1972年、アルバム制作中バンドの精神的支柱とも言えるデュアン・オールマンを交通事故で亡くしたもののなんとかアルバム、Eat A Peachを完成させたオールマン・ブラザーズ・バンド。
バンドは解散か?と思われたものの、翌年デュアン抜きの新生オールマン・ブラザーズが誕生。レコーディングではデュアンの代わりはいないとギター・パートはディッキー・ベッツとゲスト・ミュージシャンの起用でやりくり、その代わりにキーボードにチャック・リーベルが加入しツイン・キーボードでバンドは新しく生き返る。
そして完成した1973年のアルバム、Brother And Sistersは売れに売れて全米1位を獲得。ただ本作はディッキー作のカントリー調のRumblin’ Manや長尺インストJessicaによる貢献度が大きく、デュアン亡き後バンドでの主導権を取ろうとした弟のグレッグ・オールマンとしては自身の目指すバンドの方向性とは違うと感じディッキー抜きで並行してソロ・アルバムを制作した。
Brother And Sistersから2ヶ月遅れで登場したのがグレッグのソロ、Laid Back。アルバムはそこそこ売れたのでそのメンバーでツアーに出てニューヨークでのライブ・レコーディングを商品化したのが1974年のアルバム、The Gregg Allman Tourだった。
(カーネギー・ホールでライブやったのね。)
(ギター・パートはボイヤーとタルトンのデュオ、Cawboyが担当。彼らのギター・プレイは聴き応えがある。)
売りはバンド・サウンドに24名のオーケストラを加えた事だろう。南部の泥臭いサウンドがオーケストレーションによってソフィストケートされ都会的な響きとなり、グレッグのボーカルが好きな人には堪らない作品。
個人的には全体的に地味感はあるし、オールマン時代のもう少し著名な曲を数曲演ればよりメリハリがついて良かったかも?
そしてディッキー外しのこのツアーで、グレッグとディッキーの中は最悪となる。そしてディッキーは1974年に初のソロ・アルバム、HIghway Callを出しヒットさせ、オールマン・ブラザーズは1975年の次作、Win Loose Or Drawを出してついに分裂となる。
まあ色々ありました。
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