磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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霞ヶ関の正体 国を滅ぼす行政の病理

2006年01月26日 | 読書日記など
『霞ヶ関の正体 国を滅ぼす行政の病理』
   稲葉清毅(きよたけ)・著/晶文社2005年

帯に書いてあります。
「お役人の生態を知りつくした行政改革のエキスパートによる直言。」
それにこの著者は土光さんに褒められたという。



こんな本は十年前に出ていて当然の本で、
このようなことを書かれた本もありました。
エリート公務員が書かれたということが、
ポイントかもしれません。

戦後も日本の行政は変っていないんです。
看板かえただけですね。
これをまず考慮しておかないと確かにいけないと思う。

司馬遼太郎が口を酸っぱく語られているように、
この国の間違いは日露戦争勝利から始まると思う。

この本にも無責任であることが書かれてあります。

書いていただけた点でとても興味深い点があります。下「」引用。

「わが国は、西欧諸国に比べれば国民負担率は低いといわれているが、公共サービスの価格、税外負担、累積債務等この種の組織的非行に原因をもつ様々な形での国民への転嫁を加えれば、実質的な負担率ははるかに大きく、国民生活に様々な悪影響がもたらされているのではないだろうか。」

社会福祉なども癒着していると書かれてあります。
特別会計と各種法人という悪性腫瘍。
これもよく書かれてあることですね。

これらのことは税金のムダ遣いだけでなく。
エイズ、スモンなどの薬害事件、干拓、ダム建設などの環境破壊なども、癒着が起こした問題ですね。どれも、もうわかっていたのに、知らないふりをしていますね。誰の責任も問われなかったということも指摘されておられます。

短い言葉でも表現されています。
「昔切腹、今頬かむり」

官僚は知的発育不全と書いておられます。下「」引用。

「霞が関の官僚の中には、自分達はエリートだという自負をもっている者が多い。その根拠は、有名大学を優秀な成績で卒業したとか、-略-むしろ、どう見ても能力不足、知的発育不全と思わざるを得ない面も目立つ。」

本当は無能な偏差値優等生と書かれています。

著者は書きます。下「」引用。

「支出の手続も形式的でややこしく、ボールペン一本、書籍一冊を買うにも、事務職員の手をわずらわせ、長い時間と多くの書類を必要とする。」

あきれたものですね。高給をとっておいて、ボールペンまで税金でとろうというなんて。
ご自分の給与で買ってください。
ボールペンも機能がいろいろ違うのです。
良い仕事をするなら、当然道具にも凝ってもらいたいものです。

書籍も自分で買ってください。
民間企業と同様にしていただきたい。
お金がなかったら、図書館で休みの日などで借りてください。

上げ膳据え膳が当たり前のエリート公務員にはあきれます。
ボールペン一本にも、技術革新があるのですよ。


マスコミの癒着も書いておられます。下「」引用。

「いわゆる政業官の鉄のトライアングルに、学者、マスコミ、それにアングラのその筋までが寄生しているという構図もある。」

これほどになっているのです。

ぼくの意見ですが、ナチスの犯罪には時効がないと決められたという。
このような行為を繰り返している官僚たちにも、時効をなくした、
法律を作らないと効果が示されないと思います。


この国のかたち
講談社現代新書1721 粉飾国家
『断罪の核心』~元裁判長が語る水俣病事件~
私物国家 日本の黒幕の系図
日本マスコミ「臆病」の構造
巨怪伝 正力松太郎と影武者たちの一世紀
日本の電気料金はなぜ高い 揚水発電はいらない理由
薬害ヤコブ病
ドキュメント検証C型肝炎 薬害を放置した国の大罪
薬害エイズ奪われた未来
われらチェルノブイリの虜囚
危険な話 チェルノブイリと日本の運命
原爆は落ちている!! 過去でも未来でもなく今現在………
消えた年金!
非核三原則
不思議の薬 サリドマイドの話
アスベスト禍--国家的不作為のツケ
カネミ油症事件 過去・現在・未来
水俣病の真実
水俣の教訓を福島へ part2 すべての原発被害の全面賠償を
マスコミとゴミ問題
国交省天下り8法人、全業務入札せず契約
約230人が天下り 施設庁OB、02年度以降
だれのための政策 年金と介護保険 2007年
新聞は死んだ 驕り、偽善、エゴを衝く

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4 コメント

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はじめまして。同感です。 (コドモの王国)
2006-03-15 11:24:21
私も同じ思いです。

それを産み出す教育システムを

批判する詩です。



螺旋階段を登る囚はれ人の群

踏み外した無数の魂が雨のように降り注ぐ 真昼の死

取り残された若い身体は 時の雫が滴り落ちるのを

待ってゐる人形 螺旋の頂点 悪魔の階級

啜り泣く国中の民から掻き集めし金銭で

己が饗宴に陶酔す 国沈みし今も

責めは負はない呪はれし支配は凱歌を唄ふ



かつてはきらきらした瞳で見上げてゐた

大人を信じた季節は終焉を告げて

悪魔生誕の母胎に成れと

我の時間を食い物にする裏切り者を睨みつける



(学歴による、階級決めのための階段を登らされる

無数の群れ。大部分の子どもは既に脱落していて、

真昼のその時間は死んだような時間を過ごす。

授業中、心は教室には無く、肉体だけがただ時間が

たつのを待っている。まるで人形のように。



この階段の頂点、一握りの勝者は役人となり、

国中の人から掻き集めた金銭を自分たちのために

使い、国は破綻しかけてもその責任は負わず、

勝ち誇っている。



大人たちの言うことを信じていた幼かった

日々は終った。

学ぶ「知識」は決められ、それ以外の「知識」は

認めていない場所で、長期間過ごす。



国が沈む無能ぶりを発揮しても、責任を取らない

特権階級。この階段の頂点に登りつめた「勝者」という

免罪符で。許される横暴。



その悪魔を育てる母胎に、自分たちの時間が

使われている。

我々は裏切られている。)
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公務員だった頃を思い出します (蓬莱の島通信ブログ別館)
2006-03-15 18:02:04
TBありがとうございます。台湾に来る前、ある県の公立高校に勤めていました。ご指摘のような、無駄遣い(筆記用具、印刷物、旅費など)の多さはいろいろなところに感じられました。もう一つ、組合と某人権団体が支配する県で、いろいろおかしい習慣がありました。選挙の応援に授業を休んで行かされたりとか。もう25年前ですが、今日の日本の原点でもあり、「こんな国にはいたくない」と思った私の原点でもあります。
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コドモの王国さん (鱧男)
2006-03-15 20:19:15
かきみこみありがとうございます。



>国が沈む無能ぶりを発揮しても、責任を取らない



原爆投下前日も広島では軍部のお偉いさんは、

宴会をしていたし、投下された日も、

ごちそうを食べていました。



一般国民はカボチャしかない時でも、

彼らは酒やビールも飲んでいました。

中曽根康弘が将校だったと威張っておられても、

内地(四国の料亭が本部)におられて、

原爆投下されたとき、すごい威力だ。

これからはあれだなあーと、賞賛されたと、

ご本人も書いておられます。



料亭には従軍芸者がいるんですよ。



歴史をきちんと教えないといけませんよね。

井上ひさしさんは、もっとひどいのを書いてもおられます。



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蓬莱の島通信ブログ別館さん (鱧男)
2006-03-15 20:25:34
コメントとTBありがとうございます。



ぼくも外国に憧れた時がありましたが、

能力がなくって、あきまへんでした。



日本をかえようと思ったら、

世界をかえないといけないと、

ずっと思っているのに、

外国にも行ったことがありません。



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