雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

小学五年生

2007-06-15 | 小説
 重松清氏の『小学五年生』です。

 この本の帯には『人生で大事なものは、みんな、この季節にあった。』と、惹句が書かれてありますが、それは言い過ぎだろう・・・と。
 ま、まぁ、多少そういう面もあるけどさ、「みんな」ってこたぁないだろう。

 で、も一つ隅っこに『十歳もしくは十一歳。意外とおとなで、やっぱり子ども。』これは、納得。

 まぁ、そんなこんなの小学五年生の少年たちの成長や日常を描いた全17編の物語。必ずや、どこかに「あ~っ、これこれ、オレもこんなんだったわ~」とか「うんうん、この気持ち、分かる分かる」という箇所が見出せて、ちょっぴり照れ臭くなったり、苦笑いしちゃったり、ときに、鼻の奥がツンとなってしまう、価値ある一冊で、あります。
コメント (4)
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サマータイム

2007-06-15 | 小説
 佐藤多佳子さんの『サマータイム』を読みました。

『サマータイム』『五月の道しるべ』『九月の雨』『ホワイト・ピアノ』の四つの短編で構成された、とても青くって、すこぶる爽やかな一冊でした。

 あまりの爽やかさに、すでに濁りきったオッサンは読んでいて少々テレ臭くもなりましたが、遠い昔の甘酸っぱさなども思い出されて、なんとなくいい雰囲気に浸れました。

 途中、少年少女外国文学なみの会話とかにたじろいでしまいましたが、佐藤さんのその他の作品も読んでみたいなぁ、と思いました。

 でも、今スゴイ人気みたいでしてね、図書館に行ってもいつもありません・・・まぁ、気長に待ってみます。
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