雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

密室殺人ゲーム王手飛車取り

2007-06-07 | 小説
<頭狂人><044APD><aXe><ザンギャ君><伴道全教授>。
奇妙なニックネームをもつ5人がインターネット上で殺人推理ゲームの出題をしあっている。
密室、アリバイ崩し、ダイイングメッセージ、犯人当てなどなど。
ただし、ここで語られる殺人はすべて、現実に発生していた。
出題者の手で実行ずみなのである・・・・・・。
茫然自失のラストまでページをめくる手がとまらない、歌野本格の粋を心して噛み締めよ! ~本書裏表紙より~

 と、そんなカンジの歌野晶午氏著『密室殺人ゲーム王手飛車取り』です。

 まぁ、大概、歌野氏の作品はラスト茫然自失しちゃいます・・・でも、今作はあんまりラストに茫然自失はなかったです。なんとなーく、途中から話が見えてきちったから・・・・。
 んでも、ラストはまぁ、そんなもんとしても、作品自体のプロットには茫然自失してしまいます。なんか、「こんなことあるわけねーじゃん」とか思いつつも、いやいや、なんか今現在の日本の犯罪状況や性質からすると、「実際あってもおかしくねーな・・・こういうの・・・」とも思えてきます。
 月並な言い方ですけど、最近のリアル犯罪って小説なんかよりも奇妙で禍々しくなってますからね。
 ですから、なんだか読んでて所々「ゾッ」とするときもありました。

 まぁ、それでも、全体を通してみると、「あぁ、歌野ワールド全開だなぁ(笑)」
 と、そういう、具合でした。

 あっ、もちろん、面白かったですよ♪
 途中、アホみたいなトリックとかあって、「これ、思いついたんだけど、普通に書いたら読者に罵倒されるだろーなぁ・・・よーし!ここで使っちゃえぃ!」みたいなノリが見え隠れしてるところが、ね♪

コメント
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