雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

うるう秒

2008-12-30 | 雑記
 みなさん、「うるう秒」って知ってます?なんか、天体の動きがなんたらかんたらで定時間のズレが起こるのでそれの調節で来年元日はいつもより一秒長いのだそうです。

 要するに、

      1月1日 8時59分59秒
           ↓
      1月1日 8時59分60秒(コレが『うるう秒』)
           ↓
      1月1日 9時00分00秒
 
 ということです。

 ですから、必然的にみなさんが日頃使用されている時計は元日の午前9時に一秒ズレちゃうんです。


 さて、それはそれとして、ウチのカミさんの話なんですが、つくづくコイツは気狂いだなぁ、と思うことがありまして。

 それはどんなことかというと、我が家のメイン時計は結婚当初からカミさんの手によって15分進められているのです。

 理由は「時間に余裕をもたせたいから」。

 はぁ?よく意味が解かりませんが?みなさんも、解からないでしょ?

 彼女の説明によると、「あぁ、もうこんな時間!早く仕事にいかなくちゃ!」と、慌てて家を出て仕事場につくと、当たり前ですがそこには15分の余裕ができるのだと。

 いやいや、そんなん、フツウに正確な時刻見て15分早く出ればいいハナシやん!

 って、思うでしょ?みなさんも。

 でもね、ここが気狂いの人のおかしな論理でね、それじゃあダメなんだって。なんかね、色々グダグダと説明されたんだけど、マトモな僕にはサッパリ理解できません。

 まぁコチラもそれほど時間にこだわっているワケではないのでいいんですが、たまに「あぁ!もうこんな時間っ!」とか言って15分進みまくってる時計を見て、あくせくしてる姿を見ると言いたくなるんです。

「いやいや、まだ全然余裕だって」

 すると彼女はその気狂いじみた形相で「間に合わんって!!」


 もう、知らんわ・・・。

 ちなみに彼女のケータイの時間は5分、車の時計は10分、進められてます。

 もう、意味解からんし・・・。

 
 いったい、何をそんなに生き急ぐことがあるのでしょうか?

 誰か、こんな憐れな彼女のために『うるう分 15分』挿入してくれ。

 きっと発狂するだろうから(笑
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小さな器

2008-12-29 | 雑記
 年の瀬も押し迫ってくると、買出しの人々でやたらお店が混雑していますね。かく言う私もそんな人々に混ざってチョロチョロと買い物などしていまして、昨日とあるお酒のディスカウント店に行ってきたんですけど、そこのレジで私の前に精算していたジィサンが急にブチ切れたりしまして・・・。

「なんでこの店の抽選でもらった商品券が使えんのやっ!」とか店員に言い放ちまして、レジ店員はオロオロとなにやら説明するのですが激怒してるジジィは「そんな話あるかいっ!」と、もう、店中響き渡る大声で。

 隣で私は「うるせーよ、使えねぇもんは使えねぇんだろ」と、まぁ、あくまで心の中での囁きなんですが、とにかく早くしろよ、ってとこです。

 その怒号を聞きつけた店長らしき人が透かさずやって来てまた説明しながらひたすら謝りまくってるんですが、さらにジジィ、

「なんや!この店は!○○○(酒の銘柄)もスーパーと同じ値段やし!」

 うわっ、何それ?セコっ!っていうか、それ今言うことか?しかも大声で。

 店長らしき人はそれにもただひたすら謝り続けてました。

 とにかくどうしようもないんで、そのジジィはなんだかブリブリしながら帰っていきましたが、この状況下でいちばん可哀想だったのは、文句言われたレジ店員でもなく、またなんの落ち度もないのにひたすら謝り続けてた店長らしき人でもなく、ましてワケのワカランことで長いこと精算を待たされた私でもなく、それはジジィの横で始終申し訳なさそうな顔してたジジィの奥さんであろう。

