“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

TPP交渉参加の欺瞞①

2011年10月29日 15時11分38秒 | 臼蔵の呟き
TPP交渉参加への議論が急激に進んでいます。
第一の問題点は、依然として情報が全く開示されていないことです。開示する事で協定に関する関係者の反対運動が起きることを警戒し、秘密裏に交渉を進めようとするアメリカ、民主党政権、経団連などの思惑によります。このようなやり方は新自由主義経済を主導したアメリカネオコンのやり方そのものです。決定してからそれを押し付ける。――これが南米、ポーランド、インドネシア、南アフリカで行った彼らのやり方です。これが彼らの言う民主主義、自由貿易です。

第二の問題は、誰のための貿易協定かです。貿易協定を必要とし、その貿易協定で利益を享受する業界は誰で、どこかです。アメリカの多国籍企業、金融機関が自由気ままに利益(収奪できる)を出すことが出来る経済ルールを各国に押し付けているのがこの交渉、貿易ルールです。今までもガット、IMFなどを使ってアメリカ型経済ルールを世界各国に強要してーー反対運動、反発を受けてきたのが実態です。それらが大規模に反対、批判されて南米ではアメリカを入れない経済連携、政治体制の連携が形成されています。このことをみても如何にアメリカ型新自由主義が嫌われ、近隣諸国から否定されているかが分かります。そこに世界で有数経済規模の日本が進んで手を上げて参加しようとしています。交渉参加は愚の骨頂です。民主党の主張は一部大手企業に媚びる亡国の政策というべきです。

第三に、民主党の中に反対する議員がなぜ200名近くも存在するということです。自党の中になぜこのように多くの反対議員が存在するかを考えることが必要です。近代政党、政権政党の主要政策に反対する議員数がいること自身が、この貿易協定が反日本的な内容であることの証拠です。ここ宮城県議会選挙で民主党候補はTPPへの態度を表明しないようにしようとしています。こんなことはありえないことですが、選挙民に自らの政策、しかも主要政策の審判がまともに問えないような政策であるということです。

第四に闘う農業――大規模化、耕作放棄地をまとめるなどの主張が賛成派から出ています。韓国の事例も紹介され大規模化することでコスト削減ができるとの主張です。そもそもそのような主張する学者、政治家は農業従事者ではありませんし、この日本の国土のどこにそんな物理的な広さを持った農地があるのか教えてほしいものです。日本の農村、農地がある地域はもともと面積が狭く、農地をまとめるとその地域に従来から住んでいた農民が居住する事でさえ難しくなります。現実を見ない、幻想論のような議論で正当化することは許されることではありません。

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