金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

寒風の中、高台寺の庭を見学

2012年03月27日 | 旅行記

3月25日・26日(日月)で京都に帰った。私の両親のご機嫌伺いとワイフの両親の墓参りである。「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉を信じて帰京の時期を延ばしていたが、結局のところ寒い京都旅行になってしまった。

26日9時半頃高台寺に到着。高台寺・円徳院・掌美術館の3ヶ所の入場料がセットになって9百円だった。これら3つの拝観を個別に行なうと14百円かかるから、お得なセットである。

庭に竜の背中をイメージした瓦の置物がある。庭のすぐ向こうに霊山観音が見えた。

霊山観音は昭和30年に太平洋戦争の戦没者を慰霊するために建立された高さ24mのコンクリート製の白衣観音像だが、参拝している人はほとんど見かけなかった。

高台寺の中で北の政所(ねね)の兄の木下家定の像を見ながら、ワイフが「秀吉の姓は何だかなぁ」と聞く。「木下藤吉郎というから木下じゃないの?」と答えると、ワイフは「でも木下というのは、ねねの姓じゃないの」と反論された。秀吉については、ねねと結婚するまで姓はなく、結婚した後妻の姓を名乗ったという説もある・・・・

階段状の廊下にそって高台寺の境内を登っていくと一番上の傘亭・時雨亭という茶室に到着した。

写真は時雨亭だ。大阪夏の陣で大阪城が燃え落ちる遠景をねねがここから見たという説がある。幾ら高い建物がない時代とはいえ、少し無理があるような気もするが・・・・

高台寺の拝観の後、ねねば晩年を過ごしたといわれる円徳院を参拝した。靴を脱いで廊下と畳の上を上を歩いてまわったが結構足が冷たい。薄いストッキングのワイフは寒さで震えていた。冬の京都の寺院拝観には厚手のソックスが必携だ。

というような問題はあったものの、高台寺と円徳院の拝観は中々良かった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

和編鐘でamazing graceを聞いてください

2012年03月26日 | インポート

3月24日土曜日、小田急線鶴川の古民家で、東日本大震災の爪あとと復興の写真展及び和編鐘による祈りの演奏があった。
</object>


YouTube: amazinggrace

編鐘というのは、大小の鐘(仏具のおりんを逆さまに吊るしたようなもの)を叩いて演奏するもので、私の中学・高校生時代の同級生・有機音(ゆきね)さんが演奏している。

今回は有機音さんの誘いでこのイベントに酸化した次第だ。

鶴川の古民家は可喜庵という。古民家だけれど床暖房が暖かく、写真展・演奏会の後で出た地元野菜をふんだんに使った精進料理も美味しかった。

編鐘は済んだ音がいつまでも響き、「宇宙の音色」だと褒めている人もいた。それはさておき、中学生の頃の同級生が力一杯パフォーマンスに取り組んでいる姿には元気を貰うものがあった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アメリカはエネルギー自給自足に向かう

2012年03月23日 | 国際・政治

ニューヨーク・タイムズにU.S. inches toward goal of energy independenceという記事が出ていた。ニクソン大統領の頃から外国のエネルギー源への依存の高さが問題だった米国だが、需給両面の改善から、エネルギーの自給率が高まっている。

2005年には60%のエネルギーを輸入していたが、2011年には輸入の割合は45%に減少した。供給面では過去20年にわたるエネルギー生産減のトレンドは、原油高と新技術の採用から増産に転じている。2008年には1日当りの産油量は4.95百万バレルだったが、近時は5.7百万バレルまで増加し、エネルギー省は2020年までに7百万バレルに達すると予想している。テキサス州パーミアン盆地の油井では、一日当り百万バレル近く産油しているが、これは2年前に比べ17%増加だ。