 あれくらい永く生きてきて(おそらく齢70過ぎ)なんと器の小さい人間なんだろう。しかもその器の小ささを誇示するが如く大声張り上げて、きっとあの奥さんも苦労してんだろうなぁ・・・と、車の中で妻に言ったら、

「わたしだったら『みっともないからヤメテっ!』っていうか、さっさと離婚するけどね」

 だって。


 よし、それじゃあ早速どっかで不条理でチンケなブチ切れをお見せいたしましょうかねー、と考えてしまったのは、ここだけの話で。
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THE DVD観賞

2008-12-29 | 映画
  

【14歳】・・・『ある朝スウプは』の廣末哲万と高橋泉によるユニット「群青いろ」の最新作。大人でも子供でもない、微妙な年頃の14歳。その多感な時期にある事件を起こした女性教師。夢を断たれた臨時の男性ピアノ講師。多感過ぎる14歳を乗り切った二人がその経験を引きずったまま現在の14歳たちに教えられることとは?
『ある朝スウプは』があまりにも良かったので、かなり期待度↑で観たんだけど・・・ん、まぁ、イマイチかな?と。途中けっこう中弛みしてしまう。それでも所々に突拍子もない面白さがあって、気付けばわりと惹き込まれたりしていて、記憶に残る映画ということは確か。なにより香川照之が圧巻の演技を魅せてくれる。その演技だけでも充分な価値があると思った。


  

【プレステージ】・・・これも予告編見てかなりの期待度↑で観たんだけど、いや、まぁ、その奇想天外なトリックやストーリー進行は充分に面白かったんだけど、なんとなくキャストに華がなかったというか、彩がないというか。それでも伏線の張り方やマジシャンの根性などには胸を打たれた。


  

【クローズZERO】・・・基本、ヤンキー映画は好きなんで、とても面白かった。しかも三池崇史監督だし、アクションも最高。漫画のほうも読破したくなった。


  

【空中庭園】・・・やっぱキョンキョンいい女だな。と、そこは置いといて、監督は『ナイン・ソウルズ』『青い春』の豊田利晃。この監督さん独特の個性が炸裂している。さすが千原ジュニアの親友。っていうか、豊田監督、この映画撮り終わった後、麻薬で逮捕とかされてるし。なんか好きですわ。


  

【猫の恩返し】・・・猫の社会もそうそう楽なもんではないんだなぁ・・・って。まぁサクサクとテンポ良く楽しめる映画だった。っていうかそれより、同時収録の『ギブリーズ』のほうが好かった。鈴木京香の声がたまらなくセクシーだ。




 さて、それでは年末年始の休日。何を観ようかなー。
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青空チェリー/豊島 ミホ

2008-12-24 | 小説
≪女による女のためのR-18文学賞≫で圧倒的支持の読者賞を受賞した豊島ミホ処女作『青空チェリー』。

 とびっきりの青春小説なんだろうなー、なんたって「青空」だし、「チェリー」だし。とまったく疑うこともなく読んでみれば、予備校に通う女の子がその予備校の屋上から隣のラブホで繰り広げられる他人の情事を覗き見してたら、ふと同予備校生の男の子も屋上にやってきて、それじゃあ「お互い、オナニーしましょう」と青空の下、男女二人がオナニーに耽る・・・といったお話でした。たしかにこりゃあ「R-18」だわ(笑

 いやでも、もちろん単なるエロ小説ではなくて、青空の下、そこはかとなく青春を感じられるんですが、なんかね、この前に豊島さんのエッセイなど読んで、ちょっと「作者に近付いた」感があっただけに、ヘンに興奮してしまいました(照

 ともあれ、豊島ミホの処女作をようやく読めてよかったのです。

 同時収録にパラレルな時代の戦時下での揺れる乙女心を描いた『ハニィ、空が灼けているよ。』と、中学時代の恋愛感情を引きずっている大学生の切ない気持ちを描いた『誓いじゃないけど僕は思った』二編です。

