アンカツを応援するブログ

アンカツこと、安藤勝己騎手を応援するブログです。

今年を振り返って

2011-12-31 23:45:56 | 競馬
9年連続G1制覇

アンカツは今年もG1を勝つことが出来た。
23年連続でG1を制していた豊のG1勝ちが途絶えたので、
現役で最長のG1連続勝利となっている。
2位が岩田の5年、3位が藤田の4年、4位が蝦名の3年。
今年は豊だけでなく、四位の5年連続、博幸の4年連続が途絶えており、
G1を続けて勝ち続けることの難しさが分かるだろう。

今年はG1で5回も馬券に絡んだけれど、
ダービー、宝塚記念、スプリンターズS、菊花賞、
負けた4戦の全てが勝ち馬の圧倒的な力に屈しており、
勝つチャンスがあったのは桜花賞しかなかった。
今年が終わってみて振り返ってみれば、
マルセリーナが3歳牝馬で1番強い馬ではなかったことが明らかだが、
訪れたワンチャンスをきっちりと生かしきったのは、
さすがアンカツと言って良いのだろう。
来年もバリアシオン、ゴールドシップ、パドトロワらを軸に、
G1戦線を大いに盛り上げ、勝利も得てくれることだろう。





驚きの作戦の数々

昨日の大雑把な総括で記した通りに、
2011年、重賞で最も高い確率で馬券に絡んだのはアンカツだった。
G1でも多く馬券に絡むことになったわけだが、
例年以上に勝負手を放つことが多かったね。

その中でも一番驚いたのは、
やはりあの菊花賞ということになるのだろう。
新時代の王者オルフェーヴルの3冠がかかっていた一戦、
それを阻止できるのはNo2のバリアシオンだと思われていた。
前哨戦の神戸新聞杯で正攻法の競馬が返り討ちにあっており、
アンカツがどんな運びを見せるのか注目されたレース。
オルフェーヴルよりも先、ロングスパートを見せるか、
もしくは終いに全てを賭ける形か、
極端な運びで勝負に出るだろう事はあらかたの人が想像していたが、
まさか馬群から大きく大きく離れた入り方をするとは。
場内のどよめきは半端ではなかったというし(そりゃそうだw)
こう言っちゃなんだけど、相当なアンカツマニアの俺が驚いたんだから、
常識からかけ離れた、奇想天外な作戦だったと言って良いだろうw
後から振り返ってみれば、実は理に叶った入り方で、
バリアシオンが遅すぎたわけではなくて、全体が速かったことが判明。
菊花賞史上に残る淀みのない厳しい流れの中、
静かに息を潜めてオルフェーヴルの暗殺に備えていたアンカツ。
結果は残念ながら失敗に終わったけれども、
オルフェーヴルの底知れぬ力を誰よりも知っていて、
それでもなお倒す術を最後まで探っていたからこそ、
あれだけ大胆な運びが出来たのだろうと思われる。
この騎乗を巡って、一大論争を巻き起こすくらいの大勝負騎乗だったw

このバリアシオンではジャパンカップでも勝負の大マクリを見せた。
オルフェーヴル不在の一戦で初の古馬との戦いになったが、
条件戦でもやっているかのような中途半端な走りを見せる古馬勢に対し、
今年の3歳世代はこんなもんじゃねえよと挑戦状を叩きつけた感じ。
結果、これで目を覚ました数頭によりそれなりの好勝負になったが、
名刺代わりに十分な攻撃だったんじゃないかな。
それでも目を覚まさなかった古馬勢(有馬記念)に対して、
総大将オルフェーヴルが鉄槌を下してくれた。
古馬に対して何の価値も見出せなかったであろうオルフェーヴルは、
来年早々に世界へ旅立ちそうな雰囲気があるので、
国内を締めるのはNo2のバリアシオンの仕事となる。
まだまだ差があるなと感じさせられたJC、有馬の2戦だったが、
来年No1の座に立つためには、春に負けるわけにはいかない。
まずは天皇賞・春。苦戦することなくあっさりと制したいところだ。
これからさらに強くなってくれるだろう。


スプリンターズSのパドトロワはやや強引に先手を主張した。
元来、掛かりながら進んで終いを粘るタイプではあるが、
それまで、逃げたことは過去に2回しかない馬。
1度目が未勝利戦で、2度目が相手が弱すぎたUHB杯。
周りが遅すぎた場合に先手を取ることこそあったものの、
出して行ってハナを切ったことはなかったので
内枠を手に入れたスプリンターズSでどうするかが注目されたが、
ハナを主張するヘッドライナーに対して引かずに真っ向勝負に出た。
上記の通りにその作戦は結構な冒険だったのだが、
まず出てからのスピードの乗りがいつも通りに良かったこと、
ヘッドライナーのスピードがそれほどでもなかったこと、
それから中山であることも考えていたと思うが、
行くからには迷わず、の格好でヘッドライナーを退けた。
これによって現在の短距離界でなら上位の実力を証明することが出来、
次走では香港遠征を果たすことが出来たのだから文句なしだった。

挑戦者の立場だった香港スプリントでは思い切って逃げて惨敗したが、
どうもレース中に軽く骨折していたようなので仕方ない。
そもそもレース前のアクシデントが痛すぎたしね。参考外だろう。
こちらについてきた世界に名をはせる2頭を葬ったのだから十分だ。
来年の始動戦がどこになるかは分からないけれども、
カレンチャン、ロードカナロアらとともに新時代を作るべき馬。
今は少し幅が狭くなりかかっているのでこれは修正して、
スカーレットのように柔軟な競馬で天下を取って欲しいね。


今年唯一のG1勝ちは桜花賞。
マルセリーナで馬群を割って勝ちきった。
当時は随分と無茶な競馬になったと思ったものだが、
今から振り返ってみれば、あれこそがこの馬の正当な競馬。
その答えを結果的に唯一チャンスがあったレースで掴んでいたというのは、
アンカツの強さというか運というか・・・
ようするに、勝つ人間ということなんだろう。
基本的にホエールキャプチャに走力で勝てる馬ではないのだが、
相手のロスにもつけこみ、ワンチャンスをモノにした大博打に乾杯。

桜花賞ですっかり勘違いしたアンカツがオークスで自信満々に乗っていたら、
あれ?間違えた?っていう止まり方をされてがっくりw
再び騎乗したマイルCSでは丁半博打を正当なものとして挑み、
上々の結果を得ることになって、来年への展望が出来るようになった。
来年、牝馬限定のマイル戦ならば十分にチャンスがある。
牡馬相手でも賭けに勝てれば勝ち負けに持ち込むくらいの力はあるだろう。


この他、重賞でいくつも予想以上に動くことがあった。
ダイヤモンドSのツルマルアミーゴは想像外に早く動いて行ったし、
バリアシオンに初めて乗った青葉賞では徹底的に我慢。
宝塚のエイシンフラッシュはえらく軽快に攻めて行き(結果地味に失敗)
アルゼンチンのトレイルブレイザーも早仕掛けでこれは成功。
ゴールドシップでは徹底我慢と早め勝負の2つを実行した。
今年の基本的なアンカツの騎乗法について言えることは、
さらに強弱をつけるようになったということだろうか。
今年は1番人気に乗ることが少なく、
対抗や単穴級の馬に乗ることが多かったのも理由の一つだろうけど、
スレスレのところを探して攻めるレースが多かったように感じた。
結果として、重賞における最高複勝率を記録したわけだし、
数々の試みは十分な成果になったのではないかと思う。
来年もまた、大レースで活躍するアンカツをたくさん見たいものだ。
その為のお手馬も十分いる。
また、来年も今年のように新しく乗る意外な馬もたくさんいるだろう。
その全ての馬の健闘を祈りながら、今年の締めとさせてもらいたい。




さて、そろそろ今年1年が終わります。
今年もお付き合いいただきましてありがとうございました。
今年は未曾有の津波によって日本中が大変なことになった年でしたが、
たとえ何があったとしても、生きている限りは進むしかありません。
それぞれの生活をしていくしかないわけですが、
それを円滑にするために、それぞれの趣味を大事に生きていきましょう。
まあ、このブログに来ていただける方に共通するのは、
アンカツを応援すること、競馬を楽しむことになりますか。
これはかなり高度な楽しみ方になってきますが、
勝つことだけでなく、出来れば負けることも楽しんでいきましょう。
例えば、馬券を外して友人とそれを愚痴ることは楽しいのではと思います。
勝って喜び、負けて笑う。そんな競馬スタイルでありたい。
俺はそう思いながら競馬を楽しみ生きています。

それでは、良いお年を。
また明日お会いしましょうw

今年の総括と騎乗数減少の謎

2011-12-30 22:11:25 | 競馬
2011年の通算成績
46-40-27-22-27-83
勝率18.8% 連対率35.1% 複勝率46.1%
単勝回収率85% 複勝回収率86%


2011年の重賞成績
4-8-6-23
勝率9.8% 連対率29.3% 複勝率43.9%
単勝回収率82% 複勝回収率130%



今年のアンカツは昨年よりも騎乗数を大きく減らすことになった。
しかし、中身はまずまず良かったと言えるもの。
もう少しだけ勝率が欲しかったがこれはまあ、
あと2つ3つばかり2着が1着だったら良かった程度のもので、
誤差範囲と言っても良いだろう。上々と言って構うまい。
何と言っても単複の回収率が全体平均を大きく上回っているので、
シンプルに買いやすい騎手だったことは間違いない。

重賞でも4割以上馬券に絡むことが出来た。
G1でも5度馬券に絡んで、健在ぶりを見せてくれたね。
オルフェーヴルやカレンチャンなどの絶対王者に負けたレースが多く、
1着数と2着数は逆でもおかしくないだけのレースぶりを見せてくれた。
重賞ではより人気薄で圏内に飛び込んでくることが多々あって、
特に複勝の回収率が素晴らしい数字となった。
2011年に重賞を30以上戦ったトップ騎手25人の中で、
複勝率、複勝回収率ともにトップ。
今年のG1戦線を席巻した池添、福永よりも精度が高かったわけで、
大レースで買えるアンカツは健在だったな。
ちなみに勝率だと6位で、連対率は2位。
勝率はやや低めだが、これで6位の数字になるということは、
重賞はそうそう勝てるものじゃないってことだな。

もちろん個別に見ていけば勿体無かったものなどもあったんだけど、
それはどの騎手どの調教師、どの馬にも言えること。
上手くいったりいかなかったりの組み合わせがこの最終結果なので、
残った結果を素直に受け止めたい。
まあまあ、トータルとして満足のいくものだっただろう。
来年もこの調子を続けてもらいたい。
もちろん、今年と同じようにアクシデントがないことを望む。





さて、今年のアンカツがこれまでと一番違ったことは、
最初に書いた通りに騎乗数の減少。
昨年が353戦だったのだけども、今年は245戦。
約100鞍も騎乗数を減らすことになった。
夏に大きく減ったような感じを受けた人はいると思うが、
月別に見ると、実はそれほどの差はない。

          複勝率   平均着順
1月 29戦4勝 48.3%   4.6
2月 21戦6勝 66.7%   3.5
3月 17戦2勝 52.9%   5.1
4月 17戦5勝 35.3%   5.4
5月 22戦4勝 40.9%   4.1
6月 18戦4勝 38.9%   4.8
7月 20戦2勝 15.0%   7.1
8月 19戦4勝 47.4%   4.5
9月 19戦1勝 42.1%   4.7
10月 28戦5勝 60.7%   4.3
11月 17戦5勝 58.8%   4.5
12月 18戦4勝 38.9%   5.0

