ringoのつぶやき

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DJ-OECD:ユーロ圏、金融防火壁を1兆ユーロまで強化すべき

2012年03月28日 06時52分01秒 | ユーロ危機

ブリュッセル(ダウ・ジョーンズ)経済協力開発機構(OECD)は27日に公表した報告で、ユーロ圏は域内の金融
ファイアウオール(防火壁)の能力を直ちに拡大し、支払い能力のある国に不利にならないようにすべきだと主
張した。

欧州各国の財務相は30・31日にコペンハーゲンで非公式会合を開くが、ここではユーロ圏救済基金の融資能力を
小幅に引き上げて7000億ユーロとすることで合意する見通しだ。

これに対しOECDは、市場の緊張を緩和させるには今後2年間で救済基金の融資能力を1兆ユーロ以上に強化し、財
政難のユーロ圏諸国による潜在的な需要にも応える必要があると警告した。

「これほどの規模の基金が果たして利用されるかどうかは不明だが、信頼性のあるファイアウオールの存在は信
頼向上につながる可能性がある」と述べた。

この額には域内銀行の資本増強に必要なファイアウオールは含まれないとして、「一部のユーロ圏加盟国は大規
模な国内銀行部門が危機に陥った際、対処する手段を持っていないというリスクがある」と指摘。ユーロ圏は必
要に応じて公的資金を利用し、銀行の資本増強を進める必要があると主張した。

だがOECDは、これらの措置がほんの始まりにすぎないとみている。「ちぐはぐで貧弱な意思疎通や決断力の欠如
は、今回の危機の解決を必要以上に難しくさせてきた」と見解を示した。

さらにユーロ圏に対し、政府向けと銀行業界向けの両方の救済基金をいっそう改良するよう求めた。

国際通貨基金(IMF)が持続不可能な公的債務を抱えていると判断した国々に対して実施しているのと同様に、
ユーロ圏の恒久的救済基金である欧州安定メカニズム(ESM)にも市場規律を強化するため、民間部門関与に関す
る条項を盛り込むべきだと呼びかけた。

銀行が破綻した際の処理費用を可能な限り民間部門に負担させる、より統合された銀行監督・破綻処理制度の導
入を欧州連合(EU)は検討すべきだとも提言。債権者に損失を負担させる「ベイルイン」を活用することで実施
は可能で、「政府と国内銀行制度の分離をさらに促すはずだ」とOECDは主張した。

EUは年内に銀行破綻処理法案を提示すると見込まれている。

OECDはまた、銀行の保有資産の適切な分散を促すため、国債を無リスク資産として扱う慣行をEUは見直すべきだ
と訴えた。

ユーロ圏経済については、見通しが「いつになく不透明だ」との見方を示した。効果的な政策行動がなければ深
刻なリセッション(景気後退)につながりかねず、大幅な景気下振れリスクがあるとしている。例えば財政再建
や銀行のレバレッジ解消は、財政健全化の恩恵が確認されるより先に、経済活動を制限することもある。需要の
軟化が続き、失業率はさらに上昇する可能性が高いと懸念した。
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