 豊島ミホ、最初の単行本(私が手に取ったのは文庫版ですが)はまだまだ模索途上の瑞々しい作者に出会えました。
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底辺女子高生/豊島 ミホ

2008-12-24 | 小説
≪「本当の私」なんて探してもいません。みっともなくもがいてる日々こそが、振り返れば青春なんです―。「底辺」な生活から脱出するため家出した高校二年の春。盛り下がりまくりの地味な学祭。「下宿内恋愛禁止」の厳粛なる掟。保健室の常連たち。出席時数が足りなくて、皆から遅れた一人きりの卒業式。最注目の作家によるホロ苦青春エッセイ。≫

 エッセイが好きだ。それが、好きな作家さんのエッセイなら尚更だ。そんなわけで現在お気に入りの豊島ミホさんのエッセイを読んだ。
 さすが青春モノを多く手がける作家さんだけあって、このエッセイも高校時代のもの。というか、どうやらこれは『檸檬のころ』を刊行する際に持ちかけられたお仕事で、なら『檸檬のころ』で書けなかった高校生活の「負」の部分を書いてやろう、と思ったらしく、なにくれとなく沈み込んでる内容です。が、しかし、決して暗い雰囲気はなく、むしろオモロ可笑しい。一発目の「一人称問題」から大爆笑してしまう。
 その後もすこぶる妄想気質な作者に哀れみよりも愛おしさを覚えてしまう。本人にとっては切実な話(主に被害妄想だと思うが・・・)なのだが、申し訳ないが、笑える。

 しかし中にはやはり、本当に切実な想いだとか、身を切られるような話もあり、非常に内容の濃い一冊である。最後の「卒業式は二回」などは涙が浮かぶ。

 エッセイというのは、作家さんの性格や人柄がダイレクトに伝わるのでとても貴重だ。小説とはまた違った一面なども垣間見れて、ますます好きになってしまう。

 できれば次は、「作家、豊島ミホ」となった現在のエッセイなども読んでみたいものだ。まぁそれは豊島さんのブログ(告知板としま)などでちゃっかりチェックしてたりしているのだがね☆
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信州紀行~前山寺

2008-12-19 | 旅行
 さて、実は『前山寺』方向へ向かうには、二つのルートがあった。ひとつはオーソドックスに、上がって来た道を下って「松茸屋」の看板があるところまで戻り、そこからわりと広めの道路に出て、来た方向とは逆に進んで行けば、やがて『無言館』を表示する看板があるからそれに従って行けばよいとのこと。これはおじさんが教えてくれたポピュラーなルート。もうひとつは、別れ際小母様がふと思いついて進めてくれた「展望台」ルートだ。
 それは、来た道とは逆に山のほうへ、要するに、このリンゴ園からさらに上へと登っていくのだと。そのまま道なりに進んで行けば途中、古安曽の町並みを一望できる展望台があるとのこと。少し道幅は狭くて舗装も整っていないのだけれど、「この車(なんの変哲もないスズキワゴンR)なら大丈夫よー」是非行ってみるといい、と自信を持って笑顔で薦める小母様を蔑ろにできるであろうか?できまい・・・。
 かくして私たちは、展望台の魅力はあるものの、おそらく険しいルートなのだろうな・・・と胸中募る不安、というか不満を押し隠し、小母様にしっかり見送られながら山道へと車を走らせた。

 実に、一分も走らせないうちに、砂利石まみれの未舗装小路に突入し、私たちは暗鬱な気持ちに支配された。しかし私たちは負けなかった。たとえ険しく、震度五弱くらい(?)の振動に揺さぶられようとも、ガッコンガッコン愛車に悲鳴を上げさせていようとも、先程触れたあの人たちの人柄を讃え合い、気持ちだけでも平穏を保とうとしていた。