1週間に3~5鞍程度の計算で、
それなりに計画を立ててやってきたという感じだろうか。
数が少ないので1つも勝たない週が続くことは当然あり、
それで感覚的に好不調の波なんてものを得ることもあったが、
こうしてみると、あんまり波はなかったのだろう。
ただし、7月だけは不調だった(成績が悪かった)
この月は連対率も10%で、複勝率が15%しかなかった。
重賞にも乗らず、突出して良いことがなかったこの月は、
不調だったというか、なんか休んでいたと言えそうだ。
夏の始まりは新馬戦が始まるわけなんだけども、
これに全く乗っていなかったことも、違和感を際立たせていた。



ここから、上の騎乗数の件に通じる話なんだけども、
気づいている人は多いかもしれないけど、
今年のアンカツは牝馬にほとんど乗らなかった。
全245戦のうち、牝馬に乗ったのはたったの29回。
これは異様な偏りだと言って構うまい。

その理由はちょっと考えてみるとすぐに思い浮かぶところで、
牝馬ってのは単純に牡馬より2キロ減なので、
基本から54キロ設定の馬が非常に多い。
この54ってのは現在のアンカツが乗る下限のリミットで、
乗る気があるなら減量して普通に乗れる斤量だけども、
実際にはその斤量ではあまり乗っていないということになる。
言い換えると、減量してまで乗る価値がある馬かどうかを見ている、
ということが出来るだろう。
よって牝馬に騎乗時はそれだけで信頼に値することが多い。


ここでまず「アンカツが牝馬に乗ったときの成績」を記しておく。
6-3-3-17
勝率20.7% 連対率31.0% 複勝率41.4%
単勝回収率113% 複勝回収率90%


これだけでも十分に儲かる数字であり、
ベタ買いで狙って行っても構わないレベルだけども、
もう一つ制約を加えると決定的に買える条件となる。
それは「牝馬限定戦である」ということ。

牝馬限定戦にアンカツが乗った場合の成績
6-3-1-11
勝率28.6% 連対率42.9% 複勝率47.6%
単勝回収率156% 複勝率86%


数がないのでレアケースに近いんだけども、
乗るからには勝負に持ち込むということを言い切れる。
このうち1番人気はたったの3鞍しかなく、
しかも1-0-1-1で特に結果が出ているわけではない。
この好成績のほぼ全てが2番人気以下の馬に支えられている。
つまり、何番人気の馬であろうともアンカツが牝馬限定に出てきたら勝負、
と言うことが出来る。
理由は上記の通りに明々白々にあるので、信頼してもらって構わないだろう。
さらに付け加えておくと、砂より芝のほうが断然良い。

牝馬限定戦(芝)にアンカツが乗ったときの成績
6-3-0-8
勝率35.3% 連対率52.9% 複勝率52.9%
単勝回収率193% 複勝回収率100%


月に1~2回程度のレア条件だけども、
絶対に見逃さずに仕留めていくことをお勧めさせてもらおう。
難しく考える必要が一切ないのがこの話の良いところだ。
芝の牝馬限定戦にアンカツが乗っている、それだけで無条件買いで良いのだから。

ちなみに、牡馬を含めても十分に好成績となる。
掲示板率の高さが示す通りに、
5回に4回は勝負に絡むレベルと考えて良い。

アンカツが54キロで騎乗したときの成績(芝限定)
6-5-5-15
勝率19.4% 連対率35.5% 複勝率51.6% 掲示板率77.8%
単勝回収率103% 複勝回収率109%


ただし、牝馬限定でもそうなんだけど、
ダートを含めると成績がちょっと落ちるので注意。
2011年、アンカツはダートで54キロの馬に騎乗時、
連に絡んだことが1回もないということも記しておく。




この話、裏を返すとアンカツは減量が面倒になってきている?ということ。
別にすること自体が苦しくなっているわけではないだろう、
それは54キロや55キロに定期的に乗っていることから分かる。
ただ、あえて毎週乗るような必要性は感じていないということ。
ぶっちゃけると「減量休みを定期的に入れてきている」と言えると思うw
54キロの馬がいなければ、その週は通常より1~2キロ分減量しないで済む。
それがどれだけ身体にとって楽なのかは、語るまでもないか。
1キロ痩せるのにどれだけ苦労するかなんてのは、
別にスポーツをしていなくとも我々は身を持って知っていることだろうから。
アンカツは本人曰く「月、火曜には57キロくらいになる」ので、
54だけでなく55キロにも乗らないと身体はさらに楽になるのは明白。
今年、騎乗数が250に届かなかったわけなんだけども、
このあたりの馬を切り出したことが直結しているわけだ。
そこにもう一つ、これは絶対と言える明快な理由を記しておくと、
今年最初から騎手を保護するベストの斤量が、
国際基準に合わせて0.5キロから1キロに改定されている。
その分、これまでよりも500g余分に減量が必要になっており、
この話がアンカツの騎乗数を直撃しているとも言えるだろう。

参考
2010年
54キロ~ 77鞍
55キロ~ 75鞍
56キロ~ 102鞍
57キロ~ 99鞍

2011年
54キロ~ 38鞍
55キロ~ 45鞍
56キロ~ 81鞍
57キロ~ 81鞍

56キロ以上の騎乗数は2割減程度だが、
55キロで4割減、54キロに至っては半減しており、
軽い斤量の馬を避けているのは明白だろう。
それが具体的に言うと牝馬であり、また2歳馬に当てはまりやすい。

夏の新馬に全く乗らなかった理由もこれですっきり説明できる。
一切乗らなかったのでどうしたことかと思われたが、
確実にこれが理由だろう。
物凄く将来性がある馬ならば話は別だろうけども、
夏の函館でそんな馬がデビューすることはほとんどない。
本場では阪神開催が始まったことで、大物候補のデビューがやや早くなっているが、
北海道ではせいぜい8月、9月に入ってからだからね。
2歳秋になれば斤量が1キロ増えるので、それでそこから急に乗り始めたわけだ。
これは頼む調教師側も気を使っていると思われる。
気を使うというか、頼んでも無駄と思われていることだろうw
これ、来年以降もそのようになるはずなので覚えておいて欲しい。

「より上手くなりたいから名手が集まる北海道へ行きます」
ってのが毎年よく見る各騎手の記事だけども、
「小倉は暑いから」という、他から見たらかなりふざけた理由で
アンカツが北海道に戦いの場を移したことは有名だと思うが、
今後は、文字通り避暑開催となって行きそうだなw

有馬記念回顧

2011-12-29 23:46:22 | 競馬
1着 オルフェーヴル
一完歩遅れてゲートを出た。
すぐに隣のトーセンジョーダンが前に切れ込んできたので、
前がなくなって後方からの競馬に。
ローズキングダムの後ろでかかるのを宥めながら1周目の4角へ。
ローズが前、ジャガーメイルが外横で壁になっており、
馬は絶えず外に向かおうとしているが強制的に遮断されている。
それは悪いことではないが、そのままでは何も出来ない可能性が高い位置。
1角に入るあたりで1馬身後ろに下がって後方2番手になっているが、
早い段階で下げて外への道を探った池添の超ファインプレー。

キングトップガンが前、ローズキングダムが外の最後方最内で2角へ。
2角へ入るあたりでキングの1つ外に出し、ローズの前に身体をねじ込み、
2角の出口でトゥザグローリーの外に出ることで後方集団の大外になった。
ジャガーメイルの真後ろで息を入れながらバックストレッチを走ると、
3角に入る前にジャガーの外に進出開始。
並ばれてからジャガーメイルが懸命に抵抗してきたので、
コーナーリング中に一番外に振られているんだけども、
おかまいなしに進出してジャガーを交わしきり、
その前のレッドデイヴィスにもあっさり並びかけてパス。

4角を回りきるところでトーセンジョーダンとの併走。
追われて内に切れ込む感じもあるが脚が違って、
トーセンジョーダンを交わし、エイシンフラッシュと並んでこれもパス。
最後の3ハロンが11.4-11.3-11.3と流れたラスト3ハロンで、
それぞれの場面でこの馬のスピードが傑出していたという内容。
囲まれて物理的に動けないことだけが負ける要素だったが、
2角でその危機から脱して、後はただ力が違った。
このメンバーなら100回やったら99回は勝つレベルで強い。
相変わらず折り合い面に大きな不安を抱えているが、
鞍上が池添である限りは問題になることはないだろう。




2着 エイシンフラッシュ
好スタートから軽く出して行く程度。
内から先手を取りに行ったヴィクトワールピサの後ろに滑り込んだ。
内にブエナビスタ、外の前にトーセンジョーダン、
外の後ろにトゥザグローリーを置いて囲まれながら1角へ。
軽くでも出しているのでかなり掛かっているが、
鞍上がトーセンの後ろから動くことを許さず。
あまりのスローに2角から3角と掛かり通しだが、
外にレッドデイヴィスが並んできたことにも救われ、
とにかく3番手のトーセンの後ろの位置を動くことはなかった。
4角に入るあたりでトーセンが少し進出を始め、
外の前にトーセン、少し前にヴィクトワール、前の内にブエナ。
この3頭の間に突っ込む感じで4角を回ると、
直線入り口で少し外に膨れたトーセンの内を突き、
トゥザとトーセンの間を一気に割って先頭に踊り出た。

一瞬の脚では古馬の間でトップの馬、
さすがの脚で抜け出そうとしたのだが・・・。
それより上の脚を持った真の最強馬との戦いであっさりと後れを取った。
存分に力を発揮しての2着。完璧な競馬だった。
秋の天皇賞で信じがたい失態を演じた鞍上であるが、
2度目の騎乗でこれ以上ないほどの修正を見せたのはさすがとしか言えない。
全周パトロールで確認できるように、
とにかく終始トーセンの真後ろから動かないのは凄い。
最初から折り合っていたわけではなく、かかっていただけにね。
まあ、欧州競馬ではほとんどの騎手がこういう騎乗をしているわけだ。
秋天の失敗は長く後を引きそうな内容だったのだが、
何となく凡走したJCで馬がリフレッシュできたのも良かったか。
アンカツが宝塚記念後に「もっと遅い流れで瞬発力を生かせたら」と言ったが、
まさにそんな展開で、運やメンバー構成にも恵まれての好走。




3着 トゥザグローリー
好スタートから好ダッシュ。
即座にキングトップガンの内に切れ込み、さらにエイシンの前へ。
最初の行き脚では先頭まで行きそうな感じだったが、
外からトーセンジョーダンが切れ込んできたことで前を譲った。
内の横に滑り込んできたエイシンも前に行かせて、
その後ろで折り合いに専念する形に。
キングトップガンが内、レッドデイヴィスが外、エイシンが前、
馬群の真ん中の真ん中という位置でレースを進めた。
かなり掛かっているが必死に我慢して2角を回っている。
レッドが前に進んでいき、外がジャガーメイルに変わったが、
囲まれていることは変わらず、位置を下げながら待機策に。
後方に下がりながらもエイシンが前にいる形は変わらず(誰にも入られず)
4角を回るあたりで内のヒルノダムール、外のジャガーに挟まれたが、
追っつけてなんとかこの包囲を突破し直線へ。

