ジュゴン掲示板

ジュゴン保護キャンペーンセンター(SDCC)は日本では沖縄にのみ生息しているジュゴンを守るために活動をしています。

第3回オンラインセミナー報告 ジュゴンの海とやんばるの森を守るための国際的取り組み

2022年10月12日 | 活動報告
10月9日(日)に、第3回オンラインセミナー「ジュゴンの海とやんばるの森を守るための国際的取り組み」を開催しました。

講師は、沖縄の米軍基地と環境の問題に「市民」の立場から取り組み、
国際社会を視野に入れた「市民社会」の実践と研究を目指して活動されている
吉川秀樹さん(SDCC国際担当、Okinawa Environmental Justice Project 代表
文化・応用人類学者、大学非常勤講師)。


国際組織や制度に係る専門家は、科学性を重視し、環境問題への関心が高い。
専門家や米議会の議員に、軟弱地盤やジュゴンの現状についての
きちんとした情報が伝わっていないので、伝えることが重要です。

そのことを踏まえて、米国で行われたジュゴン訴訟についてや、
IUCN(国際自然保護連合)への働きかけについてなどお話しされました。



先月吉川さんの呼びかけで、米国議会上院・下院の軍事委員会に所属している議員32人に
辺野古新基地建設の中止を求める書簡を送付しました。


琉球新報の記事はこちらです。
米国の上院・下院議員に書簡送付 辺野古の新基地建設の中止求め 環境問題のOEJP
(現在賛同団体は100を超えています)

次にやんばるの森の世界自然遺産登録について

2021年にやんばるの森は世界遺産登録されましたが、
北部訓練場での軍事訓練は続き、返還地にはいまも米軍廃棄物が残されています。


ただ、世界遺産に登録されたことで、世界遺産条約や世界遺産ガイドラインの対象となり、
ちゃんとモニタリングをしなければいけなくなり、環境への悪影響の除去を
しなければいけなくなるなど、新たな展開が開けます。

新たな展開のひとつは、World Heritage Watchとの連携です。
今年の2月、吉川さんはオンラインでミーティングに参加、
北部訓練場の訓練や、米軍廃棄物の問題を報告しました。
また、吉川さんのほか、河村雅美さん、宮城秋乃さん、花輪伸一さんも
報告書を提出され、世界遺産会議のサイドイベントでレポートが公表される見込みです。


米軍機の騒音や訓練の状況を市民レベルで調べ、レポートを
ユネスコやIUCNに提出しようという世界自然遺産ウォッチ(仮)の
動きも始まっています。

厳しい状態が続く辺野古の海、やんばるの森ではありますが、
希望のわくお話しになったと思います。

このオンラインセミナーは、あと1か月ほどアーカイブ配信しております。
まだ視聴されていない方はぜひお申込みの上、ご視聴ください。
申し込み方法など詳細はこちらをご覧ください。
第3回オンラインセミナー ジュゴンの海とやんばるの森を守るための国際的取り組み

ZAN