インドの銀行株が少し値を下げているがここは買うタイミングを探るところだろう。ウオール・ストリート・ジャーナルは以下の様に述べている。
- 米国や他の海外投資家はインドの民間最大手銀行2行の株の半分以上を保有している。この2行の株はインド・米国双方で上場されているが過去3年間で3倍になっている。
インド最大の銀行はState Bank of Indiaである。インド最大といったが、従業員数と支店数に関して言えば、State Bank of Indiaは世界最大の銀行である。ただし同行の株の6割はReseve Bank of Indiaが保有しているので株はボンベイ取引所に上場されているが民間銀行とは言えない。従って民間最大手銀行というとIcici BankとDGFC Bankになる。
- インド中央銀行がインフレ抑制のため引締政策を取り出したので、銀行の利益が減るという見通しから銀行株はピークに比べて1割位下げている。しかし投資家の中にはファンダメンタルな点でインドの銀行株は魅力的だと言う。インドの中産階級は過去にない程借入を選好しているし、企業も工場拡張等のため借入を行なっている。インドの銀行株に投資することは、年率9%のペースで成長するインド経済に投資することを意味する。
- インドの銀行は中国の銀行に比べて小さく、インド最大の銀行でも中国の5,6番目の銀行と同サイズである。
これはインドの銀行の成長可能性を示唆している。これはグロースな投資対象である。中国の銀行同様、インド銀行株も割高に見えるが成長性は高い。インドで外銀が国内銀行を買収したり多くの支店を展開するには制限がある。この制限は少なくとも向こう2年は持続する。
中央銀行の引締政策で来年のインドの銀行は10%程度の減益が見込まれるが、それでも貸出は20%も伸びる予想である。この伸び率というのは先進国では見ることの出来ないものだ。
ということでインドの銀行株は少し下げたところが買い時だと思って様子を見ることにする。Icici BankとHDFC Bankはニューヨーク証券取引所に上場しているので、日本からも簡単に買うことが出来る。頭が重たい日本の銀行株を少し叩き売ってスイッチするのも良いかもしれない。