踏むはショウ・ヨウと読んで、笑、要、闘。
 鄙のこと(鄙事)はヒ・ジと読んで、避、事。
☆当世(今の世の中)笑いが要(必要)である。
 闘(優劣を競うような)避(難を避ける)事である。

 冬青きはトウ・セイと読んで、套、整。
 松葉を踏むはショウ・ヨウ・トウと読んで、章、要、統。
 鄙のこと(鄙事)はヒ・ジと読んで、秘、事。
☆套って整えた章の要は、統(一すじにまとめること)の秘事(秘密の事柄、芸術の奥義)にある。

 冬青きはトウ・ショウと読んで、党、紹。
 松葉を踏むはショウ・ヨウ・トウと読んで、傷、拗、逃。
 鄙のこと(鄙事)はヒ・ジと読んで、避、自。
☆党(仲間)を紹(引き合わせたこと)に傷(心を痛める)。
 拗(捻れてしまい)逃避(立ち向かわなければならない事柄から逃げる)自(わたくし)である。


吉川宏志(私的解釈)年老いし。②

2022-02-25 06:20:55 | 吉川宏志

 年老いし佐美雄のごとく蟷螂は机に置きし鉛筆を跨ぐ

 年老いしはネン・ロウと読んで、捻、労。
 佐美雄のごとく(佐美雄如)はサ・ミ・オ・ジョと読んで、叉、三、尾、叙。
 蟷螂はトウ・ロウと読んで、套、労。
 机に置きしはキ・チと読んで、詭、質。
 鉛筆を跨ぐはエン・ヒツ・コと読んで、掩、必、個。
☆捻(ひねる)労(骨折り)、叉(分岐する)三つの尾を述べる。
 套(おおった)労(骨折り)、詭(欺く)質(内容)の掩(隠した)必(そうなると決まっている)個(一つ一つ)がある。

 年老いしはネン・ロウと読んで、燃、楼。
 佐美雄のごとく(佐美雄如)はサ・ミ・オ・ジョと読んで、嗟、身、汚、恕。
 蟷螂はトウ・ロウと読んで、党、漏。
 机に置きしはキ・チと読んで、輝、千。
 鉛筆を跨ぐはエン・ヒツ・コと読んで、援、必、沽。
☆燃える楼(高殿)を嗟(嘆く)。
 身(中味)の汚れを恕(思いやる)。
 党(仲間)が漏らす輝く千(沢山)の炎、必ず(水に浸かってしまう)。

 年老いしはネン・ロウと読んで、稔、糧。
 佐美雄のごとく(佐美雄如)はサ・ミ・オ・ジョと読んで、叉、味、悪、除。
 蟷螂はトウ・ロウと読んで、淘、労。
 机に置きしはキ・チと読んで、基、質。
 鉛筆を跨ぐはエン・ヒツ・コと読んで、演、必、固。
☆稔る糧(食料)を叉(分岐する)。
 味の悪いもの、自余(それ以外)を淘(より分ける)労(骨折り)は基(基本)の質(内容)だと、演(述べる)。
 必(必ずそうしなければならない)固(あくまでも)。


『飯島晴子』(私的解釈)山茶花の。

2022-02-24 10:09:40 | 飯島晴子

   山茶花の紅を見る苦労かな

 山茶花はセン・サ・カと読んで、千、詐、貨。
 紅を見るはコウ・ケンと読んで、荒、検。
 苦労はク・ロウと読んで、懼、牢。
☆千(たくさん)詐(騙した)荒(でたらめ)を検(取り調べられた)。
 懼(畏れる)牢(罪人を閉じ込めておくところ)がある。

 山茶花はサン・サ・カと読んで、算、査、果。
 紅を見るはコウ・ゲンと読んで、講、現。
 苦労はク・ロウと読んで、区、漏。
☆算(見当をつけて)査(明らかにすると)果(結末)の講(話)が現れ、区(別々のもの)が漏れてくる。

 山茶花はサン・サ・カと読んで、散、査、化。
 紅を見るはコウ・ゲンと読んで、稿、現。
 苦労はク・ロウと読んで、苦、労。
☆散(ばらばらにして)査(調べる)。
 化(形、性質を変えて別のものになる)稿が現れる。
 苦しく労(疲れる)。

※山茶花は紅色とほぼ決まっているが、まれに黄色のものがあるらしい。
 紅はコウと読んで、黄にもつながる。