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■1980年 日本 100分
■2006.8.13 BS2
■監督 山田洋次
■出演 渥美清(車寅次郎) 倍賞千恵子(さくら) 伊藤蘭(テキヤ仲間の娘、すみれ) 米倉斉加年(巡査) あき竹城(漁港のイカ工場のおばちゃん)
《story》
博とさくらは一戸建ての中古の家を長いローン組んで買う。案内された寅さんは、二階に自分の部屋があることに感動する。そこで奮発して2万円も祝儀を出す。しかし、博たちは遠慮して受け取らない。5000円だけ受け取っておつりを出す話にもなり、寅さんは怒って出ていってしまう。
北海道江差、テキ屋仲間の死を知り、線香をあげようと、奥尻島に渡る。そこには娘すみれが一人で生活していた。寅さんに、東京に出て昼間は働きながら定時制高校に通って勉強したいことを話す。寅さんは、親代わりになったつもりで、葛飾柴又のとら屋に連れてくる。
願書を取り寄せ受験し、すみれは合格する。学校に通うようになるのだが、寅さんもいっしょに教室で学習、ではなくいねむり。
ある日、すみれの彼氏が東京まで訪ねてくる。そして結婚の約束をする。その日すみれははとら屋にもどってこなかった。親代わりの寅さんは心配でならない。寅さんは、朝帰りのすみれを怒るが、幸せになってほしいと言い、旅に出る。
◎寅さんの住所はどこなんだろうね。やっぱり葛飾柴又だろうね。国勢調査の話から、もし寅さんのことを記すとしたらどうするだろうか、と見ている人も頭をひねることだろうね。
「この部屋はだれの部屋だい」「お兄ちゃんのよ」一瞬黙る寅さん、この喜び。奮発したくなるよね。祝儀。素直に受け取ればいいのに。もっと引っかき回すのがあのたこ社長。いつものパターンだけど。寅さんが出ていったあとの茶の間は暗く重いだろうなあ。そして出ていった寅さんも、「しまった」と思いながら歩いているんだろうなあ。
この映画の好きなところは、みんなが心からやさしく思いやりがあること。すみれの受験のために、一緒に学校に行ったり、お百度参りを本当にやったり、心の底から心配したり喜んだりすること。ウチだったら、「いつか出ていくんかね」と陰口言われそう。「いつまでもいていいんだよ」とやさしく言ってくれるおばちゃんの愛情。これが大好きだなあ。寅さんも、きっととら屋のみんなは応援してくれると思うから、北海道からでも連れてこれるんだと思った。みんなやさしいから、見ている自分もやさしくなれる。
今回は、恋ではなく親心だった。だからさわやかな別れができたのだと思う。