あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 ![]() 028 男みたいじゃないですか 「そこまでしなくってもいいのよ!」 茜はあきれはてていた。また、ドアが開いた。 「どうしました!」 その声は中根だった。 「それが、ひどい冗談なのよ」 茜は振り返って、びっくりした。 中根は警備員の服をきている。 少しも化粧気のない顔だった。 いつもは、あれほどの厚化粧なのに……。 「どうしたんですか」 「それが、ひどい冗談をお嬢さま……」 すっかり、斉藤は女性ぽかった。 もしかしたら、茜は気力が失せていく……。 もしかしたら、オカネスキーの作ったマシーンだから、異常があるかもしれないと心配していたが……。 それがあったような気分になって、絶望的になってしまったのである。 茜は気力がなえていた。 「何でそこまでするのよ……」 そう言ったものの、発する言葉に力はなかった。 斉藤はエプロンの端をつかんで、かんでいる。 それ、わたしを笑わせるつもりでしょう……と、思っても、何だか違うようだ。 なりきっているのだから、これは普通じゃないわよ。 「茜お嬢様、どうなさったのです。そんな服をきて、それじゃ、まるで、男みたいじゃないですか」
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