 だが、それにもまして、道は険しく、ともすればそんな平穏は揺れる車体とともにどこかへ吹っ飛んでいきそうであった。

 いい加減うんざりしてきたところで、『展望台→』の表示(これがまた手作り感溢れるペンキ文字で、ところどころ赤い汁が垂れ滴っているのがホラーっぽい)が見えて、無理矢理にテンションをあげたりしてみる。

 しかし、その無理なるテンションも鬱蒼と木々が繁る小路から急に視界がひらける場所に至るれば、たちどころにナチュラル・ハイ・テンションに。すぐさま車を止め、車外へ飛び出てその圧巻なる絶景パノラマに目を見張る。いや、マジですごい。確かにそこからは下界が一望でき、まるで模型鉄道を走らせるジオラマの様。

「すげぇな!見てみろよ!」私が感嘆の声を上げ妻のほうへ振り向くと、彼女は何やら神妙な顔つき。

「おしっこしたい・・・」感動が台無しである。

「そこらでしろよ。どうせ誰もこないって」野外プレイを強要する暴夫。が、しかし、ふと視線を先にやると建築現場などでよく見かける簡易トイレがあった。そしてもう少し先には風通しの良い丸太小屋みたいな、おそらく『展望台』と思われる東屋が設置されている。

「あぁ、あれが展望台だな・・・」

 そんなことはどうでもいい!と言わんばかりの勢いで妻は兎にも角にも簡易トイレに突っ走った。

 どうにか平静を取り戻した妻と自称展望台へと向かう。一応、展望台というだけあって使用料100円の双眼鏡などが一基設置されていたりする、が、見下ろせばそこはリンゴ畑と家々が点在する素朴な風景、いったいこの双眼鏡で何を見ろというのだろうか?私たちはそれを無視してしばし長閑な眺めに心奪われた。

「村だな」

「村だね」

 夫婦の感想が一致したところでその場を後にした。果たして、あの険しい砂利道を通ってまで拝むべき風景であったか?あったはずだ、いや、あった。あった、と、思いたい。なにより旅先では、気になる箇所には行くべきなのである。またいつ来れるか分からぬ異郷の地。今見ずして後悔するか?見て後悔するか?なら、見て後悔するほうが絶対いいのだから。それが私の旅の方針なのである。

 で、あるからして、さして寺院仏閣などに興味がないにも関わらず、薦められるがまま行った前山寺や三重塔など、とりあえず拝観したものの印象は薄い。特筆すべき点が見当たらない。得てして、神や仏は苦しい時くらいにお目見えするくらいが丁度いいのであろう・・・。

 それでも、持参した「るるぶ」調べによれば、この前山寺の住職の奥方が作る「くるみおはぎ」なるものが絶品だとのこと。これは是非とも喰らいたいものだ!と意気を揚々とさせたのも束の間、「要予約」の文字で撃沈する。

 そんなこんなで、くだらない旅の方針なんぞに従って馬鹿にならない拝観料を払って後悔の念を抱きつつ、次なる場所『無言館』へと罰当たりな二人は進むのであった。



~まだ、つづく~
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元職員/吉田 修一

2008-12-17 | 小説
≪栃木県の公社職員・片桐は、タイのバンコクを訪れる。そこで武志という若い男に出会い、ミントと名乗る美しい娼婦を紹介される。ある秘密を抱えた男がバンコクの夜に見たものとは。≫

 決して納得できる内容ではありませんでしたが、これはこれで吉田修一だな、と、いや、これこそが吉田文学かな?と。主人公「片桐」の中に見える人間の汚さ、厭らしさ、ズルさ、臆病さ、それらはきっと多かれ少なかれ誰でも持っているものだとは思うのだけれど、それから目を背けるな!っていうんじゃなくて、いいじゃん、背けちゃえ!みたいな?逃げる度胸も開き直る度胸もないんだけれど、偽りの平穏を手にするために逃げ場所の確認をしてみたり、わざと大声で笑ってみたり、つくづく人間って滑稽な生き物だよなぁ・・・。