また何人かの専門家は最終的にはサウジアラビアに匹敵する10百万バレルに達するとまで予想する。

一方リセッション以降ガソリン等液体燃料の消費は、エネルギー省によると約9%減少している。消費者は車の走行を減らし、かつ燃費の良い車に買い替えを進めているからだ。

外交問題の専門家は「多くの国家安全保証に係る政治家は、米国が海外の原油依存度を減らすとフレキシビリティが高まり、世界を今までと違って考えることは間違いない」と述べている。

無論石油の増産は環境問題等を引き起こすので、一直線にアメリカが自給自足に到達するとは考えにくい。しかし状況はオバマが大統領に就任した時とは大きく変わっている。オバマ大統領は、連邦領の土地と水面について掘削活動を認め、気候変動問題にあまり重きを置かなくなっている。

大統領選挙を前にして、ガソリン価格の上昇に歯止めをかけることができるかどうか?にオバマ再選がかかるとすれば、彼が原油生産拡大に力を入れるのは当然だろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本のゴールドマンに組合、解雇に抗議

2012年03月23日 | 社会・経済

市場に追い風が吹く時は、人が羨む高給を貰うが、市場が悪くなると解雇される・・・というのが、投資銀行の相場であったが、今日のFTやニューヨーク・タイムズによると、ゴールドマンザックスに組合が作られ、解雇に対して抗議活動がされているということだ。

全国一般労働組合協議会によると、ゴールドマンの従業員の一部による組合が作られたが、組合員数やメンバーは公表されていない。ただ協議会の事務局は「ゴールドマンの従業員が我々にアドバイスを求めてきたことは初めてではないが、異なる部門から3人の従業員が来たのは初めて・・・・」と述べている。

昨日外国人ジャーナリストを前に記者会見したゴールドマンの前従業員は、アダム・リーという偽名を名乗っていた。彼については日本人はないこと、大学を卒業してゴールドマンのバックオフィスに就職したこと、彼が合意解雇の契約書に署名することを拒否した後、仕事のパフォーマンスが悪いので解雇すると申し渡されたことなどが明らかになっている。

ゴールドマンは昨年8月に大きな人員整理を行なった。日本では会社から一方的に解雇することは極めて困難なので、大部分の従業員は合意解雇に応じたのだろうが、ごく一部の従業員が組合を作って会社に抗議しているということだ。

なおFTによると、ゴールドマンは解雇に関して我々は全国一般労働組合協議会と誠意を持って交渉に当たっていると声明を発表している。

どのような決着を見るのかちょっと興味があるところだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

終りよしとはいかなかった中央三井アセット

2012年03月22日 | 社会・経済

昨日中央三井アセット信託銀行に対して、インサイダー取引に関して課徴金を科すよう証券取引等監視委員会が金融庁に対して勧告した。

インサイダー取引による課徴金の金額は5万円。5万円の罰金といえば、スピード違反の罰金でも取られる可能性があるから、大きな金額ではない。なぜ課徴金の額が少ないか?というと、課徴金は不正に得た利益に対してかかるが、中央三井は顧客(外国のファンド)勘定で、空売りをして顧客のために利益を上げたので、同行の利益は運用報酬のため、課徴金は小さかった。

今朝の全国紙朝刊で見ると、インサイダー情報のルート(証券会社)は明示されていなかったが、その後野村證券が中央三井に国際石油開発帝石が増資をするというインサイダー情報を伝えたことを謝罪したことが明らかになった。

なおインサイダー情報を伝えた野村證券の営業担当者は、それにより経済的な便益を受けていないので罰金の対象にはならないそうだ。

中央三井に対する課徴金も小さいと思うが、野村の担当者が懲罰の対象にならないというのも違和感のある話だ。インサイダー取引の取り締まりを強化するには罰則の見直しが必要だろう。

ところで中央三井アセットは、今月一杯でその看板を下ろし、4月1日には三井住友信託銀行に統合される。中央三井は謝罪の中で「今後内部の法令遵守メカニズムを強化するだろう」と述べていたが、それは新しい銀行の課題となってしまった。

以前中央三井アセットに身を置いたことがある私としては、会社としての晩節が穢れたことが残念だった。中々終り良ければ総て良しとはいかないものである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする