金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

凧と機関車~今年最後のランニング

2009年12月31日 | スポーツ

大晦日の日、フィットネスクラブは休みなのでクロスバイクで小金井公園に行き、サイクリングとランニングを行った。自宅から小金井公園までは2.5km程、距離は問題ないが道が狭いので自転車走行には気を使う。

大晦日の日でもランニングやウオーキングをしている人はかなり見かけた。私も自転車で1時間弱走った後、小さなリュックを背負ってランニングをしたみた。日頃フィットネスで10km弱走っているので、問題はないと思っていたが、マシーンを離れるとペースを取るのが難しい。それに今日は風が強く寒く感じた。

公園の東側に凧揚げをしている若いお母さんと男の子がいた。動画を取ってみたが、ピントが合わずこちらは失敗。静止画で空高く舞う凧を1枚撮ってみた。

Tako

凧あげは懐かしい。子供たちが小さい時は浦和の針ケ谷小学校の校庭や秋ケ瀬公園でよく凧揚げをしたものである。ところで子供はどうして凧揚げが好きなのだろう?凧は上昇志向の象徴なのだろうか?それとも子供たちは日頃遊ばないお父さんと遊ぶことを楽しんでいるのだろうか?あるいは単に風の力だけで空を飛ぶ道具に強い関心を覚えるのだろうか。

公園の南西の角に近いところに、蒸気機関車が置いてある。一般人の立ち入り可能な季節は3月から11月ということだ。写真だけ1枚撮ってみた。

Kikannsha

ランニングは4km程走ったところで終わりにする。一人で走っても張り合いが少ないので、モチベーションが上がらないのだ。

☆   ☆   ☆

「登り、走り」の繰り返しの中で一年が過ぎた。来年も「走り、登り、また走り」のリズムでいきたいと思っていますのでよろしく。

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ブービー・アナリストのオイル価格予想

2009年12月31日 | 社会・経済

FTに来年の世界経済の一行コメント的な予想が出ていた。面白いのはオイル価格の予想で、予想をしているのは今年大はずれでブービー賞ものの、アナリストが予想していることだ。このあたりがFTのユーモアかもしれない。

アナリストの名前はEd Crooks氏でFTのエネルギー分野編集者ということだ。彼は今年初めにオイル価格は1バレル40ドル以下で終わるだろうと予想したが、事実は倍ほどの値段になった。FTはA wooden spoon goes to Ed Crooks.と書いている。Wooden spoonは「木のスプーン」という意味だが、「ブービー賞」を意味する。ところでゴルフの経験者であれば「ブービー賞?最下位から2番目の人が貰える賞ね」と思うだろうが、本来ブービーには最下位の意味しかない。それが何故「ブービー賞」が最下位から2番目の人に与えられるか?というと、日本では弱者救済の精神が高いためか最下位者の賞品が豪華になってきた。このためゴルフ・コンペで最下位を狙う人が出てきたので、これを防ぐため最下位から2番目をブービー賞としたという話だ(ウイキペディアに書いてあった)。

さて本題に戻りそのCrook氏、「オイル市場はしばしば予想者を欺いて馬鹿にする。私は中国の景気回復の強さやOPECの規律の強さを過小評価していた。来年(2010年)は現在のレンジつまり70ドルから80ドルで終わるだろう」と述べている。

原油価格のように複雑な要因で価格が変動するもののある時点における値段を当てることは、困難を通り越して不可能というべきではないだろうか?

私はしばしば「短期的な予想と長期的な予想はどちらが難しいか?」という問いかけを自分に行ってみる。その答はしばしば「短期的な予想」の方が難しいのである。坂から転がしたボールはからなず下に落ちる。しかしどの経路を通るかは予想しがたい。

それ故長期的な投資家はしばしば短期的な投資家より高いパフォーマンスを上げるのだ。

来年のオイル価格について私は世界経済の回復度合いとドルの水準の影響が大きいだろう。私はここ一月ほどでかなり米国の景気回復に楽観的になってきたので、2010年後半にはオイル需要が高まり、1バレル100ドル近い局面があるのではないか?と考えている。しかし繰り返しになるが、来年年末に1バレル幾ら?などと当てる自信は全くない。

さて木のスプーンを貰うは私かCrooksさんかどちらだろうか?

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Decade(10年)の尺度で見れば

2009年12月29日 | うんちく・小ネタ

クリスマス前から欧米の新聞では「この10年」「これからの10年」という議論や予想が多かった。2000年代の最初の10年が過ぎ、次の10年が始まるからだ。10年のことを英語ではdecadeという。DecadeのDecaの語源は10を意味するDekaで、decadeという言葉が使われだしたのは15世紀中頃だそうだ。

日本語に10年を指す特別な言葉はないと思うが、10年を一単位とする考え方は古来よりあった。直ぐに思いつくのは論語に出てくる孔子の言葉だ。

「我四十にして惑わず、五十にして天命を知る。六十にして耳順(した)がう。」である。世の中のことも己のことも十年単位で見る・・・という視点は必要なのだろう。

過去10年は簡単にいうと、ITバブルの崩壊とその後の金融の超緩和、それによる欧米の不動産・サブプライムバブルの発生と崩壊。米国の消費景気や資源ブームに支えられたBRICs諸国の躍進の時代だった。そして残されたものは先進国政府の大きな借金である。

次の10年を予想する鍵は何だろう?

常識的なところだが、石油を中心として資源・水を含む食糧・環境・高齢化と健康などがキーだろう。石油については、国際エネルギー機構の推計が正しいとすると、次の10年の終わり頃、産出量はピークを迎える。それから先急に石油が枯渇する訳ではないが、産出量は逓減していく。

10年先の石油価格を予想すること不可能だが、代替エネルギーの開発や省エネ化が進まないとかなり高いものになっているだろう。また代替エネルギーの開発が進んでも、恐らくジェット機やロケットの燃料が石油に依存してることは変わらないだろう。とすると海外旅行の値段は高いものになっている可能性が高い。「海外旅行を楽しみたい」と考えている人は早い目に行く方が良いかもしれない。

今年の夏頃、ピムコのビル・グロス氏が「ニューノーマルへの移行」ということを唱えた。ニューノーマルへの移行とは、米国の消費者の借金が臨界点を超えたため、今後貯蓄(借金の返済を含めて)性向が高まり、消費支出が減り、地味な生活の時代に入るというものだ。

今日の日経新聞にはRepair(修理)、Reuse(再利用)、Rental(レンタル)の3つのRがキーワードだと書いていた。これもニューノーマルの一つだろう。だがこのことは悪いことではない。地球環境と限られた資源を守るための神の配慮と考えるべきである。

以上のように考えるとこれから先の10年は、今のところ先進国においては節約型の10年が予想される。しかし人は節約・節約では逼塞感に息が詰まる。また目標のない人生は余りもむなしい。人はやがて心と体の鍛錬という目標に向かって歩き始め、走り出す。

「荘にして学べば、即ち老いても衰えず。老いて学べば即ち死しても朽ちず」と至言を述べたのは江戸後期の儒学者・佐藤一斎。「学べば」のところは各々自分の好きな趣味を入れてはどうだろう。

私の場合「(山に)登る」を入れたい。壮年時代に山に登れば中年になっても衰えることはない。中年になっても山に登り続ければ、老年になっても朽ち果てることはない・・・・

高齢化の進む日本の中で、このような分野にフォーカスする産業は活路を見出すと私は考えている。

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アメリカの楽観、フランスの悲観

2009年12月29日 | 社会・経済

FTの依頼を受けたハリス調査は、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、米国で「今は10年前より良いと感じているか?」「10年後は今より良いと思うか?」という世論調査を行った。

調査結果によると、米国のリセッションにも関わらず、10年後の見通しについて米国が欧州諸国より楽観的だった。また米国の方が欧州よりも過去10年間で個人的な生活水準が向上していると感じている人が多かった。

過去10年間で生活水準が悪化したと感じる人が一番多いのはフランスで、44%の人が悪化したと感じている。二番目はスペインで37%の人が悪化と答え、以下イタリア33%、米国33%、英国32%、ドイツ31%が続く。