 吉田氏の作品は、やはり、日頃露わにしたくない、なるべくなら意識の底に沈んでいてほしい、目を逸らしていたい自分の醜さを、容赦なく突きつけてくるところに、その真髄があるのだと思います。

 ライトな文体のわりに、全体が澱んでいるのは、バンコクの蒸し暑さのせいだけではないのでしょうね。
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夜の朝顔/豊島 ミホ

2008-12-15 | 小説
≪なんにもない田舎で暮らす小学生センリ。でも気になることは山ほどある。クラスメイトとの微妙な距離感、となり町での発見、垣間みるオトナの事情…。“明るい子ども”でいるため、言葉にできなかった7つの思い。人生で一番長い6年。小学生センリが初めて知る、不安、痛み、憧れ、恋。新しい発見に満ちた濃密な日々のなか、ゆっくりとオトナになる少女を描いた連作集。≫

 小学生の頃の思い出かぁ~。。。うーむ、さすがにこの歳(34)にもなるとかなりあの頃の記憶というのは薄れている。おぼろげに浮かんでくる自分像は、ただのバカなガキだったような・・・(今はただのバカなオッサンか?)

 あの頃の色んな出来事、それは悔しさだったり哀しさだったり、もちろん楽しさや喜び、それら断片的な思い出は嘘みたいに鮮明に浮かびあがってくるんだけれども、そのひとつひとつの、事の顛末やいきさつがずい分あやふやになってきているのは否めない。でもそれはそれで、いいことでもあるんだと思う。

 それでもたまに、何かの拍子であの頃の記憶が呼び戻されたとき、肝心のところが不鮮明であったりするとちょっとばかり気になってしまう。

 そうだ!オレもヤッキーみたいに、母校の小学校へ行って、思い出の場所などを辿りつつ感傷に浸ってみようかしらん♪


やめとけぇ・・・

絶対、通報されるから・・・

 うん。そうだね。
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夕子ちゃんの近道/長嶋 有

2008-12-14 | 小説
≪アンティーク店フラココ屋の二階で居候暮らしをはじめた「僕」。どうにも捉えどころのない彼と、のんきでしたたかな店長、大家の八木さん、その二人の孫娘、朝子ちゃんと夕子ちゃん、初代居候の瑞枝さん、相撲好きのフランソワーズら、フラココ屋周辺の面々。その繋がりは、淡彩をかさねるようにして、しだいに深まってゆく。だがやがて、めいめいがめいめい勝手に旅立つときがやってきて―。誰もが必要とする人生の一休みの時間。7つの連作短篇。≫

 読み始めて、最初に思ったのが「つげ義春みたいだなぁ」でした。それはたぶん、古物商とか狭い六畳間とか大家と店子の関係だとか、そういったディティールが「いかにも!」な感じだからだろうけども、でもそれよりも、作品全体に漂う雰囲気とか主人公の不透明さとか、まわりの人々の微妙に一般ズレしている感覚だとかが「つげ義春みたいだなぁ」って。そしてなにより漫画好きの作者(『ジャージの二人』ではつげ義春のことにも言及していた)ならではのオマージュなのであろうな、と。

 だから、というか、なんというか?故に?自分的にはとても面白く心に沁み入る一冊でした。

 こういう、なにげない仲間が集まり、なにげない生活が営まれ、そしてそのときがくれば「スッ」と離れていくけれども、またなにげなく集まれる。肩ひじ張らずになにげなく送れる仲間たちとの日々、そういうのが好きです。
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How to 本

2008-12-11 | 雑記
 図書館に『お笑い芸人になるには?』という本があった。

 もし本気でお笑い芸人になりたくてこの本を手にとる奴がいたら、オレ的には「オモロイやっちゃなー」と笑えるけれども、芸人にはなれないと思う。
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ゆかいな仲間たち 2