内にヒルノ、外にレッドがいる形で追っているが前がなく、
ヒルノとともにどんどん外へ持ち出して行く。
前の外目にいたトーセンジョーダンの外まで出たところで、
一緒に走っていたレッドの前を切るように出て本格的に追い出し。
追われて良く伸びて3着に食い込んだ。
かなり窮屈なレースだったが、我慢が実ったという内容。
前がなかった分だけタメが利いて最後は伸びたかな。




4着 ルーラーシップ
ゲートはまずまず出ているのだが、
大きく外に膨れたために後方に置いていかれた。
内に寄せて行ってオルフェーヴルの外後ろになり、
1度目の4角をジャガーメイルの後ろで回って最後方。
後方の外目でじっくりと進み、
1角に入るあたりで最内のオルフェ、内のローズキングダムと併走。
オルフェーヴルがローズキングダムの前にねじ込んだタイミングで、
ルーラーはかかって前に行ってしまいそうになっていたが、
鞍上が我慢してオルフェーヴルの後ろに放り込んだ。
2角過ぎからはずっとオルフェーヴルの真後ろ。
この馬について行こうと決めたと分かる動き。

しかし3角過ぎにオルフェーヴルが出て行ったところ、
やや反応しきれずに差を1馬身半程度に広げられる。
この差を何とか保ったままに4角を回って直線へ。
外を伸びるオルフェを追って、一番外を伸びていたが、
最後までその差を詰めることが出来ないままに終わった。
跳びが大きく中山が向くような走りをする馬ではないので、
終始外々を走っていたことは絶対的なプラスだった。
このスローで内にいたら直線までに終わっていただろう。
動くタイミングはもう少し良い方法があったのかもしれないが、
通ったところは文句の付けようがない。

調教をして出走したというより、調整をして出走して来た馬で、
今回のメンバーで実力的に最もオルフェーヴルに近いのはこの馬だろう。
しかし、何度も何度も自滅で予定が狂っている馬であり、
結局のところ、追いつくところまで行く可能性は低そうだ。
もっと調教を出来れば相当に強いはずなのだが、
体質の弱さもまた実力のうちと言う事が出来るだろう。




5着 トーセンジョーダン
好スタートから仕掛けて前へ。
トゥザグローリー、アーネストリーとの併走。
アーネストリーが内を見ながらはっきりと前に出たので、
これを行かせて2番手から競馬しようという構え。
内からヴィクトワールピサも行ったのでこれも行かせる形。
4角を回って3番手の外目、ブエナビスタを後ろの内に置く形。
ヴィクトワールピサを目標にする形で折り合って進んだ。
スローペースに気合が乗り切っている感じもあるが、
自在の脚質と大人な性格により、上手に収まっていた。
ヴィクトワールとトーセンに蓋をされていらつく隣のブエナに対して、
柔軟性の違いを見せつけるような併走になっている。
これがブエナと逆だったら、どちらにとっても良かったんだろうけどね。
向こう正面でもずっとヴィクトワールの後ろの3番手だったが、
3角入り口あたりでレッドデイヴィスがゆっくり上がってきており、
これを行かせないように少しだけ押し上げ気味に。

3番手から先頭を窺いつつ4角を回って直線に入ったのだが、
コーナーリングで少し外に膨れるところがあり、
開けてしまった内をエイシンフラッシュに鋭く突かれた。
さらに外からオルフェーヴルが一気に交わしに来て、
これには並ぶ間もなく交わされた挙句、前に入られて終了。
オルフェーヴルの真後ろをたらたらと走って5着に入線。
このメンバーでは瞬発力で劣るので仕方ない結果。
この結果からは、もっと早い進出が必要だったわけだが、
集団の核の1つ、目標になっていた同馬が動いたと仮定すると、
その後ろに位置していた馬たちが揃ってついて行った事は間違いなく、
どのみちそんなに勝機はなかったと思われる。
なかっただろうけども、あえてどちらのほうが勝てたかと考えれば、
他馬を有利にするのを覚悟で動いたほうが可能性はあったかな。




6着 ヒルノダムール
ちょっと沈みかかったがまずまずの飛び出し。
ヴィクトワールピサとエイシンフラッシュと併走していたが、
ヴィクトワールが飛び出したのでこれの後ろにつこうとしている。
コーナーリングでヴィクトワールが結構速い脚を使い、
その後ろに最内のブエナビスタが滑り込んで行ったので、
ヒルノは内に寄せてブエナの後ろからレースを進めることに。
ブエナを前、外の前にフラッシュを置いて壁を作り、
超スローペースでもしっかりと折り合って進んでいた。
さすがは乱ペースの春天でただ1頭微塵も動じなかった馬である。
前にいるブエナビスタが動くと信じての競馬だろう。
これが最大の目標であり、同時にこの馬と心中という競馬でもある。
しかしこれが完全に仇となった。

3角、4角とブエナビスタの反応が鈍い。
ブエナは実はそれほど反応の良い馬ではないけれども、
外々を回ることでそれをフォローして来た馬なのだが、
超スローを内々を走らされることで闘志を失いかけていた。
この馬が動かないのでヒルノも動けないままに直線へ。
直線に入ってブエナビスタに見切りをつけて外に向かったが、
最初は前にエイシンフラッシュが前にいて駄目、
外の前にトーセンジョーダンがいて駄目、
こちらの外にトゥザグローリーが入って来て、さらに外へは動けなくなり、
諦めて真っ直ぐ行こうとしたところに、
オルフェーヴルに切れ込まれたトーセンが戻ってきてまた進路なし、
外に動くこちらに引っ付いてブエナビスタが内に来ていたのだが、
これを押し返す格好でトーセンの内に進路を見つけ、
ようやく真っ直ぐ追い出したが時既に遅しだった。

最初にブエナビスタの後ろになってしまったのが運の尽き。
こんなに酷い走りをされるとは想像できなかったのだろう。
藤田は、道中はやったと思いながら走っていたかもしれないな。
直線で一番追えてなかったのがこの馬だった。




7着 ブエナビスタ
上々のスタートからかなり追っつけて出している。
ハナを切ろうと思えば行けそうな感じだし、
それくらいのつもりで鞍上が出しているのだろう。
出して行ってコーナーリング中に押さえに入ったが、
それがこの馬には良くなかったのか、明らかに機嫌を損ねた。
ヴィクトワールピサが外から出て行ったのでこれの後ろについたが、
かなり強く鞍上が手綱を引かないとコントロールできない感じに。
レースの入りでいきなり人馬の呼吸を欠いてしまった。

前にヴィクトワールピサ、外にトーセンジョーダン、後ろにヒルノダムール、
この態勢が4コーナーを回って作られたのだが、
この形が超スローで最後の直線に入るまで続いてしまったことで、
これらの馬に強制的に歩調を合わせければならなかったブエナビスタは、
徐々に闘志を失いながら進むことになっていた。
元々、3コーナーあたりからの反応はそんなに良くない馬で、
コーナーから長い直線までを利用してエンジンを全開にする馬だが、
今回は包囲のおかげで助走区間を一切与えられないレースに。
外に出ることで小さな身体を大きく使い競馬界を駆け抜けてきたブエナは、
最後のレースで、そのキャリアで最も窮屈なレースを強いられた。
前がドン詰まりになった秋天でもまだマシなスペースがあった。
今回は道中が酷すぎたので走らないのも仕方あるまい。
逃げたアーネストリーや、微塵も動かないヴィクトワールなど、
このあたりの馬達にもはめられたと言えるだろうか。

4コーナーでアーネストリーがようやく後続を離しに入り、
ここで前にちょっとした空間が出来たわけなんだけども、
ヴィクトワールピサが斜め前にずっと位置しており、
その空間には突っ込みたくなかったのだと思われる。
(突っ込んだ先には障害物(アーネストリー)が見えている)
で、直線に入って鞍上は進路を外へ外へと向けた。
アーネストリーとヴィクトワールの間は開かないと見たのだろう。
だが、横のヒルノダムールと一緒に動いた先には全て先約あり。
どこにも抜け道がなく、最後は外のヒルノにどけって感じで押し返され、
すごすごと内に帰っていくという、屈辱的な形になってしまった。
ここは結果論で仕方ないが、直線は動かず待っていたほうが抜ける可能性があった。

最後にあんまりなレースを強いられてしまったブエナビスタだが、
これが馬主の望んでいた競馬なのだろう。笑えないが。
その実力に見合った実績を残せたのかどうかは、
それぞれの人が思うこと。ちなみに俺は残せなかったと思う。
長くG1戦線に君臨した同馬のキャリアをざっと振り返ると、
エリザベス女王杯、1度目の天皇賞秋、1度目のジャパンカップ、
この3つが最高の力を出したレースだったと考える。
レース序盤を中団の後ろの出たなりの位置に構えて力を溜め込み、
3角過ぎから早々に始動の準備、4角前にギアをトップ近くまで入れ、
直線早々にエンジン全開に達するような競馬が絶対に合っていた。
これは俺の意見として現役中に何度も主張させてもらったが、
全てが終わった今、改めて堂々と主張させてもらおう。
この馬の成績をこのあたり(十分凄いが)で終わらせてしまったのは、
エリザベスの前代未聞の事故が全てだったんじゃないかな。
1年後、名手スミヨンが騎乗することでもう一度完成系に近づいたのに、
あの斜行によって全てが台無しになって終わってしまった。

馬は、いつもやれと言われた事をやる真面目な馬だった。
次から次へと繰り出される違う指令に律儀に応え続けたあたりは本当に見事で、
この戦績の中身では最強牝馬の座にはちょっと届かないだろうけども、
史上最高の牝馬の称号を与えてあげても良いんじゃないかと思う。
アンカツともコンビを組んでいろいろと楽しませてもらった。
馬には心から有難うと言いたい。

今更、名声の上がり幅などほとんどない名手アンカツではあるが、
この馬のキャリアによって、何となく上がった感じはあるねw




8着 ヴィクトワールピサ
スタートはいつも通りにあまり良くなかったが、
今回は仕掛けてどんどん前に出て行った。
逃げ馬がおらず、スローペース想定だったからだろう。
仕掛けて出て行ったことで内から先頭に躍り出て、
外から主張するアーネストリーは行かせて2番手に待機。
これは期待していた位置を取りきった感じ。
多少無理した甲斐があったというものだろう。
この位置を生かしきりたかったのだが・・・馬にその力がなかった。

アーネストリーがまさかの激スローペースを築いたのだが、
それに対して何の不満も示さず同調するのみ。
得意のロングスパートをしようという意思も全く見られず、
ただ流れるままに直線へ向かった。
そして超のつく瞬発力勝負であっさりと後れを取って負けた。
今回はブエナビスタの壁として存在していただけで、
何もしたくなかった、という感じに見えるレース。
最初こそ良いところをとって何とかしようと思っていたっぽいけど、
道中で鞍上が「こりゃ駄目だ」と感じたんじゃないか。
レース後、引退が表明されたわけだけども、
走れる状態になかったのだろうと思うしかない。
買った人はお気の毒でしたとしか言いようがないな。

