総理がコジキでコジキがソーリィー 108 ある『名門』校は“闇”学校 壇上で少年は、 「先生、ぼく、学校を辞めなくっていいでしょう。永嶋先生が辞めるなら、ぼく、この学校で勉強に励みます」 と笑顔で語った。 「あー、そうしてくれ……、そのかわり、今日のことは忘れてくれ。永嶋先生も忘れてくれ。みんなも忘れてくれ!」 と校長はハンド・マイクで言っている。 「これじゃ、何も問題は解決してないわ。汚いものにフタをしたらいけないのよ……」 美智子はうんざりしていた。 でも、他の生徒は、壇上から降りる生徒に向かって拍手していた。 三沢少年もこれで、“いじめ”に会わなくなるかもしれないと想った。 そして、手を上げてよかったと想う。 裏切らなくってよかったと想う。 あのとき、手をあげていなかったら、どうなっていたのだろう。 勇気がなかったら、ひどい目にあっていたことだろうと三沢少年は想う。 三沢少年はソーリィーがいったように、仕返しをしないでよかったと想う。 美智子は強い味方だと想ったが、美智子が暗い表情をしている理由は、三沢少年にはわからなかった。 --校長は、少年少女にも教師たちにも、心に傷をつけてしまったのである。 それも感じさせないようにしてしまう。 何事もなかったような“闇”をつくりだしたのである。 これだからこそ、永嶋のような教師が現れるのである。 独裁者と変わらない人物が生まれるのである。 そして、その下で、また小さな独裁者が生まれ、“いじめ”が繁殖するのよと、美智子は怒っていた。 これらの人たちが生まれた原因は“闇教育”である。 それが、ここでも証明されたのである。 そして、この問題は解決していないのだから、また起きることを美智子は一人かんがえていた……。
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