“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

震災があぶり出した貧困

2012年04月16日 06時00分20秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。今日は、もともと貧困状態にあったが震災によって浮彫になった貧困の話です。

4月14日に仙台弁護士会館で「震災があぶり出した貧困」という集まりがあり参加しました。そこでお聞きした話を紹介します。宮城県南部に住むHさんの話です。

塾の先生をやっているが仕事が不安定なので仙台市からこの土地に移住しました。家に畑、裏山付きの農家の家を借りることができました。裏山からマキを取ってきて風呂とストーブの燃料に使っていました。畑にもいろいろ作って自家用に食べていましたが、直売所にも出すようになって一番売れた年で100万円に近い手取りとなりました。

本人は自分の仕事を「半農半エックス」と言っています。自然に寄り添った暮らしを返してほしい。賠償金がほしいのではない。

まきでストーブと風呂を焚いていましたが、灰の放射性物質が多いときで1キログラム当たり2万ベクレルもありました。環境省からまきを使うなと言われ、灯油を買って風呂と暖を取るのに使っています。

子供に地元の物を食べさせられず、野菜も買っています。

農家の方は自分で使うもののかなりの部分を自分の土地や近隣の物で作ります。原発事故のため身の回りの素材を使えないで、物を買わなければならない悔しさを東京電力や原発関連業界、民主党の人たちはわかっているのでしょうか。地域のコミニュティーも成り立ちにくくなっています。まつりや地域の環境保全などみんなでやってきたのです。

貧困から逃れようとして「半農半エックス」を選んだのに、半農が成り立たなくなったHさんはお金が必要になり、貧困が進みました。いたたまれなく、原発が許せない気持ちでいっぱいです。

春の明るい花で気分転換をしましょう。15日に撮影したものです。










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