世界を制した名馬には寂しすぎる最後の2走だったけども、
立派な挑戦を続けた馬だと思う。
ドバイワールドカップは本当に興奮させてもらった。
お疲れ様でした。




9着 レッドデイヴィス
まずまず出て外目から押し上げて行く感じ。
ジャガーメイルを交わして、トゥザグローリーと併走して4角。
馬群の外で1周目のスタンド前を通過して行ったが、
スローペースの中で少しずつだけども位置を上げている。
最初はトゥザの横にいたんだけども、
1角ではじわっと前にいたエイシンフラッシュに迫って行く感じに。
1角から2角の間に完全にエイシンに並びかけると、
2角の出口でその前に進出、トーセンの外に接近。
この間、完璧な折り合いで非の打ち所がない。
全体の中で、一番人馬の呼吸が合っている感じ。
3角に差し掛かるあたりで少し仕掛けた感じで、
トーセンに並びかけに行ったが抵抗されてコーナー。
コーナーになれば外なので簡単に交わすことは出来ず、
むしろこちらを突き放し気味に動き出したトーセンを必死に追いかけていたが、
4角のコーナーリング中にその外を楽々とオルフェーヴル。
まるで器の違う馬が外を駆け抜けて行ったことで、
さすがに戦意を喪失してしまったか、それ以上の健闘はなかった。
直線ではトゥザグローリーとの差も見せ付けられている。

まあ、これは力負けということなんだろう。
あまりにもトリッキーな競馬になった今回の有馬記念だが、
全体の中で唯一、スローペースを良しとしていなかった感はあった。
ただ、外々を回って歴戦の古馬を倒すだけの力はなかったね。
もしくは、単純に距離適性的に無理目だったのかもしれないが。
まだ若い馬だけに、今後の走りが注目される。
ここはちょっと家賃が高すぎたようだ。
タイプは全く違うが、ダノンシャンティを思い出してしまった。
今後使うレースを間違えなければG1馬になる可能性は十分じゃないか。




10着 アーネストリー
この馬が今回のレースの立役者。
ただし、何の立役者といえば良いのかw
史上稀に見る凡戦・・・というか混沌を生み出した立役者であり、
現役最強牝馬ブエナビスタを葬った立役者の1頭でもあるし、
日本最強馬の誕生を世に知らしめたかもしれない馬でもある。

13.1-14.4-14.3
これが1000m通過からの800mのラップだ。
これを作ったのが、逃げて歩いていたアーネストリー。
番手のヴィクトワールピサが死んでいたも同然で、
3番手に大人のトーセンジョーダンがつき、
ブエナビスタは内に閉じ込められ、
エイシンフラッシュの鞍上が絶妙の折り合い技術を見せ、
後ろに助けられたことでアーネストリーが自由に。
アーネストリーの鞍上は引き付けて逃げたいと考えていたようで、
これらが合わさり、前代未聞のラップとなった。
酷すぎて、もう一度やれと言われても出来ないんじゃないかw
この600mの間、8Rの同じ条件よりも2秒9遅い。
現役最強クラスの馬たちがたった600mの間に、
1000万条件馬に18馬身は引き離されるという事態だったたわけだw

ラスト4ハロンからペースをあげたが時既に遅し。
遅すぎてどうしようもなかった。団子ではね。
アーネストリー自身も懸命に瞬発力勝負に挑んでいるんだけど、
自分より遥かに速い馬たちを目の当たりにしては、
戦意喪失もやむを得ないところだろう。
個人的には、この馬は好調ではなかったのではないかと見ている。
秋天の記事で少し書いたが、オールカマーから何かおかしい感じがしてた。
札幌記念を使おうと言っていてやめた経緯があるわけだが、
このあたりで大きく狂ってしまったのではないかな。
ドバイを目指すようだけども、放牧のほうが良い気がする。
絶対に強い馬なので、立ち直って頑張って欲しいが。




11着 ジャガーメイル
良いスタートを切ったが、すぐにアーネストリーに切れ込まれた。
しかしその影響は特になく、中団位置でコーナーに。
外枠だったこともあり、コーナーリング中にジワジワ後退。
レッドデイヴィスとローズキングダムに挟まれる格好から、
後方2番手の外になってオルフェーヴルと併走することに。
淡々と走っていたが、前の内にいるローズの様子がおかしく、
1周目の直線の間に交わして前に出た。
トゥザグローリーを前に見るように進んでいたが、
向こう正面には行ったところでトゥザよりも前に。
レッドと同じく、外目でスムーズに進んでいた。
流れが遅すぎただけに、外は気持ち良さそうだったね。

エイシンを右前に置き、前にレッドデイヴィスがいて、
この形で3角を回ってレッドを追いかけたのだが、
レッドがトーセンに抵抗されて外に膨れたところ、
この馬のうちに滑り込みそうな感じになってしまい、
そこを外からオルフェーヴルに一気に行かれてしまった。
行かれそうになったところで内にねじ込もうとしているのが確認できるが、
前のレッドが邪魔でそれ以上動くことが出来ず、
指をくわえてオルフェーヴルが捲くるのを見ているだけになっていた。
直線である程度の脚は見せたが、後ろからどうこうする力はなし。
途中までは良かったが、レッドの外に出れなかったことで終わった。
ただ、レッドの外に出ていたら相当に外だったので、
この馬の力ではやはりどうにもなっていないだろうけども。
あれはオルフェーヴルだったからあっさりと行ってしまったわけで。




12着 ローズキングダム
上手く飛び出して最初は中団の真ん中、
まさに枠の通りの位置にいてコーナーに入ったのだが、
トゥザグローリーとレッドデイヴィスが壁でそれ以上は動けず、
囲まれた格好で後方馬群の中という形になった。
ここから馬が激しく嫌がり続けることに。
首を高く上げて行かせろと主張するローズに対して、
鞍上は精一杯に引っ張って押さえ込むのみ。
(実際、ジャガーメイルが邪魔なので動くことは出来ない)
そうこうしているうちに、ふらつきながら徐々に後退を開始。
1角に入るところではオルフェーヴルと並んで最後方に、
そして1角を回りきったところでオルフェーヴルに強引に入られ、
ここでも首を高く上げて嫌がりながら後退。
もう、何もかもが嫌だという走りになっていた。

最後方に下がってからはそれなりに落ち着いて走れており、
外に出しながら直線で追い出したのだが、
内から外に一気に出てきたジャガーメイルに前に入られ、
外に出るのは止めて内に入ることに。
入ると言ってもまあ、他馬とは差が出来ていたけども。
とりあえず34秒では上がっているので、
全く走れなかったという事はないんだろうけども、
大好物の瞬発力勝負に参加できなかったのは痛恨だろう。
最初の位置の取り合いでもっと頑張るしか好走の道が無かったか。
しかしそれは終わってからの話、結果論で仕方のないこと。




13着 キングトップガン
スタートは上手く出ているのだが、
それよりも隣のエイシンとトゥザのほうが速かったため、
前に入られてしまって後方からの競馬になった。
明らかに実績や力が落ちるこの馬が下がってやれることと言えば、
最内を走って距離面で点を稼いで行くしかない。
ヒルノダムールの後ろに入って、最内をジックリ進んだ。

超スローになった地点で、何かをしたかっただろうけども、
最内にいて物理的に何も出来ない状態。
他馬が勝手に全滅する事を祈りながら進むしか道は無かった。
が、最初から最後まで何も出来なかった。
残念ながらここでは場違いだったのだけども、
こんなことになるなら枠が外のほうが良かったね。
失うものがないこの馬が何かしろよと思った人は多いかもしれないが、
全周パトロールを見れば一目瞭然だけども、
本当に物理的に何も出来ない位置に入ってしまっているw

先週の反省

2011-12-27 23:53:00 | 競馬
土曜 阪神
5R ギリサントポケサン 7着
コメントなし

今回も2馬身ほどの立ち遅れ。
前走と同じであり、スタートの改善を期待したい。
が、今回は2走目で最内だったこともあり、
鞍上がかなり仕掛けて出して行ったわけなんだけども、
そしたら前走とは見違えるほどの行き脚で内を浮上し、
10番手のインになったところでがっちりと押さえた。
ちょっと出しすぎた感じで、行きたがっているところがあったが、
鞍上が強めにコントロールしながらの道中に。
行きたがるくらいだからかなり良い行きっぷりだったのだが、
800mくらい過ぎたあたり、何かに驚いたのだと思うけれど、
急にがたっと下がってしまっているシーンがある。
前にいたアイミーマインが下がったように見えなくもないが、
ちょうど大写しになっていないところなのではっきりはしない。
再度映ったときには、後ろに下がりながらアイミーの外に出していた。
これが4角前のところで、結果的にここのロスが痛かった。

べールドインパクトが捲くって出て全体が動いていたが、
ギリサンは前が壁になりながらの追走で動けず、
しかし脚はしっかりとタメれている感じで直線へ。
内目を周ったので馬群の後ろに上手く取り付けた感じはあり、
先に直線に入った馬たちの後を追ってスムーズに追い出し開始。
ラスト200あたりでちょっと内にヨレる感じもあったが、
最後まで良い脚を使って上位と差のない入線。
終いは34.1と素晴らしい脚を使っていた。
アイミーマインよりも前にいたら2着くらいあったような感じ。
序盤に変な馬の後ろになってしまったな。
まあ流れの中のことなので仕方ないけれど。

初戦は、よく注意して見れば駄目な着の中で光るものがあったと書いたが、
今回はそれが誰の目にも結構分かる感じで発揮されていた。
次はもっと上に来るだろう。勝ちあがる日はそう遠くあるまい。
残念なのは、これで次走は今回みたいな超人気薄にはならないだろうこと。
今回で3着に入って欲しかったんだよなあ。無念。




8R アドマイヤカーリン 4着
「ダートどうこうより、砂を被って上へ上へと行くような感じの走り。
 力はあるので慣れさえすれば」
飛び出しこそ速かったが、出た瞬間に思いっきり躓いた。
持って行かれそうになったのをアンカツがこらえる形。
よく残ったという感じで2歩目から進んだが、
立て直して気合を入れられるとすぐに浮上して行った。
キングブラーボが飛び出した以外、内枠から出て行く馬はおらず、
自然と5番手のインに収まる形になってしまった。
初ダートだっただけに、外を走りたかったはずだが・・・。
上へ上へ行くような感じだったということだけども、
それは囲まれていたことが多分に影響しているはずだ。
馬を気持ちよく走らせることが出来なかったということだろう。
ただ流れに乗っていたというだけの追走。それに大した意味はない。

外をずっとコルージャに塞がれており、
直線に入ってもこの馬が邪魔で外に持ち出せず。
前はエアラギオールとキングブラーボが壁だったが、
内から2頭目のエアが伸びて最内のキングが急失速するという形で、
こちらはコルージャに外を塞がれているわけだから、
必然的にキングが下がってくる煽りを食らって後退。
エアが抜けた後を追うコルージャがキングを交わした後、
ようやくその後ろを続くような追い出しになった。
道中を気持ちよく走っていない上にこれではさすがに追い込めない。
一応4着に雪崩れ込んだが、ただ内を周ってきただけになってしまったな。
実力上位馬の競馬ではなかった。
まあ、スタートからリズムが狂っていたのだろう。
この程度の相手なら外々を回ってねじ伏せられるはずだ。
今回は全てが悪いほうに流れていたので仕方ない。
次はもう一度単勝系で攻めても良いだろう。




9R ヴィジャイ 5着
「引っ張っている時は良いフォームで走っていたけど、
 追い出すと走りがバラバラになってしまったからねえ」
今回の使命は内で徹底的にタメて終いをしっかり伸ばすこと。
松国さんも近走のままじゃまずいことはさすがに分かっていて、
そのように依頼したが、おそらくアンカツの意見と一致したことだろう。
好スタートを切って軽く出した後すぐに抑える感じ。
上手く中団の内目に収まることが出来た。位置取りは文句なし。
少し行きたそうにしているのをアンカツが拳を高くして絞り、
気合を内に溜め込んだ良い走りをできている。
特に4角を回っているところは弾けそうな雰囲気。

