アンカツを応援するブログ

アンカツこと、安藤勝己騎手を応援するブログです。

アンカツ手記・水曜日

2010-05-19 21:34:57 | 競馬
アンカツ手記・水曜日----------------------------


さあ今週は、3歳牝馬によるオークスです。
マイル戦の桜花賞から、800m延びる2400mに、
右回りの阪神から、左回りで直線が長い東京に舞台は移ります。
こんなにも不確定要素があると、
勢力分布がガラッと変わるかもしれません。

僕のコンビは、音無厩舎のオウケンサクラ。
桜花賞でコンマ1秒差の2着なので、
3歳牝馬でも屈指の実力を備えている事は間違いありません。
持てる物を全て出し切れないことが多いのも女馬ですが、
オウケンサクラの場合は大崩れしないとみています。

というのも、競馬に行って器用さがあり、自在に動くことが出来ます。
僕は2回乗せてもらっていますが、
初めてコンビを組んだ2月のこぶし賞では5番手から差しきり。
そして前走の桜花賞では、逃げて最後まで粘りました。

このように、どんなレースでも出来るのが持ち味であり、強み。
レース前に、前に行かなければ、控えてタメなければ、
と悩む必要がありません。
もし他馬が飛ばすなら控える。
どれも行かないなら自分から先制しても良いというスタンス。

スタートセンスも上々です。
抜群に速いというわけでもなくとも、
ポツンと出遅れたり、出負けする心配はありません。
ポンと発馬を決めて、後は自然体で構えることが出来るので、
流れに乗りやすい。
こうした競馬の巧みさを前面に、
好勝負に持ち込みたいと思っています。

18日は、ベテランの東田助手が跨って坂路で楽走。
19日も同助手が坂路で上がりをサッと伸ばす予定と聞きました。
音無さんは「ここまで何の心配も誤算もなく来ている」
と安心させてくれました。
明日は、勝負に臨む心境などについて書き、締めくくります。


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火曜日の手記は、だいたい予想の範囲内の反省。
当日の状況から、前で競馬する事は考えていたのだけど、
出遅れて全て終わってしまったという、まあ見たままの内容。
ゲート内でキョロキョロしていて集中していなかったのは、
体調の変動があったかなという感じ。
牝馬なのでよくあることだという感じでもあった。
それと比較するような感じで、
オウケンサクラは大丈夫だろうという内容だった。

サクラの話に入る前に、嬉しかった記事が一つ。
豊のダービー断念に触れたコラムの中で、
年齢的に治りが遅くなってくるのはやむを得ないという内容から、
それよりさらに10歳上のアンカツの話が出てきて、
橋口先生が「最低でもあと5年はバリバリ乗れる」ということを言ってくれて、
それを聞いたアンカツは「7年はやりたいね」と言っていたそうだ。
長くやりたい(だから抑えている)という話は何度も聞いているけど、
具体的な目標っぽい数字を見たのは初めてだ。
俺としては10年はやってくれると思っているんだけどもw
まずは5年、それで岡部が引退した歳になる。
そこからはアンカツが新しい歴史を作っていって欲しい。
まあ、随分と先の話なのでこの辺で。


まずサクラの実力については、一般的に思われている通りに、
3歳牝馬のトップクラスの1頭、という認識で良さそうだ。
その上で、必ず力を出し切れるという信頼感がある。
どんなに強かろうと、馬がその気にならなかったらアウトなわけで、
”大半の予想者は考えないようにしているが、
 現実にはあらゆる馬に常に存在しているリスク”
について、ほとんど心配する必要がないのは心強いことだ。

作戦についても、あらかじめ決めていく事はない。
アンカツは基本的にゲートを出てから考えてる人ではあるが、
そうは言っても、だいたいのレースで大雑把には決めて入っている。
陣営から何か要望があれば、それを果すのに全力を尽くすし。
今回の場合だと「自由度が相当に高い」ということだろう。
まあ、書いている通りにゲートがそこそこ速い程度であるから、
その感じで行くと、先団から中団のどこかということにはなるだろうが。
もし、桜花賞みたいにまた誰も行かないというようなことがあったら、
(今回はまずありえないと思われるが)
それはまた前が圧倒的に有利になるので、
自分で先手を取るところまでありえるだろう。
3歳牝馬が初めて2400mを戦うオークスってのは、
基本、先行脚質が圧倒的に不利なレースなので、
喜んで行くような真似は避けたいし、ありえないだろうが。