2008-12-10 | 友人
 とかく、私の周りにはゆかいな人々が多いのだが、先日、兄キの友人Sさん(♂50才、既婚、小6の息子一人)と酒を呑んでいたとき、どういう経緯でその流れに入ったのかは忘れたのだが、性癖の話になった。
 いい具合にアルコールがまわってきたSさんは、やや焦点が定まってはいないものの、その眼差しに確かな真剣さをたたえて語りだした。

「センズリ覚えたての頃はそれこそ毎日のようにやっててね。そんでも、毎日のことやから、しだいに新たな刺激を求めるようになったんよね」

 ええ、そのお気持ちはよくわかります。

「ほんで、ある日風呂入ろうとしたら脱衣所のとこにホース置いてあったんよ。風呂掃除で使ってるヤツでわりと長いんよ。俺それ見てね、『これや!』って思ったね」

 あ、はぁ・・・。

「ほんで素っ裸んなってそのホース、体にグイグイ巻きつけたんやけどね・・・これはこれでアリかなぁ、て思たわぁ」

 いやいや、なにが「アリ」なんだか(笑
 で、もうこうなったら私も訊かざるをえないじゃないですか。

「ホースの穴に突っ込んだんですか?」

「いやー、試してみたんやけどね、入らんかったんよー。惜しかったんやけどね」

 そう言ったSさんの顔には「惜しさ」よりも、むしろ「誇らしさ」が滲み出ていた。


 ちなみにSさんは生粋のミュージシャン体質で、そのギターテクニックは「巧い」とか「プロ級」なんてのを通り越して、もはや神。聴くものを圧倒させる。そして唄声にはブルースの嘆きを纏わせ、聴くものを陶酔させる。本当にもの凄い「ギタープレイヤー」なのである。
 
 まぁ、「ホースプレイヤー」としても、もの凄いと発覚したけど。

 そんなSさんに対して少々申し訳ないが、言わせてもらいます。

 どうして私の周りにはこんなどうしようもない奴らばかりなのだろうか?私はいたってマトモな人なのに・・・。

 でも、こんな仲間たちのおかげで、私の日常はとてもゆかいなのである。
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前払いと後払い、どっちがいい?

2008-12-09 | 雑記
 Kちゃん(♂38才、独身)が、まだ冬用タイヤへの交換を行なっていないというので、自分が1500円でタイヤ交換を請け負った。

 前回「めんどくさい」とか言って依頼拒否していたにもかかわらず、今になって快諾した理由というのは、当初提示していた金額より500円upしたから・・・とかでは決してなく、本日はお日柄もよく、何より仕事が休みで暇を持て余していたからなのだ。いや、ホント。
 
 その証拠に交換を終えてKちゃんからお金を出された際、

「支払いはフェラチオでもいいよ」と、もちかけたくらいだ。

 Kちゃんはといえば照れ臭いのか、苦笑いしながら

「1500円のほうでいいわ」と応じた。

 そりゃ残念。


 そんなこんなであったのだが、もしタイヤ交換の代価がフェラチオ一発だったら、と仮定してみると、それは前払いのほうがいいか?後払いのほうがいいか?という問題にぶち当たった。

 それは、前払いだったとしたら、きっと抜かれた後はものすごく気だるくなってタイヤ交換なんてする気力は湧かないであろう。所謂「出し逃げ」状態である。

 では後払いのほうがよいか?となると、そうでもない。きっと仕事後の行為に、期待と焦燥ではち切れんばかりに胸膨らませ、且つ、股間もパンパンに膨らませてしまい、タイヤ交換どころではなくなるであろう。所謂「暴発寸前」状態である。


 従って、私の出した結論は、タイヤ交換は現金で請け負うべきである!そういうことである。

 だが、しかし、やはりフェラチオも棄て難いな、とも思うのだ。
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ゆかいな仲間たち