直線に入って進路をどこにとるかだが、
前にいたノーブルジュエリーの脚色が良く抜けにかかったので、
この馬の内を狙って脚を伸ばし始めた。
その直後にノーブルが逃げていたスティルゴールドに寄り始めたので、
すぐにノーブルの外に進路を切り替えてスパート。
一気に2番手に上がって伸びそうな感じなんだが。
いざ本気で追い出すと、アンカツ曰くフォームがバラバラ。
本気の走り方を忘れてしまったような感じで伸びきれずに終わった。
レース運びは磐石だったんだけどね、残念だ。
過去走で変な事を何度かしているので、走りが壊れてしまっている感じ。
立ち直れるか分からないが、まあ完全に駄目になっているわけでもないし、
これからの調教次第だと思う。
次に関しては、あまり買いたくはないね。様子を見たい。




11R ゴールドシップ 2着
「スタートして1完歩目が遅いのでポジションが後ろになる。
 それでも自分から動いて行って最後までしっかり走っているし、
 能力は確かだね。
 これからもっと力をつけていくと思う」
勝ち時計は2分2秒4。
この時計自体はだいたい例年通りとなっているのだが、
今年は馬場がまるで違っていた。
10Rの古馬準OP・元町Sが2分3秒8。
翌日の2歳未勝利・芝2000mが2分6秒0。
2歳新馬は酷いスローになり2分8秒1。
内回りで行われたレースは全て酷く時計がかかっていた。
(外回りでも、摂津特別など例年に比べて1秒から2秒遅い)
古馬準OPより1秒程度遅いのが例年のNIKKEI賞で、
それで十分にハイレベルと呼ぶことが出来るのだが、
今年は逆に1秒も速い時計を出してきたのだから本物。
近年で一番レベルが高かったと言い切ってしまって構うまい。
今年の時計がはっきりと抜きん出ている。

3歳牝馬限定の秋華賞における条件戦から参戦馬の取得の目安に、
「古馬1000万条件で好走」というものがある。
菊花賞の場合は一般的な認識として「古馬準OPで好勝負程度」だろう。
3歳の秋になって比較される相手が古馬条件戦の上級となるわけで、
2歳の今は古馬500万程度走れたら十分にOPで通用するし、
1000万程度にでも走れるのなら文句の付けようがない。
それが、古馬準OPを超えてるんだから、間違いなく高い。
かつて、ウオッカが2歳時この水準を大きく越えていたことがある。
その後、ダイワスカーレットらも加わって凄まじい時計を出し続けた。
この世代の牝馬達の成長後、古馬戦での強さはご存知の通り。
今年の秋天や有馬みたいなトリッキーなペースになるとやや信頼感が薄くなるが、
平均ペースから叩き出される時計は信頼に値する。
今年のラジオNIKKEIはそんなレースだった。
俺は、ここの上位8頭までがクラシック戦線を賑わせると見ている。

そんな中で2着だったゴールドシップ。
見た目に一番目立っていたと言えるだろうけど、
派手な事をしたように見えて、その中身は実に繊細。
後方からレース全体を支配していたかのような振る舞いで、
2歳馬離れしたスピード、スタミナ、レースセンスを持っている。
ゲートの悪さは最初からで未だに改善の気配がないが、
ゲート内での、何を主張したいのか分からない動きはほぼなくなっていたので、
もう数回ゲート練習をしたら改善に向かうのではないかと感じ取れた。
過去走みたいに、あんなに首を振りまくられてはさすがに不安しかないからねw
次走に予定されている弥生賞まで、厩舎で調整するという事で、
ストレスを溜めないように時間をかけてゆっくりとゲート練習もできるだろう。
俺はこの方針に賛成したい。

レースでは、遅いゲートに加えて二の脚もほとんどない。
ゲートを出てからすぐは、加速しようという意思が馬にない。
これは、競馬というものをよく分かっていると言いかえれるかもしれない。
「コースを1周すれば良いんでしょ?なら急がなくてもいいじゃない」
これくらいの意思を持っているんじゃないかと感じる。
そう思えるのは、その後の全ての動きが鋭く賢いから。
前走は徹底的に溜めて狭いところを突き破る競馬をしたが、
今回は早めに動いて、一度止まって余力を残し、
最後にもう一度脚を使うという、古馬でもなかなか出来ない競馬を披露。
ゲートを出ないのでこの競馬が後ろからになるからどうしても派手になるが、
普通に出て中団くらいに取り付いていられたら、
もう何一つ恐れるものがない、というくらいの競馬センスを感じる。
アンカツがいろいろと試しているが、その全てに良い反応を返してくれてるね。

ゴールドと似たような配合であるオルフェーヴルが競馬界を制圧したが、
脚質的にもこの馬を目標にしていきたいところだな。
今回のゴールドの競馬を完成させたのが、オルフェーヴルの有馬の姿だろう。
オルフェーヴル(池添)も若い時期はいろいろと試しながら負けていたが、
今のゴールドは過去のオルフェーヴルと被るところがたくさんあるね。
この先、現役最強馬と同じような身体の成長を見せれるかは分からないが、
人が正しい方向を示して誘導することならば可能。
とにかく来年が楽しみでならない。

ここまで、何の不安もないような書き方になってしまったが、
もちろん、たった1つにして致命傷になりかねない不安を抱えている。
ディープブリランテ、アドマイヤブルー、アダムスピーク、ワールドエース、
グランデッツァ、ブライトライン、アルフレードなどなど、
これから強くなりそうな馬がずらりと揃った今年の2歳世代、
これらを相手に毎回出遅れるのはさすがに不安、というか多分厳しい。
まずはこの現時点で抱える唯一の弱点が改善方向に向かうこと、
それを願いながら弥生賞を待ちたい。




12R ブレーヴゴールド 7着
「良い感じで運べたんだけどね。
 もうひとつ後ろの位置で脚をタメていればもっと弾けたかもしれない」
好スタートを決めてちょっと仕掛けながら進んでいると、
ちょうど中団、少し前目の外という良いところになった。
その位置で軽く気合を入れながら追走していたんだけども、
行きっぷりがかなりよく、道中どんどん押し上げていこうという感じ。
別に馬が行きたがっている感じもなく、自然な押し上げ方で、
この行きっぷりでどうやって7着に終わったんだ?という運び方だ。

ザッハトルテの後ろを回って直線でスムーズに外へ。
追い出したあたりでもまだ差しきりそうな雰囲気なのだが、
そこから意外すぎるほどに伸びなかった。
外からトシギャングスターに一気にこられたことで、
やる気をなくしてしまったのかもしれない。
トシは追い込みが嵌ると凄い馬だけに、
ちょっとついていなかったかなという感じは受けた。

おそらくアンカツの感想は当たっていて、
今回はちょっと気持ちよく進みすぎたかな。
成績を見るとパッと見では大したことのない馬に見えるだろうけど、
このクラスならあっさり勝てて良い素質を持っていると俺は判断した。
(まあ、少し前だが実際に勝ってるんだけどね)
これは乗り方一つだと思う。次もアンカツが乗るなら絶対に買う。
とにかく実力以上に人気薄になりやすいタイプの馬なので、
今回の着順ならば、次もまだ妙味十分なはずだ。






日曜 中山
11R ウインバンディエラ 2着
「スタートが良かったし、行きっぷりも良かった。
 具合がいいんだと思う。
 最後は届いたと思ったんだけど。
 馬込みの中の競馬にも慣れてきた」
改めて振り返ることもないんだけど、
いろんな面で進歩しているんだなと感じるレースだった。
ゲートの出は最初に乗った頃より良くなっているし、
何度か仕掛けているうちに、行き脚もかなりつくようになってきた。
かかるとこはないので、その辺は乗りやすいだろう。
さらに何度も馬群の中での競馬をしていることで、
内々を走って外に出る形にも慣れが見えてきたか。
窮屈な態勢だったけども、上手く外に出てくれて、
そして最後はいつも通りに良い脚を使ってくれた。
勝てなかったが、言う事のない内容だ。
これならば、勝ちきれないと思えた中山でも勝利が近いだろう。

基本的にレースに対して真面目な馬なんだろうな。
繰り返しやったことは着実に身になっていくタイプのよう。
これまで何も前進していないような印象を持っていたけど、
どうやらバンディエラの事を勘違いしていたようだ。
さすがにアンカツがこだわって乗っているだけのことはある。
東西の所属は違うが、次走も是非アンカツが乗っていて欲しいね。
今度は当然単勝で買いだ。
後は、近いうちに東京の1400mを使って欲しいと願っている。

来年開幕週の特別騎乗予定馬

2011-12-25 19:44:19 | 競馬
バンディエラは惜しかったなあ。
何のロスもなく外に出れていたら勝っていたけど、
内々を走っておいてそんな展開を望むのはあまりにも傲慢。
狭いところをよく持ち出せたと思うし、
そこからバンディエラもいつも通りに頑張って、
これなら勝つところまで行けそうだという感触を得た。
今年最多騎乗の馬だけども、来年もまたたくさん乗って欲しいね。

どうあれ、今年1年が無事に終わった。
これから年末年始にかけて、今年の回顧と来年の展望をするけども、
今日のところはとりあえず、
今年1年お疲れ様でした、という気持ちだけで過ごしたい。






5日 京都
初夢S ダート1800m 未定




万葉S 芝3000m 未定




京都金杯 芝1600m ダノンシャーク
大久保龍厩舎、ディープインパクト産駒の3歳牡馬。
3歳世代の上位の1頭か。これは面白いかもな。
サダムパテックやリベルタスらと互角に戦うも惜敗を続け、
ダービー出走を目指して戦ったOPの3戦も惜敗。
この秋は地に足をつけ、条件戦から地道にスタート。
着実にOPまで上がってきた。
ここで人気を背負うであろうサダムと好勝負をしており、
今回はハンデ差があるので結構有利な気がするな。

この馬のスタイルを見ると、近走は先行して渋く勝ってる感じだが、
よくよく最初から前走まで振り返ると、はっきりと特徴がある。
それは、少頭数だと自然と前目、多頭数だと自然と後ろ目になること。
テンが速くて先行出来ているわけではない感じ。
そして後ろ目になると少しだけ差し届かない感じになる。
ここ3走のうちに2勝しているけれども、
これは相手が弱いから楽に前に行けているだけで、
金杯くらいにレベルの高い重賞になるとそう容易くは行かないだろう。
もう少しだけで良いから前に位置取れたら重賞勝ちも近そうな感じかな。
ここから強敵との戦いが始まるわけだが、
その第一歩をどのように踏み出すことになるか、楽しみにしたい。
まだ底は見せていない馬なので、楽しみは大きいね。

サダムパテック、ガルボ、ショウリュウムーン、
ダノンヨーヨー、マイネルラクリマ、レーヴディソール、
このあたりが人気を背負うのかなと思うけども、
サダムパテックが最大の敵なのは疑う余地がないところで、
(古馬ではもちろんダノンヨーヨーだろうが)
春の地点でこの馬とは互角に戦えていたから、不安はないかな。






8日 京都
許波多特別 芝2200m 未定




寿S 芝2000m 未定




シンザン記念 芝1600m タツストロング
鮫島厩舎、サクラバクシンオー産駒の2歳牡馬。
未勝利を抜けるのに3戦も要してしまったが、
3戦目の勝ちっぷりは並の馬ではなかった。
時計が異様にかかっている阪神で1分22秒0は素晴らしく速く、
(今開催では阪神Cの1分20秒5が最速だが、
 次がゴールデンサドルトロフィーの1分21秒5、
 準OPの六甲アイランドSが1分21秒9で、
 ストロングの時計はこれらに匹敵している)
さらにもう200mくらいは余裕で走れそうだった感じが良い。
1400なら新年早々に大勝負を賭けて良いくらいに自信があるが、
マイルでも十分に勝ち負けになると考えている。

