名古屋するめクラブ

~名古屋発くうみるあそぶ~

外山滋比古著「思考の整理学」

2011年11月12日 15時55分55秒 | 読む

秋の読書週間最終回。

高校の大先輩、外山滋比古先生、

2007年のベストセラー「思考の整理学」。


初刊は1986年。

最近は、入試問題によく使われているようです。

まるで、私たちのころの小林秀雄先生の「考えるヒント」みたいな?

この本を書くことになったきっかけは、

卒業論文をどう書いていいかわからないと苦労している大学(院)生のために、

自分の頭で考えて書かせるにはどうすればいいか、

考え出す力というのはどうすれば得られるのか、悩んだこと。


人はいかに「思考」すべきか、断片的「思考」をどのように整理し系統立てるか、

自らの試行錯誤を具体的に紹介していく、といういかにも先生の講義を聴いているかのような本。

いろんなアプローチが紹介されているから、自分に合ったものを選んで試してみるのもいいかもね。


あとがきも英文学者ならでは。

日本人の「think」好き論。

thinkという動詞は、I think, therefore I am(われ考う、ゆえにわれあり)にあるように、

思考が相当はっきりしていて、

結末への見通しも立ち、完結した思考を叙述するべきで、

日本人がよく使う「思う」は、It seems to me に近いという。

I supposeではなく、It seems to me なのですね、なるほど。


『I think のエッセイが試論であるとするなら、

It seems to me のエッセイは随筆、随想ということになる。

エッセイストはもっとも身近なところで思考の整理をしているのである。

何か考えたら書いてみる。その過程において考えたことが

It seems to me から、少しずつI think へ向かっていく。』

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思考の整理学


なるほど。

つまり、備忘のため、なんとなく続けているこの拙ブログも、

自分にとってなんらかの思考の一助となっているってことかな。なんちゃって。

ちがうか。

それにしても、

私の読書嗜好はかなり偏りがあるな。。。

グライダー型人間代表。