“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

海水浴や海の家が無くなるかも

2013年06月04日 05時38分59秒 | 蜂助の呟き

おはようございます。蜂助です。

今年は梅雨入りが日本の西部では(変な言い方でしょうか)早かったものの、東北地方は梅雨入りの気配は感じられません。本日も晴れで雨が降るけはいは感じられません。桜前線も関東までは早かったものの東北・北海道は例年並みに近いか遅いところもありました。臼蔵さんの時々報告していたように北海道では5月でも雪が降ったりしました。仙台では、5月の降水量が記録的に少なかったことが報道されています。

ヒルザキツキミソウ。北アメリカ原産の植物です。一日花で、夕方には萎れてしまいますが、毎日毎日たくさんの花を咲かせます。淡いピンク色が美しい花です。我が家では観賞用として楽しんでいますが、帰化植物として野生化しているそうです。この辺では見たことがありませんが・・・

宮城県気仙沼市本吉町に大谷海岸という遠浅の美しい砂浜の海岸がありました。というよりありますのが正確です。この海岸は、夏になると多くの親子が海水浴に出かけていました。私も子どもをを連れて何回も行きました。

この大谷海岸に高さ9.8メートルのコンクリートの防潮堤を築く計画が住民との十分な意見交換が行われないまま進められています。9.8メートルの高さの防潮堤は幅400メートルがありますので大谷海岸の遠浅の砂浜をすべて埋め尽くす規模となります。住民3500人のうち1324人が署名した、大谷海岸の防潮堤に対する署名が市長に提出されています。防潮堤の計画の一時停止と住民の意見が反映された新たな計画を作るように要請しています。

岩手、宮城、福島の被災地のほぼ全ての湾岸部に、高い防潮堤を築く計画があります。こんなことになれば、被災地の景観は失われます。国立公園の価値が全くなくなります。湾岸部の生態系に大きな影響を与え、養殖などの産業にも打撃を与えるかもしれません。

そもそも10メートルもの高さの防潮堤を作ると海が見えなくなります。高台移転という構想との整合性もありません。

よくわからないのですが、仮にすべての海岸に10メートルの防潮堤を作ったとして、大きな津波が来た場合に跳ね返されるかもしれませんがその津波の量とエネルギーはどこに向かうのでしょうか。リアス海岸のような入り江があるところに集中的に襲うようになるのか、10メートルの防潮堤もどこかにかたまって集中した津波で襲うのか。東日本大震災の津波と同じ規模の津波を人類が抑え込めると考えることが無理ではないかと思います。抑えこむのではなく「減災」、被害を減らす、人命を失わない、これが湾岸部の復興の考え方だと思うのです。自然や生き物と調和した生活を営むのが重要なのではないでしょうか。

私だけでなく、宮城県民は海水浴に行こうという気にはなれません。この気持ちがいつまで(何十年も)続くのでしょうか。大谷海岸をはじめ宮城県の湾岸部が10メートルの防潮堤で囲まれた時、海は「敵」「危険」という考え方が主流になってしまうのではないでしょうか。

その時、東北から海水浴や海の家という文化が無くなると思います。

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