相手は登録が多すぎて何とも言えないところだが、
重賞、G1の出走馬、好走馬も多数おり、
昨年に負けないくらいにレベルの高いレースになるかも。
ストロングの力を試すにはもってこいだね。
とりあえず強気に、除外だけが敵だと言っておこう。






9日 不明
変則的な3日開催。いつも通りに乗らないのだろう。

日曜日の結果

2011-12-25 16:13:22 | 競馬
11R ウインバンディエラ 2着
好スタートを決めた。
仕掛けて行くと結構行き脚が良く、今日は先団の後ろに収まることが出来た。
ウインドジャズの後ろで溜める形になったが、
ペースは結構速かったように思われ、
アンカツも突っ込み過ぎないようにしっかりと抑えていた。
中山12で内に包まれていく形だったが、我慢の形。
どこかで開くと信じて直線に入って少しずつ外に持ち出した。
前にいたヤサカシャイニーが少し持ち出すのに苦労しており、
その後ろにいたバンディエラも一気には抜け出せなかったが、
ヤサカが出た外に強引に引っ張り出す感じで出て、
レオパステルを壁にして狭いところに突っ込むと、
溜めていた脚が爆発して猛然と前に迫った。
捕まえそうな勢いで伸びてくれたんだけども、
本当に後一歩のところで差しきることが出来ずに残念。
でもまあ、これまでで一番惜しい内容になった。
とにかく堅実に走ってくれるバンディエラには感謝。
最後の単複勝負は見事にトントンで終わってしまったが、
今日はギリギリの複勝圏争いじゃなかったので楽に見れたなw
8戦目にして初めて連に絡めたことも喜びたい。
また乗ると思うけど、次こそ勝利を期待しよう。
窮屈だったけど、良い競馬だったんじゃないかな。

日曜日の騎乗馬と予想

2011-12-24 23:12:06 | 競馬
朝、ペルーサ回避の情報を見て、さすがに萎えたw
乗ることになった経緯が相当に特殊だっただけに、
そりゃねーよと思うわけだが、これもまた運命だな。
有馬記念はオルフェの圧勝をのんびりと見させてもらおう。
来年、バリアシオンが倒してくれると信じている。
とりあえず、最終を乗ることにしておいて良かったねw


今日の競馬はまた明日か明後日に詳しく振り返りたいが、
ゴールドシップはまた一つ強くなってたな。
そしてとても良い経験をすることが出来た。
ゲート入りしてからしばらくの様子は分からないが、
出る直前は首を2度ほど振っただけで済んだね。
これを良化と見ていいのかどうかは何とも言えないが。
しかしゲートは相変わらずの遅さで、はっきりと後れを取った。
全体を見ればこちらと同じくらいに遅い馬が数頭いたが、
隣の1番、2番、4番にいきなり確実な1馬身差をつけられたのは痛い。
アンカツはかなり追っつけて、ついて行くだけは行こうという構え。
ここは、かかることがない馬とはっきりしていることが大きい。
コンビ2戦目であることが大きいわけだ。
で、ずっと仕掛け気味なんだがついた位置は後方の3番手。
まあ、この馬のテンの遅さからすればこれでも上々だったかね。

900m通過あたりまでじっくりと進んでいたが、
そのあたりで後方2番手にいたハタノヴァンクールが動き出した。
こちらの外を交わして一気に上がって行くこの馬に対して、
我関せずで見送って力を溜め続けた後、
1200m通過あたりからアンカツもゴーサインを出した。
全体の流れが少しずつ速くなっていた3角から4角で、
一番外を圧倒的に速いスピードで動くゴールド。
捲くられては敵わないと複数の馬がこれに抵抗する動きを始める。
どの騎手にとっても苦い思いをしながらの早いスパートになった。
人気のトリップがこちらを行かせまいと出てきて、
それに突かれてグランデッツァもスパート。
2番手の内にいたアダムスピークは前がなく溜めている。
その後ろにいたブライトラインも物理的に動けず溜めていた。

真っ先に先頭に立ったグランデッツァに対して、
後ろから突っかけたトリップは並びかけるまで至らない。
グランの内で一度は前が詰まったアダムスピークだったが、
左前のグランがトリップのほうに寄れて行ったことで、
内に大きく空いたスペースに飛び込んで抜け出した。
(たんぱの実況では「狭いところ」にアダムスピークと言っているが、
 実際には前の2頭が左右に動いたことでガラッと空いている)
これらに対して、2番目に動いたゴールドとアンカツだが、
トリップらの早仕掛けを誘発した後、
4角出口あたりで一度息を入れるように休んでいる。
仕掛けどころと休みどころが他馬と真逆という感じに。
エネルギーを使い切らずに直線に入って、
再度エンジンを点火しようとしたところ、すぐにはかからず。

右鞭を2発連打、1発、また2発、1発と繰り返し使い、
アンカツにしては珍しく何度もゴーサインを出したことで、
坂を登っている途中でもう一度闘志に火がついた。
(まあ、それで鋭く伸びたというわけではないけどね。
 「最後まで闘志が萎えなかった」と言ったほうが良いのかもしれない)
内々で一切のロスがなかったアダムスには届かなかったが、
グランデッツァをきっちり捕まえたところがゴール。
最後は軽く流して、きっちりとゴール板に合ってくれたね。
勝ち馬には出し抜かれた格好だが、
正直、誰もこの馬を警戒していなかったという内容。
グランデッツァらがそちらを気にしていたら違う結果だっただろう。
とりあえずゴールドとアダムスピークは絡み合っておらず、
負けたという感じはほとんどしない。
この馬へのリベンジは来年の楽しみとしたい。
今日はグランデッツァを制したことで良しだ。


スタートと二の脚のなさは現状はいかんともしがたく、
それを組み込んだ作戦で戦うしかないわけだけども、
スタート以外は素晴らしい内容だったんじゃないかな。
収穫が多すぎて笑いが止まらない。
これから距離を延ばして行く上で大事な折り合い面に微塵の心配もなく、
ゴーサインを出したところでスッと反応するセンスがあり、
(2度目の鈍さは仕方ないだろう、
 重賞で質の高い2段スパートが出来るのは超上級馬だけだ。
 初めての試みとしては合格点を遥かに超えている)
動いてから鞍上の指示で一休みする従順さがある。
95%以上の馬は、行きだしたらそのままになってしまうんだけどね。
だから騎手はどのレースでも仕掛けどころに全神経を注ぐわけで。
しかしこの馬は違って、一握りの馬しか手に入れられないセンスを持つ。
途中、ハタノヴァンクールがこちらを交わして行ったところで、
全く釣られるところがなかったのもセンスを感じた。
全然タイプは違うけど、スカーレットみたいにレースでの柔軟さがある。
その上で2歳馬離れした相当なスタミナを併せ持っており、
終いに徹すれば世代でも最上位の切れ味を見せることも出来る。
この先、大レースをいくつも掻っ攫う素質馬であると確信した。
特に皐月賞、菊花賞、宝塚記念、有馬記念、天皇賞春、
このあたりのレースで相当に強いんじゃないかと思う。
近いうちに、変幻自在の競馬を見せるようになるはずだ。

ただし、現状はゲートとそこから数歩が悪すぎるので、
直線が長いほうが挽回の余地があって走りやすいだろうけどね。
卓越した柔軟さがスタートによって大きく制限されているのが現状。
スタートさえ改善すれば、絶対に小回りでも力を見せてくるだろう。
最終的にはどこでも強い馬になるはずだ。
長きに渡って続くアンカツの皐月賞初制覇への道だが、
今は来年で終わりそうな気がしてならない。
3ヵ月後の弥生賞あたりで、普通にゲートを出るゴールドシップと出会いたいw
課題はたった一つだ。
激しい首振りは見られなかったので、改善方向にはあると思っている。

今回は、とにかくたくさんの収穫を得ることが出来た。
レース内容だけでなく、今後の調整をやりやすくする為の大収穫もあり。
最後の競り勝ちで、日本ダービー出走が99.99%決まった事が嬉しいね。







11R ウインバンディエラ ▲
松山康師
「道悪で最内枠と条件は厳しかったが、しまいの脚は上々。
 流れに乗って、展開が向けば」
ペルーサは残念ながら出走回避に。
このレースで今年最後の勝負を賭けることになる。
勝負を賭けるにはあまりにも心もとない舞台だがw
舞台が合わないなりに確実に走ってくれるのがバンディエラ。
勝利に強い期待を持つことは当然出来ないけれども、
どうあれ不発になることはないという絶対的な信頼感もある。
悪くとも僅差の3着~7着にはいるわけで、
ならば複勝1点大勝負でドキドキするのも悪くはあるまいw
今年最後なので、これまで以上に単勝も期待してみようか。


ところで、アンカツは2003年からこれまでに4793回騎乗している。
当たり前だけど、相性のやたらと良かった馬、
対照的になんか合うところが全くなかった馬ってのもいる。
たくさん乗った馬、1回しか乗らなかった馬、
それこそ山のようにいるわけなんだけども、
「アンカツが回数乗って最も勝てなかった馬」はご存知だろうか?

正解は2004年ごろに走っていたチャーミングクリスで12戦0勝。
2着が5回と、やたらと惜敗するコンビだった。
それぞれ内容が悪くないだけに、長続きしたコンビだったね。
続いてシーキャロルで9戦0勝、2着3回3着2回。
勝てないなりに好勝負を続けて最後に勝ったのだが、
サンエムディバースの植野が勝手に落ちて失格にされてしまった。
今では障害の名手の一人として君臨している植野だけども、
このレースは酷かった。落ちたほうが謝ったというくらいだから。
(この辺の裁決は来年大きく変わるようだが・・・)
それからザレマ、ドリームアプローチの8回と続いていて、
バンディエラも今回勝てないと8戦目になるので、
勝てないリストの第3位に加わってしまうことになる。
その後ろには7戦0勝で3頭、
マイネルハーティー、ワンダーゼネラス、アドマイヤバートンが続く。
それぞれに魅力があった馬、またはある馬だと思うけども、
合う合わないってのはやっぱりあるものだね。

しかしだ。これらの勝てなかった馬にしても、
勝てないなりに1回は連に絡んでいる。これはどの馬でもだ。
「連に1度も絡んでいないのに乗り続けて負け続けている馬リスト」だと、
バンディエラが堂々のトップ
ということになってしまう。
既に単独トップなんだが、今回も絡めないと完全に独走態勢にw
個人的に、ちょっとした危機感を持ちながらレースを見ようと思っているw

何でこんなことを書いたのかというと、
逆に言うと、とても高い素質を感じているけれど結果に繋がらない馬、
ってことになるんだよね。これは言い切れるだろう。
今回も、有馬記念日だというのにわざわざ騎乗することになっていて、
結構なこだわりを感じ取ることが出来る。
(ダイワスカーレット、ペルーサと、
 有馬記念日のアンカツは近年それ1鞍しか乗っていない。
 同レースが有馬の後に行われることは大きいかもしれないけど)
そろそろ結果になっても良い頃だろうと思うが・・・いつも通りなのかねえw


