カミサン伝説18「幸福の像編2」
「ありがとう、もとえ」
アホ子から電話が
もとえの携帯に入った。
何でも、旦那ではなく、
意地悪な姑を高い保険料を払って
生命保険に入れたらぽっくり逝ったというのだ。
そして、3ヶ月後、
マヌ子からも電話がもとえの携帯に入る。
「やばい、失敗したかも」と
もとえはびびったが、
「出来たのよ、子供が。
返品しないでよかったわ」と。
「いい、これからが大事よ、
像を大事にしないと流産しちゃうからね、
特にいいことがあると忘れる人が多くて困るのよ。
いいわね」
もとえは
万一流産したときの場合の予防線を張ることを忘れなかった。
こうして、もとえのインチキ商売は口コミで広がり、
ますます、もとえの懐を暖かくした。
そして、あまりにも評判が良すぎるので、
今までは1箱全部売却していたが、
あおむを使って一つだけ抜いて売ることにした。
こうすれば、万一、いいことが起きなくても、
当たりはあおむが買ったということで言い逃れができるからだ。
また、幸福の像も
最初はあちこちでそれらしい像を仕入れて色を変えたり、
加工していたが、
意外に器用なあおむを利用して自主制作することにした。
読者の中には、
これは実は偽カミサン伝説ではないかと
疑われている方もいるかもしれないが、
今まではまだ序章にすぎないのである。
(続く)
「ありがとう、もとえ」
アホ子から電話が
もとえの携帯に入った。
何でも、旦那ではなく、
意地悪な姑を高い保険料を払って
生命保険に入れたらぽっくり逝ったというのだ。
そして、3ヶ月後、
マヌ子からも電話がもとえの携帯に入る。
「やばい、失敗したかも」と
もとえはびびったが、
「出来たのよ、子供が。
返品しないでよかったわ」と。
「いい、これからが大事よ、
像を大事にしないと流産しちゃうからね、
特にいいことがあると忘れる人が多くて困るのよ。
いいわね」
もとえは
万一流産したときの場合の予防線を張ることを忘れなかった。
こうして、もとえのインチキ商売は口コミで広がり、
ますます、もとえの懐を暖かくした。
そして、あまりにも評判が良すぎるので、
今までは1箱全部売却していたが、
あおむを使って一つだけ抜いて売ることにした。
こうすれば、万一、いいことが起きなくても、
当たりはあおむが買ったということで言い逃れができるからだ。
また、幸福の像も
最初はあちこちでそれらしい像を仕入れて色を変えたり、
加工していたが、
意外に器用なあおむを利用して自主制作することにした。
読者の中には、
これは実は偽カミサン伝説ではないかと
疑われている方もいるかもしれないが、
今まではまだ序章にすぎないのである。
(続く)