ほぼ日刊、土と炎、猫と煙突

白く燃え尽きた灰の奥深く、ダイアモンドは横たわる。

噴霧器の原理?

2006年05月17日 22時40分40秒 | 技術メモ
さて...。昨日の反省から、
液体を噴霧する方「法及び装置」を以下にまとめてみる。

1:「ベイヌーの定理」を応用した霧吹き。

世間一般でいう「霧吹きの原理」とはこれの事である。

細い管から空気(ガス)を速い速度で流す。
と、自動的に発生する「負圧」で液体を吸い込み、それを空気と一緒に噴出する。

例:
自動車のキャブレーター



------上記のものとは(原理的に)別に----------

「液体を、ノズルの細い穴から急激に噴出させる」
事によって「霧」を発生させる装置もある。

この場合、空気(ガス)は「圧をかける」のが目的であり、
外部に噴出させる必要は無い。

A:無圧型スプレー

シリンダーで、タンク内部の水をくみ上げた後、シリンダー内部のみを加圧。
液体を、ノズルの細い穴から急激に噴出させる。
(シリンダー内部からタンクへは液体が逆流しないよう、弁が使われている。)



例:
指の力でシュッ、シュッするスプレー。

B:貯圧型スプレー

タンク内部に圧縮した空気(または高圧ガス)を密封させ、
液体を、ノズルの細い穴から急激に噴出させる。

例:
ヘアー・スプレーや、殺虫剤のスプレー。

大雑把に言うとこの3種類だ。

俺が昔使っていた除草剤の噴霧器は、大きな空気タンクが付いていた。
まず、自転車の空気入れみたいなエア・シリンダーでそこに空気を送り、
その「圧」を利用して液体をノズルから噴射していた。

つまり、原理としてはB:だが、「見た目にはA:」っぽい。

で、これにエア・コンプレッサーをつなげば、問題なかったろう。

しかし、無圧型のタンクにエアを送っても、ほとんど効果がなかった。

(第一、タンクが圧に耐えられるように出来ていないで十分に加圧できない。)

------まとめ------

「噴霧器」の改造は、本来やるべきではない。
が、どうしてもやりたい時は、よく観察して、その原理を見極めてから行うべし。

------その他------

超音波加湿器は「噴霧器」の一種とも考えられるが。
これはまた、別の原理である。

以下、コピペ。

液体に超音波の振動エネルギーを与え、
液面や液内部に周波数固有のキャピラリ波(毛細表面波,capillary wave)や
キャビテーション(空洞現象,cavitation)を発生させることにより、液面に無数の毛細表面波をつくり、
液体の表面張力を減少させ、規則的分裂を行う。

そう言えば「超音波カッター」に水をかけたら、「霧」が発生したな。
水蒸気が発生したのか?と一瞬思ったけど。

極、簡単に言えば「高周波で振動している固形物」を水に突っ込むと、
「霧」が出来るらしい。

除草剤の問題

2006年05月17日 00時03分27秒 | 古い日記
ここ、ベトナムじゃあ...。
決して「緑」は「癒し」や「安らぎ」なんかじゃないぜ。
高温多湿の熱帯地方ではヤツラはカビやバイキンと同じ...。

元来、アフリカのサバンナで発生した我々人類とは
決して相容れない、「凶悪な魔物」だ。

生きて帰りたかったら、焼け!枯らせ!殺せ!

それが...俺がベトナムで学んだ事の一つだ。

----(あ、全部ウソだけど)----

正直、そこには映画の様に劇的な物語は無い。
が、実際、俺には「除草剤撒布」の知識と経験があった。

その経験からすると...。

オサーン達がやっているその撒布方法じゃあ、
(ほとんど、枯れないね。)
と思った。

案の定、全然、ダメだった。

「もっと濃くしなけりゃ効かないかな?」
「いや、撒布方法に問題がありますね。」
「...そうかなあ?」
(...やっぱり。)

俺は、「最近の除草剤は昔のと違うのか?」
と思って黙って見ていたが、その薬の説明書を読んで確信した。

「根っこに直接やったって無駄ですよ。葉っぱ全体にまかなけりゃ。」
「え?だって『根を枯らす』って書いてあったよ。」
「よく読んで下さい。『葉から吸収して、根まで枯らす。』って書いてあるでしょ?」
「...あれえ。本当だ。」

除草剤の基本は、
「1日中、晴れる(と思われる)日の午前中、植物全体に満遍なく撒布する。」
これで、夕方にはかなり効果が出る。

しかし、最大の問題は「説明書の読み違い」ではない。

「噴霧器」が非常に労力がかかる代物(シロモノ)であり、
ソイツをまず何とかしなければ...という結論に落ち着いた。

「人力で、シュコシュコとレバーを上げ下げしてたら効率悪いですね。」
「そうだ!『噴霧器のタンクにエア・コンプレッサーを繋る。』ってのはどうだ?」
「うーん。いいかも知れないですねえ。丁度、ミニ・コンプレッサーがあるし。」
「改造してみるか?」
「やってみる価値はあるますよ。多分。」

(中略)

「あれえ?おかしいな。全く出てこない。」
「タンクが空気圧で脹らんで壊れそうですよ。」
「や、やべえ。止めろ!」

結局、「貯圧式」じゃなくて「無圧式」って種類らしいんだが...

「この噴霧器のタンクは除草剤(液剤)を入れるもので、
エアを溜める構造にはなっていない。」

と、気付くのに1日を費やしただけだった。