血統徒然草

サラブレッドの能力を血統面から考察する我儘・自分勝手なブログ

セイルラージ

2010-03-04 20:34:57 | 07年生
セイルラージ(アグネスタキオン×ビワパシフィカス-ブライアンズタイム)牡・07生

主:5 結:5 土:3 弱:6 影:2 質[近]:3 質[遠]:4 SP:4 ST:5 特:1(主導牝馬クロス)
合計:37+1点 クラス:1A 芝:8~15F ダ:8~12F
日本適性:△ 成長力:○ 成長型:遅め 馬場適性:芝 重馬場適性:□

 セイルラージは、血統の前面でAlmahmoud5×5を作成し主導とした配合形態で、単一クロスであるHail to Reason4×4で結合をアシストした比較的ありふれた配合形態だと言えるだろう。

 しかしながら、主導たるAlmahmoudは、父Mahmoudを3ブロックに配したものの、Ⅲブロック(母父ブライアンズタイム)内においては8代目に存在する為、決して血統全体を強力にリードする存在ではない。

 また、結合力という側面においても、Hail to Reasonがアシストをするものの、TeneraniはNearco内Havresacを通じかろうじて結合を果たし、その効果はやや疑問である。

 しかしながら、これといった弱点のない血統と、安定感のある影響度バランスには見所があり、ややクロス多可気味であるものの、仕上がった際には非常に迫力がある内容だと言えるだろう。

 また、生かされたスピード・スタミナ勢力は強靭で、スピード面はNasrullah・Pharamond
(=Sickle)・My Babuとクロスさせ、主導たるAlmahmoudへと補給され、Hyperionが7連と開花した場合は器用なレースを見せる可能性を秘めている。スタミナ勢力は更に強靭でAlycidon(=Acropolis)・Bull Lea~Sir Gallahad(=Bull Dog)~Plucky Liege、前述したHyperion。隠し味的にBlue Larkspur・Tourbillonと隙が少ない。前面のクロスを鑑みるに、本質的なステイヤーではないだろうが日本の芝でなら間違いなく15F克服可能。

 偉大な叔父の背中は遥か彼方にあるだろうが、追いかけられるだけの素質は秘めている。その馬名(セイルラージ=順風満々)どおりの競争生活を送れる事を願う。


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