前走は最内枠に入ったことで、目一杯に出て行ったのだが、
それでようやく中団後ろを確保が精一杯。
最内の割に上手いこと抜けてきて最後も伸びているが、
中山ではこれが精一杯といった感じだった。
まあ、いつも通りの内容だったということだが、
最初に書いたとおり、この馬の真面目さは信頼に値する。
1度くらい不発があっても良いんだけどね、よく走ってくれる。
今回もまた内枠に入っているんだけども、
前走と同じくらいにはやってくれるだろう。

逃げるのは12番のメジロツボネで堅いか。
不良馬場の前走でもスイスイ飛ばして逃げており、
良馬場の今回はもっと速いペースで行ってくれそうだ。
これに対抗するのが10番のオクルス。
新潟1000mでもハナに行ける馬だけども、
番手でも競馬出来るだけに、同調する可能性が高い。
まあ、どちらも速いのでハイペースはハイペースだろう。
続いて1枠になったオメガブルーラインとレオパステル。
この枠ではよほど出遅れない限り仕掛けて先行になる。
(バンディエラはこれらを先導役にして進み、3角で中団になりたい)
それから8番タマニューホープ、9番ヤサカシャイニー、
大外からヴンダーゾンネが先行集団に加わる。
4番ウインドジャズも加わって行くかもしれない。
これらが速くて軽快に飛ばしていき、
残りの8頭とはちょっと差が出来ると見る。
バンディエラも後ろの8頭のうちの1頭だが、
出来ればこれらの先頭にいたい、そうすれば勝機十分。
1、2、4と前に行きそうなので、
なんとか食らいついていって欲しいものだ。

ハイペースだとしても激しく競り合うという感じはなく、
息の入らない先団に苦しい競馬は望めなさそう。
特に強い馬には心地よい流れになりそうで、
メジロ、オメガ、レオ、タマと、
前走でしぶとかった馬たちは今回も渋く粘りそう。
そこにバンディエラが突っ込んでくるのを期待したい。
そんなに展開は有利ではないと思うが、
バンディエラの堅実さなら僅差までは持ってくる。
重馬場から良馬場になって最後の一押しが利いてくれれば。
単複で勝負したいが、後は4頭に対して3連単マルチで。

今週の騎乗馬

2011-12-22 23:33:12 | 競馬
忙しすぎてやばいです。どうなってんだ。
今日は何とか更新したけども、明日は朝4時から仕事なので、
本当はPCなんか立ち上げてる場合じゃないんだがw
とにかく日曜日はゆっくり出来ているはず。
今月の伝票処理をまるでやってないわけだが、
月曜日からの自分に頑張ってもらいたいw
とりあえず簡易気味の更新で。寝ます。






土曜 阪神
5R 2歳未勝利 芝1800m ギリサントポケサン
田中章厩舎、ディープインパクト産駒の2歳牡馬。
新馬戦は全く競馬にならなかったが、
何一つとして見所がなかったということはなく、
最高峰から密かに後方集団の馬を全て交わしていた。
調教の動きから、実力があの程度のわけがないし、
何よりアンカツが続けて乗るからには何か感じるものがあったはず。
実績上は最低人気になってもおかしくないわけで、
アンカツが乗るとしても二桁人気なんじゃないかと思うから、
気楽に単複を小額買って様子を見てみたい。




8R 3歳以上500万 ダート1800m アドマイヤカーリン
松田博厩舎、ディープインパクト産駒の3歳牡馬。
ようやく勝ち上がったのが今年の初夏のこと。
典型的な過剰人気馬だが、500万に上がってもそれは変わってない。
アンカツが未勝利で乗って勝った時の内容からは、
乗り方次第で現時点でも上級でやれる感じだったんだが、
どうもいかんね。近走は全く力を出せていない。
アドマイヤモナークなどの下であり、
何度も書いてきた通りに本格化は再来年くらいだと思われるけど、
苦戦するのは1000万か準OPくらいにしておいて、
500万くらいは何とかして欲しいものだ。

今回はダートになるので相手は弱くなるが、
こちらが走れるかどうかは不明、こなせればあっさり勝つだろう。
普通に走ってくれたらば。




9R 摂津特別 芝1600m ヴィジャイ
松田国厩舎、ディープインパクト産駒の3歳牡馬。
これはえらく久々に乗るね。
最初に乗ったときは結構大きいところを狙えるのかなと思ったが、
随分と器の小さそうなレースを繰り返している。
2歳暮れの500万で追い込んできたあたりでは、
育て方次第でまだ行けそうな感じだったんだが、
そこからの方針が何か違ったんだろう。
騎手はコロコロ変わるし、急に逃げたりもしているし、
計画性も何も無い感じで、この先のビジョンが全く見えない。
松国厩舎の馬でアンカツが放した馬は大体こうなるんだよな・・・。
この先、アンカツに続けて乗る気があるなら、
まだ何とか立て直せると思うが、どうするつもりなんだろう。
馬券的には絶対に嫌いたいタイプになっているけども、
アンカツが乗るとなったからには、ちょっと考えて直してみたい。




11R ラジオNIKKEI杯2歳S 芝2000m ゴールドシップ
須貝厩舎、ステイゴールド産駒の2歳牡馬。
札幌2歳Sで2着してから3ヶ月。
満を持して、予定通りに同レースに参戦する。
札幌2歳Sに続いてグランデッツァとの戦いであり、
もう2頭、トリップとブライトラインも参戦することで、
ここを勝った馬がクラシック戦線を一歩リードとなりそうだ。
順調に調教を積まれて、最終追い切りも上々。
成長力のありそうな雰囲気のある馬だけども、
2歳のこの地点でもそれなりに頑張ってくれるはずだ。

ゲートはやってみないと分からないが、
とりあえず多少の出遅れ程度に思っておきたい。




12R 3歳以上1000万 ダート1400m ブレーヴゴールド
高木厩舎、マイネルラヴ産駒の5歳牡馬。
軽く戦績を見る限りはアンカツが乗るような馬には見えないが、
もちろん良いところがあって依頼を受けているわけだ。
とにかく過小評価されがちな馬だが、
(過去32戦して25回が7番人気以下、ほとんどが二桁人気。
 そして人気より下の着順になったのは7回だけ)
近走でも内容は別々で雪崩れ込んだり追い込んだりだが、
結果として勝ち馬とそんなに差のないところにはいる。
勝ち負けまでは行ってないので、鞍上のもうひと押しが欲しいところだが、
とにかく微塵も人気しない馬なので、軽くは買いやすいはずだ。

ただし、はっきりとした不安もある。致命傷にも見える不安点だ。
それは、過去に東京でしか馬券に絡んだことがないということ。
どちらかというと差し脚質で東京を中心に使われるのは当然としても、
東京では17戦して7回馬券に絡んでいるのに対して、
他では15戦して1度も馬券に絡んでいないってのは不安材料だろう。
というか、京都で4着が1回あるだけで、
後の14戦は掲示板にすら載っていないのだから極端すぎるか。
ブリンカーをつけている上にシャドーロールもつけている馬で、
集中力が全くない馬なんだろうなと想像は出来るんだけども、
それが東京でしか走らないこととどう繋がってるのかな?

どうあれ、鞍上がどうやってこの馬の力を引き出すかだ。








日曜 中山
10R 有馬記念 芝2500m ペルーサ
藤沢和厩舎、ゼンノロブロイ産駒の4歳牡馬。


アンカツ手記・水曜日----------------------------------------

有馬記念は3年前に4歳牝馬のダイワスカーレットで勝たせてもらっています。
秋の天皇賞のハナ差2着を経て逃げ切り勝ち。
早めに追走してきた馬がどれも失速するほど厳しいペースで進み、
そのまま後続を封じこみました。

中山の2500m戦で行われる有馬記念を勝ち抜くには、
何か一つ、傑出した面が必要だと思います。
たとえば他馬を圧倒するほどのスピードか、
一瞬のカミソリ脚でしょうか。
いずれにしても、持久力の絶対値がなければ勝つことはできません。

ペルーサには昨年の若葉S1着、秋の天皇賞2着、
ジャパンカップ5着、有馬記念4着と5回乗っています。
あの頃は、ゲート内で静止が出来ずにスタートが不安定。
ものすごく賢いところがあって、
レース当日に人間の心を見透かしているかのようで、
真剣に出て行かないもどかしさがありました。
そこで、何度も美浦トレセンに行ってゲート練習を繰り返したことで、
有馬記念はポンと飛び出すことができました。
最近のレースぶりを見ていると、
どうやらゲートには問題が無くなったようです。
抱えていた大きな課題をひとつクリアしたのは歓迎できます。

ただ、秋の天皇賞ではゴール前一気に3着に急襲したかと思えば、
ジャパンカップで最後尾に大敗するなど、
ムラがあるところは変わっていません。
強いペルーサともろいペルーサが共存しているのはネック。
僕はなんとしても強い方のペルーサを引き出さなければなりません。

先日のジャパンカップのパドックの姿をじっと見ていて、
随分馬が立派になったと感じました。
524キロと過去最高の体重でも少しも太く映らなかったあたり、
成長しているのは確か。
3歳時のような、角度によっては細く見える腹回りとは違います。
明日はレースへの感触なども書いて手記を締めます。

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アンカツ手記・木曜日----------------------------------------

騎乗停止もケガで欠場もなく、無事に1年を過ごせた今年。
最後の最後、有馬記念というビッグタイトルに、
再びペルーサで挑戦できるのは騎手冥利に尽きます。
藤沢和雄さんも話しておられるように、今、縁と絆を感じています。

昨年の秋に悩まされたゲート難も、どうやら解消したようです。
僕がコンビを組んで、初めて好スタートを切れたのが昨年の有馬記念でした。
出脚を活かして積極的に好位に付けたところ、
あと一歩のところで伸び負けして4着に終わりました。
ただ、追い出してから嫌々走っている感じで、
馬が全力を出し切ったかと言えば答えはノーです。
そんな状態にもかかわらず、勝ち馬からコンマ1秒差に続いているのだから、
能力面は「超が付く一流」と評価しています。

力がある馬はたくさんいますが、持てる能力をレースで出し切れるかが勝負。
だからこそペルーサには「何としても勲章を」という思いは相当に強いです。
ですからまともに駆けることができるように、
と願うと同時に戦略も練っています。

現時点、自分の中で決めているのは、
スタート後に無理に引っ張ったり、仕掛けて位置を取りに行かないこと。
つまり、馬の行く気に任せて、気持ち良く走らせてやりたい、
ということです。
ですから、結果的にペースが速ければ中位よりも後ろから、
落ち着いた流れなら好位追走が考えられます。

メンバーが強力なのは承知しています。
一方で、秋の天皇賞で2、3着に追い上げたように、
現役でもトップレベルの実力を備えているのもまた事実。
22日の追い切りには、僕が美浦トレセンに駆けつけて騎乗する予定です。
詳しくは明日の中日スポーツを読んで下さい。力いっぱい頑張ります。

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読む限り、色気を持っているというか・・・。
アンカツがペルーサの事を滅茶苦茶強いと思っているのは間違いなく、
(昨年のダービー前の地点でこれが一番強いと言っていたように)
とにかくまともに走ってくれたらと思うばかりのようだ。
これは横典も同じ事を思っている。
昨秋、ブエナビスタと天秤にかけてたくらいだから。
こんなはずはないと思われ続けて4歳冬を迎えてしまった同馬だが、
さて、二人の名手の願いがペルーサに届くことはあるのか。

