ニュース雑記帳

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ライブドア粉飾 冒頭陳述 「堀江指示」鮮明に

2006-05-27 11:10:35 | Weblog
これから裁判が進んでいくのだし、堀江さんに至っては、まだ裁判も始まっていないのだから、早計に誰が嘘をついているなんて断じるべきではないと思うのだけど・・・どっちが嘘をついている云々とは別に「経営者って何なんだ」と思っちゃう風景です。

とりあえず、ライブドアという会社が、粉飾決算&風説の流布という違法行為をしていたことには間違いがなさそうですよね。それを、堀江さんが指示あるいは了承していたのか、あるいは彼が全く知らないところで部下たちが良かれと思って勝手にしていたのかってことが争点なわけですよね。堀江さんは「僕は知らなかった」と主張し、宮内さんたちは「社長の指示だ」と言っているわけでしょ。

で、もう一つ、分かっていることがあって・・・それは、宮内さんは、最初、自分が全ての責任を負おうとしていたってことですが・・・これは、確かにそうだったですよね。本当に全て自分の責任で行ったことだから、そういう態度を取っていたのか、何か思うところがあって堀江さんを庇おうとしていたのかはは分かりませんが、とにかく最初は、今とは違う言動をとってましたよね。とすると、いったい何が、宮内さんを変えたのかな・・・と思いませんか?

「いざとなれば怖くなった」ってのも、かなり有力な理由に思えます。が、やっぱり、それだけじゃないと思ってしまいますよね、外野としては。やっぱり、堀江さんの取った態度に、宮内さんの気持ちを変えさせた何かがあったんじゃないかと、邪推してしまいますよね。

きっと、堀江さんが表向きに何を言おうと、宮内さんの気持ちはグラつかなかったんじゃないかと思うんですよ。自分たちの作り上げてきたライブドアという会社を守りたいから、自分は捕まっても社長だけは守ろうと思ったわけでしょうから、堀江さんが「僕は知らない。宮内たちが勝手にやった」とマスコミに向けて発言しようと、検察の追求を否定しようと、それで気持ちは揺らぎませんよね。だって、それが彼らの選んだ筋書きなのだから。

だとしたら、宮内さんの気持ちを変えたものは、わたしたちがテレビなどで見聞きした堀江さんの言動ではなく、内々で話している時の堀江さんってことになるんじゃないでしょうかね。なので、デバガメ傍観者たる私は、勝手に「堀江さん、宮内さんを失望させるようなことを言ったかしたかしたのかな」と想像してしまったのです。

たとえば、本当に堀江さんの言うとおり、彼自身は何も詳しいことを知らされていなかったとしても、宮内さんたちは堀江さんに自分たちの行為を否定されたり非難されたりするはずがないと考えていたんじゃないかなとかね。ましてや、もし堀江さん主導で行ってきたことだとしたら、最高責任者として頭の一つも下げて欲しい場面で、逆のことが行われたのかなとかね。検察の冒頭陳述で言われたような台詞じゃなかったにしても、何かそういう出来事があったのかなと思ってしまうんですよね。

何億と稼ぐような大きな組織のことは分かりませんけど、少なくても、わたしの認識の範囲では、経営者(陣)って責任を取る役なんですよね。だって、大方の経営者って、現場で汗水たらして働かないじゃないですか。でも、現場の人とは比べ物にならない報酬を取るわけでしょ。じゃぁ、彼らの仕事は何なんだってことになれば、それは責任を取るってことしかないですよ。指示したなら当然のこと、指示していなかったとしても不正や不手際に対処しなかった責任があるわけで・・・何かの時には、その責任を取るからこそ、偉そうにも出来るし、高い給料も貰えるんじゃないですか。

どっちにしろ・・・堀江さんが、人心掌握術に長けた経営者でなかったことだけは確かなんじゃないかと思います。勢いのある時になら、誰だって付いてきますけど、危機を迎えたときに仲間や部下がどう動くか・・・そこで、経営者としての器量が見えますよね。というわけで、今後の裁判で、堀江さんが有罪になるか無罪になるかは分かりませんが、堀江さんは責任を取る器のない経営者だったってことだけは分かりましたね。彼はまだ若いですから、これからの人だとは思いますけれどね。