向こう10年間の見通しについては、フランスでは4割以上の人が悲観的で楽観的な人は2割強に過ぎない。次に悲観的な国は英国で35%強の人が悲観的で楽観的人は30%を切っている。その他の国は楽観的な見通しを持つ人が悲観的な見通しを持つ人を上回っている。一番楽観的な見通しを持っている国は米国で4割強の人は楽観的な見通しを持ち、悲観的な見通しを持つ人は3割強だ。

「国が向こう10年間に経済的に個人を支援する期待度」も調査されているが、ここでもフランスが最悪で、75%の人は国のサポートは今より悪くなると回答している。英国では69%の人が悪化すると回答。以下ドイツ68%、イタリア55%、スペイン55%と続き、米国は54%だ。

国民の将来見通しの明暗が消費動向や経済活動に影響を与えるとすると、米国の方が欧州より活気があると判断できる。私は少し前から来年は「ユーロ安・米ドル高」になると見ているが、ハリス調査はこのビューをサポートするものだと考えている。

ハリス調査は日本をカバーしていないが、もし日本で調査をするとどのような結果になっただろうか?

最近内閣府が発表した日本の一人当たり名目GDPは世界で19番目だった。直ぐ後ろにはスペインやギリシアが迫っている。もし同じような調査をすると日本はフランスを抜いて最も悲観的な国になったのではないだろうか?

ところで2年前(2007年)の5月にサルコジ大統領が選ばれた時、楽観主義が広がったが、支持率は急速に下がった。FTはフランス国民が将来について悲観的な理由は「サルコジ政権が財政規律の回復のために、社会福祉や健康保険給付を削減することを恐れているからだ」と解説している。

米国人が何故楽観的なのか?につてい分析はないが、私は他の先進国ほど人口高齢化の問題が深刻でないことや今まで健康保険など社会保障が薄かった分、今後の保障拡大余地が大きいことなどが原因だろうと考えている。

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年の瀬は高尾山

2009年12月28日 | 

12月27日日曜日晴、今年最後の登山に高尾山に出かけた。某ロータリークラブのトレッキング同好会のお伴である。今年20回ほど山に登っているが、このロータリークラブの皆さんとは、大菩薩嶺・釈迦ケ岳・櫛形山・木曽御嶽山・北八ヶ岳そしてこの高尾山と6回ご一緒したことになる。

午前10時に高尾山口集合、駅の中のみやげ物屋さんでお弁当を探すが10時半にならないとできないというので、川を渡ってファミリーマートに行きオニギリを調達した。10時20分1号路を登り始めた。人気のコースだけにランニングする学生さんに路を譲ったり、薬王院関係の車を避けたりと大変である。参道途中のお地蔵様は皆様新しい毛糸の帽子を被っておられた。

Jizou_2 

ケーブルの駅を過ぎると杉の根っこが蛸状になった「蛸杉」がある。蛸杉は皆が触るので網で保護されていた(以前はなかったと思う)。そしてその横に蛸杉の碑?があった。

Tako

薬王院には11時40分に到着。

Tengu_2

高尾山頂上からは富士山が見えた。空気が湿気を帯びているので富士山はぼんやりと見えた。富士山の手前で目立つピラミダルな山は大室山だ。少し目を左にやると蛭ケ岳があり、その左手には大山がすっきりとしている。霞んでいるので写真は省略。

城山の手前でお昼ご飯を食べ、1時20分相模湖に向かって下山開始。城山からの降り口には「東海自然歩道 相模湖方面」とかいた大きな看板があるので間違うことはないだろう。

相模湖への道は少し急なところもあるが気分の良い山道だ。

Gezann

50分程で里まで降りることができた。降りた後は予約していた「天下茶屋」でお風呂に入った(入浴料は1000円)。男性12名女性4名という大部隊なのでお風呂は少し窮屈だったし、鉱泉を沸かしたものだったが、冷えた体には何よりのご馳走だった。天下茶屋から相模湖駅までは茶屋のマイクロバスで送ってもらう。

列車で一眠りすると新宿であり、鮮魚料理の美味しい店で忘年会となった。60歳を越えた人も多いグループだけれども、本当によく歩き、よく飲み、よく話し、よく歌うと改めて感心した一日だった。

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