ゲートの問題は解消した。
これが解消したことで、馬群で競馬するようになっている。
一般的には、普通に出てるんだからそれで良いわけなんだけども、
どうもこれがペルーサの闘志を阻害しているように思われる。
昨年の有馬でもそうだし、今年の各レースもそうだけど、
少なからず鞍上が仕掛けて中団を取ってるんだよね。
それが馬の本質から外れてるんじゃないかと俺は思うんだけども、
アンカツもそんな感じの事を思っているっぽいね。
いきなり大ハンデを背負う、ゲートを出ない事は話にならないけれど、
普通に出るならそこから先は好きなようにやれよと、
そんな心構えで挑むようだ。俺はそれが正解だと思う。
元々、一般常識からは大きく外れている馬なんだからw
レースの流れに乗ってとか、小賢しい事を考える必要はないんだろう。
とにかくノビノビと走ったらどんな結果になるのか、それが見たい。


俺は今月全く時間がないので、土曜に展望をしていられないかもしれません。
なので、これ幸いと利用させていただきますがw
細かいことは小倉の馬券師Tさんのホームページをご参考に。

http://keibacashflow.blog52.fc2.com/blog-entry-453.html

ざっと読ませてもらいましたが、参考になることが多いと思いますよ。




11R ハッピーエンドプレミアム 芝1200m ウインバンディエラ
松山厩舎、キングカメハメハ産駒の4歳牡馬。
結局乗ることになったのかw
これが今年最後のレースなわけだけども、
最後に今年一番たくさん乗った馬に乗るってのはありかもな。
これが8度目の騎乗になる。しかも下半期だけというのが凄いw

0.2~0.4まで追い込んでくることは分かっている。
が、頭には届かないことも分かっている。
中山でやっている以上、仕方あるまい。
序盤にどれだけ頑張って前に行こうとしても無理なわけだし、
とにかく相手が弱くならないといけないわけだが、
今回はちょっとした大レースだけに、相手が強くなっている。
それでもキッチリ追い込んでくるだろうとは思うけど、
勝ちきるところまでは厳しいだろうねえ。
ここで勝てるならとっくにどこかで勝っている。

というところでいきなり勝っちゃうことがあるから、
競馬ってのは面白い・・・ってのを見せてくれないかねw

アンカツ手記・火曜日

2011-12-20 23:02:02 | 競馬
アンカツ手記・火曜日----------------------------------------

さあ1年収めの有馬記念です。
先週の時点ではレッドデイヴィスへの騎乗が内定していたのですが、
18日に急転、ペルーサとコンビを組むことに決まりました。
ペルーサに乗ることになっていた横山典君が騎乗停止になったのを受けて、
両馬の関係者が協議した結果ですから、全く異存はありません。

ペルーサには昨年の有馬記念でも騎乗して、コンマ1秒差4着でした。
1年前はまだ心身ともに幼かったのが、この1年で大人になった様子。
持てる能力は一級品ですから、上手くく力を出し切ることが出来れば
有力どころの一角を占められると思っています。

先週の競馬でも、6回乗って1勝2着1回と
まずまずの成績を挙げる事が出来ました。
土曜日に2歳未勝利戦を勝ったタツストロングは
好位から抜け出した脚が力強く、順調に成長してくれています。
また、日曜日の新馬戦で2着に踏ん張ったハギノウィッシュは、
見込み通り実戦の芝で変わってくれました。

この2連対により今年の連対率も3割5分台をキープできています。
これも、いい馬に乗せて頂いているからこそのハイアベレージ。
依頼して下さった関係者の皆様には感謝しています。
今年は事故やケガが無く、病欠もありませんでした。
さらに騎乗停止も無く、1年間全国でフルに騎乗する事が出来ました。
乗り役にとって、稽古であれ実戦であれ、
元気に馬にまたがれることほど幸せなことはありません。
2003年に中央競馬に移籍してから続いているGⅠ勝利を、
桜花賞で継続できたのも嬉しい出来事でした。

フィナーレの有馬記念にも、
旧知のペルーサとともに挑戦できるのは喜ばしいこと。
成績にムラがあるように、確かに難しい面はありますが、
潜在能力は抜群です。詳しい事は明日書きます。

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今年1年を軽く振り返るような内容だね。
今年はアンカツの言う通りに大きなアクシデントもなく終えることが出来そうだ。
成績面でも特に言う事がない、まずまず良い年だったと思うけども、
やっぱりアクシデントがなかったことが第一だね。
それだけでも、とても良い年だったなと思うことが出来る。
って、まだ今年は終わってないので最後まで無難に行って欲しい。

アンカツは今年も含めて9年連続G1を制したことになる。
豊の24年連続の記録がどうなるかは有馬次第だが、
これが途絶えた場合は現役でトップの記録となる。
引退した岡部が12年連続で勝っており歴代2位で、
現在のアンカツの記録は歴代3位のものなんだよね。
ちなみに他を見ると、横典が7年連続で勝ったことがあり、
ペリエが6年、四位と岩田が5年(岩田は現在継続中)
河内と蝦名と藤田と博幸と池添と福永と吉田豊が4年、
後は3年連続が精一杯といったところ。
G1を勝つということがいかに大変かが分かるだろう。

よって、豊の24年ってのは空前絶後としか言いようがない訳だが、
中央入りしてから全ての年でG1を勝っているアンカツもさすが。
そしてこの後に続いている岩田と博幸もさすがである。
(博幸は怪我で4年連続でストップになるのが残念だね)
この4人と、もう一人含めるなら池添が、
「大舞台で勝負強い騎手」と言えるんじゃないかな。
来年もG1を勝つ事を目標に頑張って欲しい。
それとは別に横典は、17年連続G1で2着という記録を継続中。
・・・さすがと言えば良いのかねこれはw


さて、騎乗馬がいきなり変わったわけだけども、
アンカツとしては望むところの変更かもしれないね。
最大の目標としていたスタートを決めることこそ果たしたが、
結果としては惜しいところで終わってしまってたからね。
そもそも目標設定自体がおかしすぎたわけでw
今度はちゃんと勝つ事を目的に頑張ることが出来る。
難しい馬だが、昨年の秋天の迫力はまだ忘れられないところ。
信頼は出来ないが、期待はしたい。

先週の反省

2011-12-19 23:53:51 | 競馬
土曜
3R タツストロング 1着
「強かったね。
 スタートが抜群だったし、これだけ行けるとは思っていなかった。
 以前、稽古で乗ったときより良くなっていたし、
 1400mでも大丈夫だね」
2戦目が遅かったが初戦も別に速くなかったので、
スタートはやや遅めになるだろうなと思われていたのだが、
ビックリするくらいに良いスタートを決めてくれた。
ハナも切ろうと思えば切れる速さだったが、
当然そんな意味の無いことはせずに待機。
内から出て行く馬たちを何度も確認しながら、
5番手まで下がってジックリとレースを進めた。
1400mでこういう運びが出来るのは最高だね。
バクシンオー産駒だけどマイルでも走れそうな気配。

対抗馬ウインスラッガーが前を捕まえに行ったのを見届けて、
4角の立ち上がりからジックリと進出開始。
直線に入って早々に2番手に上がると、楽々とウインに並びかけた。
相手もなかなか強い馬のようで少し併走していたが、
最後は力が違って楽々と突き放してゴールした。
2着馬とは1馬身半差、3着馬とは5馬身差。
上位2頭の力が突き抜けており、さらにストロングの力が抜けていた。
勝ち時計の1分22秒0は非常に優秀。
すぐにOPで通用してくるだろう。
年明けのどこかに出てくるなら次も頭固定で勝負したい。
期待馬の期待通りの勝利だ。






日曜
5R ハギノウィッシュ 2着
「まだ自分から走ろうという気がない。
 直線で併せ馬の形になってから、ようやく力を出してくれたけど」
やはり馬の気質はしっかりと理解されていたようで、
あえて強めに仕掛けて出て行ったんだね。
急かされて2番手に上がってレースを進めていたが、
馬としては嫌々進んでいた感じなのだろう。
前向きさの欠片もないということで、
逆に言うと距離面ではかなり長くまで持つかもしれないな。

直線に入るまで余裕は感じられるのだが、
追い出されてもイマイチ伸びる感じがない。
すぐに内からトワイスアップに並びかけられ(交わされてるか)
外からフリップフロップに差し込まれそうになり、
そうなってからようやくエンジンが点火した感じ。
レース直後の回顧で書いたとおり、急に伸びだした感じだった。
アンカツのコメントと一致するね。
併せ馬になってからようやくやる気を見せてくれたようだ。

だが、併せることになったトワイスはあっさり差し返したけど、
少し離れた外から一気に来たサンシャインには対応しきれず。
こういう経緯でやる気になった馬なので、
離れたところから一気というのは厳しかったな。
これは仕方あるまい。

能力はかなり高そうだ。センスもある。
後は今回のレースで多少は闘志に火がついてくれれば。
やる気がないってのは、悪いことばかりではないので、
これから適度な闘志でもってレースに臨めるようになれば。
デビュー戦としては上々の入り。大事にしていって欲しい。




8R テンペル 9着
「仕掛けて行くと掛かると聞いていたのでジックリ行くつもりだったが、
 ゲートでジャンプして競馬にならなかった」
飛んで出て終わった、としか言いようがない。




9R シャイニーホーク 9着
「3角過ぎに掛かったが4角ではスムーズ。
 ただ直線では内にモタれていた。
 もっとやれる馬なんだが・・・」
3角前から掛かっていると思うが、
まあ外から見たことは事実と反することがあるからね。
とにかく引っかかっていたことが敗因のひとつで、
それから直線で内にモタれるという、
春に酷かったあの状態が出てしまってはどうにもならない。
逃げたカレンナサクラがぶっ飛ばしてくれたおかげで、
レースは期待通りのハイペースで進んでいたのだが・・・。
これでもかかるのだからたまらない。
これではスプリントに行くしかない感じなんだが、
その前に騎乗や調教で一工夫をして14を攻略したいところだね。
この馬にとって12ルートは、おそらく引き返せない道だ。




11R ナニハトモアレ 5着
「嵌って良い位置取りだったけど、3角からの反応が悪かった。
 良い頃より少し硬くなっていた」
前半のラップが33.9-45.7-57.7。
後方3番手だったが、アンカツの言う通りに位置取りは嵌った。
絶好の展開で一気の差しきりを決めたかったのだが。
ハイレベルの重賞級の流れにこちらも追走に手を焼いた感じで、
前との差を楽につめて行くことが出来なかった。
重賞馬となったシルクフォーチュンにはそれが出来ていただけに、
やはりこの馬との能力差は多少あるのだろう。
3角から4角の勝負どころの速さが、上級で大事になってくる。
上手く馬群を抜けて伸びてきたが5着が精一杯。
これが現状の実力なんだろうと思う。
メンバーレベルもレースレベルも高かったのが敗因。
この馬自身も絶好調だったわけではなかったようだし、
仕方ないところだろう。
コンスタントに使われてきて堅実にお金を稼いでいる馬だが、
そろそろ一休みが欲しい頃かもしれないね。




12R スズカイルマン 7着
「3角からこられて息が入らなかったなあ。
 それと、今日はイレ込みがきつかったね」
それに尽きる。他に書くことはない。
どんなに強い馬でも酸素が足りなければ走りきれないということ。
あんなところから突っかかってきた意図を聞きたいのだが、
秋山のコメントはないので、それ以上は考えたくない。
今回のことは無視して次も買う。2走前と同じことだ。