2008-12-09 | 友人
 とかく、私の周りにはゆかいな人々が多いのだが、先日、まぁ以前から交流を深めていた人物なのだが、その彼(独身)の30才の誕生日会をみんなで催した際、彼の生い立ちを探ろうと質問したのだが、仲間内でいちばん年長者のKちゃん(♂38才、独身)が真っ先に尋ねた質問が、

「童貞喪失は、いつ?」
 
 と、最低な質問を投げかけた。

 しかしその彼は嫌な顔ひとつ見せずに、むしろ嬉々として、

「21です!」

 と言い放つので、やむなく私は訊かざるをえなくなり「相手は?」と問うと、

「ロシア人です!」

 一同大爆笑。オマエ、最高だな(笑


 で、そこからさらに掘り下げて訊いてみると、今までに20人の多国籍軍相手に奮闘していると・・・オマエ、最高だな(爆

「でも、黒人は無理っす!」

 オマエ、それは差別だよ・・・。


 ちなみに彼はタイ国のニューハーフのフェラチオもダメだったのだ、と。ダメだったので自分でコイてイッた、と・・・もう、勘弁してくれ(大爆笑


 どうして私の周りにはこんなどうしようもない奴らばかりなのだろうか?私はいたってマトモな人なのに・・・。

 でも、こんな仲間たちのおかげで、私の日常はとてもゆかいなのである。

 
 
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花が咲く頃いた君と/豊島 ミホ

2008-12-08 | 小説
 稀に、「もしもこの本を知らずに読まなかったとしたら、自分の読書人生において大きな損失を被っただろう」と、読後そう思える本に出逢う。

 それは重松清の『疾走』であったり、伊坂幸太郎の『重力ピエロ』であったり東野圭吾の『手紙』であったり、森見登美彦の『太陽の塔』であったり、法月綸太郎の『密閉教室』であったり、綾辻行人の『十角館の殺人』であったり、吉田修一の『長崎乱楽坂』であったり、瀬尾まいこの『図書館の神様』であったり、本谷有希子の『江利子と絶対』であったり、津村記久子の『君は永遠にそいつらより若い』であったり、乱歩の『二銭銅貨』であったり太宰の『晩年』であったり・・・うむ、「稀に」というか、けっこうあるな。他にもいろいろ・・・。

 で、本題に戻すと、今回読んだ豊島ミホさんの『花が咲く頃いた君と』が、「もしもこの本を知らずに読まなかったとしたら、自分の読書人生において大きな損失を被っただろう」カテゴリーに追加された、と。

 まさに珠玉の短編集。【サマバケ96】【コスモスと逃亡者】【椿の葉に雪の積もる音がする】【僕と桜と五つの春】と四季折々の花を携え綴られる切なき日常の物語。どれも本当に、素晴らしいお話ですが、中でも冬の【椿の葉に~】は、文学史上に残る名作だと(個人的に)思います。

『エバーグリーン』も捨て難いですが、今のところ私が読んだ豊島さんの作品の中で№1です☆

 本当に、この作品を読めてよかったなぁ、と心から思いました。
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THE DVD観賞

2008-12-07 | 映画
  

【エド・ウッド】見事B級映画に仕立てあげられたA級映画。色んな役を完璧にこなせるジョニー・デップに脱帽です。さらに、色んな役を演らせてしまうティム・バートンに脱ヅラ。


  

【ターミナル】正直、そんなに泣ける映画ではなかったけれども、トム・ハンクス見てたら『グリーンマイル』を思い出してきちゃって泣けた。
 それよりも、キャサリン・ゼタ=ジョーンズの魅力にヤラれた(ラヴ☆

   

 かわいい・・・。


  

【オーシャンズ12】前作よりも確かに面白かったです。テンポもよく、そしてなにより、
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
 の美しさが・・・最高です!(ラヴラヴ☆

  

 素敵だ・・・。




 以上、キャシーに恋した異常なオッサンの備忘録でした。



  

 いや、それにしても、お美しい・・・
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