課題は2つ。
そのうちの1つのほうが心配なのだがそれは、折り合えるかどうかだ。
本来はそこに気を使うような馬ではないんだけど、
音無先生が少しだけ心配しているように、
前走で逃げたことが災いする可能性はそれなりに残っている。
(競馬ファンの中には、仕掛けていくことの認識が軽い人がかなり多いが、
 プロの意見を総合すれば、逃げというのは軽々にするべきものではない)
大丈夫だとは思うが、これはやってみないとなんとも。
もし今回引っかかってしまうようなことがあったら、
それは桜花賞が失敗だったということだろう。
いや、桜花賞2着という繁殖で名前が売れる結果を手に入れているから、
そういう言葉を使うのはちょっとおかしいかもしれないが、
この「オークスへ向けた準備」という意味では、やはり失敗になる。
ま、激しく仕掛けてとかはしてないので、大丈夫だとは思うが。

もう1つは、「内にもたれる面がある」ということだ。
これはアンカツだけでなく、フラワーで乗った後藤もそのように話している。
桜花賞後、アンカツは逃げた時、内ラチ沿いから離れて走る、というようなことを書いたが、
それを出来なかった桜花賞は、やはりもたれていたということ。
それで少し走りが窮屈になっていたという面がある。
これは右回りでの話なので、左回りになると話が変わるだろう。
外に寄れるような仕草を見せてしまうのか、真っ直ぐ走ってくれるのか、
それとも、ここでもまた内に向かう感じになるのか。
これも折り合いと一緒で、やってみないと分からないところだ。
ただ、これはそんなに酷い部類のものではないみたいだから、
こちらは些細な心配として、これ以上考えないことにしたい。

今日の最終追いきりは上手く行ったようだ。
今日やったという事は、予定を繰り上げたのかな。
ここまでハードスケジュールでやってきたが、
信じられないようなタフさで、今回も文句のない動き。
52秒を切った馬が5頭しかいなかった今日の重い馬場で、
助手さんが乗って52.4をマークしたのだから、言うことなしだ。
目に見えない疲れとなるともうどうしようもないが、
目に見えている範囲では、文句なしの状態で出走できそう。
後は輸送が上手く行けば、好勝負間違いなしと確信しているところだ。
明日の手記とともに、相手関係を考えていきたい。




ダノンシャンティ 来年は欧州のキングジョージが目標か
来週のダービーに向けて、シャンティの準備は着々と進んでいる。
レースが終わって5日後、金曜日には坂路に入っていたように、
激しかったレースの疲れも見られず順調そのもの。
レースが追いきり4本分にも5本分にもなったということで、
これ以上の強い調教はいらないというところまで仕上がっている。
後はこの状態を維持していって100%を目指すのみだ。
今日は坂路で一本乗られた後に、珍しくCWで追いきられた。
日常的に坂路を2本上がるハードな調教をする厩舎だが、
これ以上はいらないので、ちょっと調教方法を変えてきたね。
数多の名馬を管理し引き出しの広い松国さんのことなので、
これが最善の方法なんだろうと全面的に信頼している。

今年、というか今年度最高の戦いになりそうな今年のダービーだが、
この先について、改めて欧州遠征の意思が示された。
具体的に、秋は秋の天皇賞を大目標にするということ、
来年はキングジョージ6世&クイーンエリザベスDS(芝12f)が目標、
現段階ではこのような目標を立てているようだ。
このキングジョージ以下略は、かつてハーツクライが3着になったレースで、
上半期の世界最強馬決定戦と言って差し支えのない大レース。
これが実現したら最高に盛り上がりそうだが、
そのためには、今回のダービーで最低でも3着の必要があるだろう。
せっかく掲げた目標だ、是非とも叶ってほしいところ。
真の強敵相手&距離との戦いでそうそう楽なレースにはならないと思うが、
ちょっと高い目標があることを前提に見守りたい。




リーチザクラウン 順調
マイラーズCでようやく復活したリーチだが、
その後も順調に調整が進んでいる。
今日は2週前追いきりが坂路で行われ、
56.5-42.0-27.9-14.5をマークした。
それほど動いていないが、まだ時間が十分にあるし、
それに、これは前にも力説したことなんだけども、
調教で動いて実戦で動かないってのはもう飽きるほどに見てきたこと。
前走後、追いきりの動きがこれまでほどに良くなくて、
乗っていたアンカツはあまり追っていなかったわけなんだけど、
これが良い方に出るだろうと思っていたら、その通りだった。
リラックスして時計が出る分にはまあ結構なことなんだけど、
過去が過去だけに、少し抑え目の時計で行った方が安心できると思う。
来週あたりからアンカツが乗るんじゃないかと思われるが、
全体を抑え目に、終いを伸ばす調教が出来たら文句ないんじゃないかな。
理想を言うなら、NHKマイルC前のシャンティの追いきりだ。
あれは完璧だったから、あんな感じだと良いね。リーチにも出来るだろう。