■2007年 日本 113分
■2009.5.3 日本映画専門チャンネル
■監督 筧昌也
■出演
金城武(千葉) 小西真奈美(藤木一恵)
富司純子(かずえ) 光石研(藤田敏之)
石田卓也(阿久津伸二). 村上淳(青山)
奥田恵梨華(竹子) 吹越満(大町健太郎)
《story》
「雨男、しかも死神。」
「生き方はお任せします。最後はお任せください。」
ただ人間を死に追いやる死に神ではなく、千葉は7日間その人間を観察し、生か死か判定する、真面目な死に神。ほとんどは死の判定だが。千葉がいるところは、いつも雨。観察をする7日間は、大好きな音楽を聴いて過ごす。
今回のターゲットは、薄幸の女性、一恵。彼女が愛する者はすべて死んでいく。いつも通り「死」の判定を下そうとしていた千葉だったが、彼女の才能、「音楽」が運命を変える。千葉の判定は「生-見送り」だった。数十年後、海辺の理髪店。次のターゲットは老婆。彼女は、千葉を死に神と見破り、死ぬ前に、たくさんの子どもの客を連れてきて欲しいという。休日、カードを求めてやってくる男の子達。その中に、カードはいらないという男の子。それは、その老婆の孫だった。家を出ていった息子がよこしたのだった。死ぬ前に、孫がだれかわかると情が移るから、わからないようにたくさんの子どもを集めたのだという。そして、その女性こそ、かつて「死」を見送った一恵だったのだ。彼女のその後の人生は幸せだったのか。二人で、初めて見る青空が、その答えを語っていた。
優しい死に神なんて
それは死に神ではなく、死への案内人のようなものだ。やっぱり死に神は、何の感情もなく、ただ人を不幸に導き、死に追いやる。それが死に神だ。優しい死に神なんていないよ。死ぬことが幸せか、それとも生きるこで幸せはつかめるのか。死ねば何もない。生きて何かを行い、何かを感じるところに、幸せは現れる。ただ、それが見える人と見えない人がいるのだ。小さな出来事の中に、小さな関わりや人の思いが、小さな喜びにつながる。それを感じる心があることが幸せだと思う。お金があること、人より何かが優れていないと、幸せを感じられないなんて、それこそ不幸だ。一恵は幸せだったのか。あのかわいい孫の命が誕生できたこと、それが幸せにつながる道だったのだと思う。たくさんの子どもの中で出会えたこと。それで良かったのだろう。青空が見られたこと、その小さな出来事が幸せへの道なのだろう。
公式サイト「Sweet Rain 死神の精度」
思い切った決断。進む道がそれしかなかった。避けられない選択。今は、気持ちをリラックスして迎えることができる予感がある。浮き沈みの激しい精神だが、夏の準備をしっかりすれば何とかなるだろうという安心感がある。その準備が肝心だ。そこをうまくできるかどうかにかかっている。今年はちがう。そんな思いでがんばろう。