雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

あるクリーニング店にて

2007-06-19 | 雑記
 クリーニング店というところへは、自分は年に一、二回行くか行かないかである。

 そんな私ですが、先週身内に不幸があり、その折、使用した喪服を出しに行ってきました。
 
 店内に入ると、二人のオバサンがレジ前であーだこーだやっておりまして、私は恐る恐る洗濯物を袋から取り出し「これ、お願いします」と伝えた。

 どうやらオバサンの片方は新人さんらしくて、隣のオバサンからご教授中だったらしく、新人さんはなんだかオロオロとした眼差しを私に向けたまま、歪な笑顔を作りレジ前で固まっています。そんなもんだから、ベテランさんの方がそそくさと洗濯物のポケットやら汚れやらをチェックし、私にあれこれ説明してきます。

「ひどい汚れとか、あります?」

「いえ・・・」

「じゃあ、普通洗いで、よろしいですね」

「あ、はぁ・・・」(って、普通って?オレあんまし利用しないからわかんないんだけど・・・まっ、いいか)

「会員証、あります?」

「いえ・・・」

「では、お作りしましょうか?割引とかあるんで、お得ですよ」

「あ、はぁ・・・」(だから、あんまし利用しないんだけど・・・・まぁ、お得なら作っとけばいいかー)

「年会費二百円になります。できれば、先に二百円、頂戴してよろしいですか?」

「あ、は、はぁ・・・・」(って、金取るのかよ!だったらいらねーよ!って、今さら言うのもなんだしなぁ・・・まぁ、しょうがねーか・・・)

 で、二百円払って名前やら住所やら電話番号やら誕生日やら書かされて・・・・書いてる最中、ベテランさんときたら、新人さんに

「ほら、今、名前書き終わったでしょ。それ今のうちにサッと登録しちゃって、順番に電話番号とかも・・・090-944・・・・」

 オイオイ・・・書いてる最中にそりゃねーだろ!なんか、焦るじゃねーか!

 とかなんとかやりつつ、その後しばらくレジでモタモタしつつ、

「礼服上下、Yシャツ、ネクタイ、以上四点で1680円になります」

「あ、はい・・・」と、財布の中を見ると一万円札一枚と千円札一枚、あと五百円玉一枚。
 当然、一万円札を出しますね。するとベテランさん、

「すいませーん、細かいのないですかぁー」

 と・・・・。

 いや、まぁ、私も一応コンビニなどで働いてましたから、細かいほうがいいっていうその辺の事情も分かってますがね・・・無いもんはしょうがないでしょ・・・。

「あー、すんません、ギリで足りないんです。さっきの二百円があったらバッチリなんですけどねー」

 と、笑顔で言っときました。さて、どんな反応かなー。

「では、一万円からお預かりしまーす!」

 ・・・・・・・・・・・・。

 なら最初から文句つけずにお預かりしてくれよ、オバサン・・・・。


 そんな具合で、なんだか釈然としない面持ちでそのクリーニング店を後にしましたとさ。

 四日後、取りに行くのがなんとなくかったるいです。 
コメント (8)
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