雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

夢叶えた友

2011-12-06 | 友人
 彼は「料理人になる」と言って、大学を辞めた。
 それからは、様々な飲食店に於いて修行の日々を経ていた。
 元から、料理の腕前は確かであった。二人でよく、家で呑んでいるときなどは、冷蔵庫にある何気ない食材と些細な調味料だけで、信じられないほど美味い料理をこしらえたりしてくれた。
 そうして、酔いが盛り上がってくると彼は言う。「いずれは自分の店をもちたい」

 ここ数年は、互いの多忙により、なかなか会う機会の得られなかった彼から、久しぶりの連絡が今日あった。
 今月、ついに自分の店をオープンさせるのだ、と。
 それも、なにかの縁か、我が務め先の目と鼻の先に。
 オープン前の、お披露目会に呼ばれたのだけれども、残念ながらその日は仕事であった。しかしながら、近いうち必ず顔を出すよ。

 今まさに、長年の夢叶い、躍動に満ち溢れ出そうとする彼の声を聞いていると、こちらまで元気になってきた。

 電話では、「おめでとう」と言ったのだけれど、本当は、「ありがとう」と伝えたかったのかもしれないな、と、これを書いている今思う。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (けん)
2011-12-11 11:15:19
行きたい!行きたい!行きた~い♪
みんなで行けるといいな♪♪(切望
Unknown (秀)
2011-12-15 01:45:46
なんか、こぢんまりとしたワインとフランス料理の店みたいだったよ。

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