60年代中頃に前身バンドであるトイ・ファクトリーが結成され、メンバーが固定してゆき1972年に結成したのがマーシャル・タッカー・バンド。
1973年のセルフ・タイトルのデビュー・アルバムはカントリー、ブルースそしてジャズの要素が散りばめられたスケールの大きなサザーン・ロック・バンドって印象でデビュー時点で既にバンドとして完成の域に達しているように思えた。
(サザーン・ロックの新しい夜明けを意味しているのだろうか?)
リーダーのトイ・コールドウェルの親指ピックによる早引きリードにダグ・グレイの張りのあるリード・ボーカルとジューリー・ユーバンクスの奏でる管楽器が絡み独特の味を出しているのが売り。
(左から、リード・ギターのトイ、ボーカルのダグ、ドラムスのポール・リドル、ベースのトミー・コールドウェル、サイド・ギターのジョージ・マックロッキーとサックスとフルートのジュリー)
ヨーロッパのバンドでは、ジェスロ・タル、フォーカスやPFMがそれぞれ演奏にフルートを用いているが、サザーン・バンドで演奏にフルートを絡めているのは結構珍しく何となくプログレチックな味わいも持ち合わせている。
因みにベースを弾いていたトミー・コールドウェルが1980年車の事故で30歳の若さでこの世を去り、リーダーで兄貴のトイも十数年後バンドから脱退し1992年自身のバンドを結成しアルバムを出すも、1993年45歳の若さで病死した。
いいアルバムたくさん出していたんだけれどね。