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里やまのくらしを記録する会

埼玉県比企郡嵐山町のくらしアーカイブ

ぬけかかっている歯 上原久美子 1975年

2010-05-15 21:53:00 | 1975年

歯が グラグラゆれている。
なかなかとれない。
おもいきって とろうと思っても
手が いたくなるだけだ。

かがみを持ちだしてきて見る。
この歯が ピクッと
とれないかな。
それとも まほう使いが来て
まほうをかけて
とってくれないかな。

古い歯がとれて
新しい歯が でてくればいいのにな。
歯がとれれば
おとなの 強い歯になれるのにな。

なんでも食べられる
強い歯になれるのにな。

早くとれないかな。

   鎌形小学校『三年生の文集』1975年(昭和50)3月


春 長島マサ子 1975年

2010-05-15 11:49:00 | 1975年

春になると きれいな
花が たくさんさく。

いろいろなかざりがつくれる。
くびかざりやゆびわなどが
たくさんつくれる。

花が たくさんさくと
にわが きれいになる。

はたけも花がいっぱいになる。
スカートも はけるから

春は 大すき。

   鎌形小学校『三年生の文集』1975年(昭和50)3月


木ぞう校舎 三年 吉江信代 1975年3月

2010-05-14 20:32:42 | 1975年

わたしたちの学校は
木ぞう校舎。

菅谷小学校は
鉄筋校舎。

わたしたちはなんで 鎌形小学校は
木ぞう校舎なのかと思う。

みんなは
鉄筋校舎になってほしいという。

だけどわたしは いまのままでいい。
遊ぶものが いっぱいあるからだ。

でも 一つだけさみしいことがある。
人数が少ないことだ。

それでも みんなとなかよく遊んだり
勉強もしっかりやっている。
やっぱりいまのままが いちばんいい。
           二月二十七日(木)

   鎌形小学校『三年生の文集』1975年(昭和50)3月


ぼくのふでばこ 三年 杉田賢司 1975年3月

2010-05-14 20:31:07 | 1975年

ぼくの ふでばこは
一年ぐらい つかっている。
ぼくのために はたらいて くれる。
もう
カバーが やぶけている。
中も きたなくなった。
あけるところも テープではってある。

ぼくのふでばこは かわいそう。
かばんの中で
いたいのを こらえている。
ぼくは おかあさんに
「ふでばこ買って」
というと おかあさんは
「だめだよ」という。

ぼくのふでばこは
まだ
ぼくのために はたらいてくれるから
がまんしよう。

   鎌形小学校『三年生の文集』1975年(昭和50)3月