“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

電気だけでないエネルギー政策

2013年06月15日 06時00分38秒 | 蜂助の呟き

こんにちは、蜂助です。

シラン(紫蘭)   庭に毎年のように6月にたくさんの花を咲かせます。園芸上の人気はそれほどあるわけではありません。しかしアップで撮影し良く見ると、高級洋ランのカトレアそっくりでしょ。なんてったってランの仲間ですから。私はこの花が群生しているところが好きなのですが、妻は別の花を植えるために縮小して色々な所に移植しました。これもなかなかいいな、と思っていたところです。

さて、話は変わって、今日もエネルギーの話です。東北大工学部大学院のある教授が、私の勤める所の建物に一くさり。東日本大震災で全壊したため昨年7月に完成した建物です。屋上には太陽光パネルがびっしり並び、発電量が電光掲示板に表示されます。地下には雨水の貯水、水道水の貯水があります。大震災が起きたら自家発電ができ、3日は「籠城」することができます。

この教授は何を言ったでしょうか。建物の壁が薄い、ヨーロッパでは60センチなんて当たり前。窓ガラスがペアグラス(二重ガラス)でない。西日が入りすぎる。すなわち、構造そのものが省エネタイプではないとの指摘です。外気温の影響を受けにくい建物を作るべきだ。言われれば、その通りです。

ドイツが目指しているのは「原発からの脱却」だけではありません。「エネルギー転換」そのものです。電力だけでなく、熱、冷暖房や交通機関用の燃料も含めて、化石燃料源への依存をやめ再生可能エネルギーへの転換が本質となります。

したがって、原子力法だけでなく、再生可能エネルギー促進、送電網、建物の省エネルギー、電気自動車開発など多くの関連法案が決議されました。先ほどの教授もそのことを言っているのです。冷暖房効率を上げるために、建物をまともなものにすること。

ドイツの再生可能エネルギー法の改正案では、2020年までに消費電力の35%、2050年までに80%を再生可能エネルギーでまかなうことを目標にしています。しかしドイツはエネルギー政策を再生エネルギーの拡大だけで終わらせないところが素晴らしいところです。

石油や石炭を燃やして電気を作る、シェールガスでも何でもいいですが化石燃料を燃やして電気を作る。その電気でエアコンなどで暖房に使う。これは全く間違ったエネルギーの使い方です。燃やして電気にするところでロスが出て、その電気をまた熱にするところでまたロスが出る。熱に使うのは、熱から熱が一番効率的です。そう考えると、木を燃やして電気にするなどは愚の骨頂でしょう。

電気自動車。イメージは良いが、これも実はエコでも何でもないのです。現在の日本では電気のほとんどが化石燃料が源です。すなわち石油や石炭、天然ガスなどを燃やして電気を作り、その電気を使って自動車を動かす。こんなことをするなら、最初から、石油で自動車を動かした方がロスは無いのです。オール家電なんていうのも、全く同じです。石油を燃やして電気を作り、その電気で風呂の水を温める。最初から石油で温めた方がロスがないでしょ。

人気ブログランキングへ