(ダウ・ジョーンズ)欧州中央銀行(ECB)理事会のメンバーでもあるドイツ連邦銀行(中央銀行)のバイトマン
総裁は、20日付のフィンランド紙ヘルシンギン・サノマットとのインタビューで、欧州大手銀行を直接監督する
役割をECBに割り当てるのは間違いとの見解を示した。
欧州連合(EU)の財務相会議では昨年12月、欧州の大手銀行をECBの直接監督下に置く枠組みについて合意し
た。ECBのこの新たな任務は、「監督的役割と金融政策との間の利益相反を覆い隠すことになるだろう」とバイト
マン総裁は述べた。
ただ、今後の銀行危機を回避するために欧州全体の銀行同盟を創設する計画には支持を表明した。「銀行同盟
の目的は、銀行と政府との間の悪循環を断ち切ることにある」と総裁は語った。
また、資金繰り難に直面し救済を要請したユーロ圏加盟国の短期国債を買い入れるECBの「アウトライト・マ
ネタリー・トランザクションズ(OMT)」については懸念を示した。「このプログラムは金融政策に著しいリスク
をもたらす可能性がある。われわれは現在、こうしたリスクを制限するとともに、それが実体化するのを回避し
なければならない」とバイトマン総裁は主張した。
-0-
Copyright (c) 2013 Dow Jones & Co. Inc. All Rights Reserved.