総理がコジキでコジキがソーリィー 100 まかせて! 三沢少年は、パソコンでEメールの原稿をつくっていた。 翌日もソーリィーは学校で待っていてくれた。 それだけじゃなくって、朝もマンションの前で待っていた。 ソーリィーは“いじめっ子”たちが、しつこそうだからって言っていた。 でも、あいつらは、朝に弱くって、そんなことはないんだ。 でも、そんなソーリィーの心遣いがうれしくかった。 それに、あれだけ“いじめ”が怖くって自殺しようと思ったのに、ソーリィーが味方してくれるようになって、ぼくは“いじめ”が前よりは怖くなくなったんだ。 味方がいるってことは、心強いものだ。孤独って、何よりも恐怖だと思うよ。 三沢少年はパソコンを操作していた。 Eメールが来ていた。 「きみが“いじめ”られていることを、わたしは黙認できません。それは生徒会長でもあるし、一人の人間として、許せないことです。でも、きみには表に出なくってもいいよ。きみも、つらいことだろうから。きみたちのクラスのクラス委員と話すことにしたわ。安心してよ。自殺なんて、そんな言葉は伝えないで下さい。それよりも前向きに考えて、お互いに助け合おうじゃありませんか。私にまかせて! 佐藤美智子」 ぼくの味方になってくれる内容だった。 三沢少年はうれしかった。 でも、情けない気持ちもした。 ぼくって、やっぱりできない人間なんだと、すぐに自己嫌悪してしまうのである。 そして自分の殻に閉じこもって自分で自分を傷つけている。 そうソーリィーに言われてもやはり同じことをする。 ぼくって、これが習慣になっているみたいだなー。 佐藤美智子は三沢少年とちがって、行動に出る。 すぐにクラス委員から事情をきいた。 なかなかクラス委員は話そうとしなかったけど、美智子が熱心に、 「友達を見捨てて、もしそのクラスメートが自殺していたら、あなたも心の中に傷をもつことになるわよ」とさえ語った。 悪いことをしている人たちを、無視しているってことは、それだけで罪なのよ。 殺人幇助というのが、法律にはあるのよ。
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