名古屋するめクラブ

~名古屋発くうみるあそぶ~

シドニー! BY 村上春樹

2006年10月17日 00時34分11秒 | 読む
ノーベル文学賞に最も近い男、村上春樹。

残念でした。今回は逃してしまいましたね。

そんな騒ぎの中、何か読んでみようと思い図書館に行ったら、こんなタイトルの本を見つけました。

「Sydney!」

シドニーオリンピックの23日間を取材してまとめた本です。

決してスポーツファンであるわけではなく、むしろオリンピックを「退屈」と思っている、そんな彼が、「金メダルなんてただのメダルじゃないか」、「聖火なんてただの火じゃないか」とあくまでも懐疑的にオリンピックを綴った本。(オリンピック以外のこと、例えば、オーストラリアの歴史、オーストラリアに生息する動物、旅の思い出についても書かれています)

冒頭に記された、機内から見たオーストラリア大陸の描写はとても興味深い。

「シベリアのツンドラの風景とか、アラビアの砂漠の風景にも、結構ワイルドでシュールレアリスティックな部分はあったけれど、長い時間注意深く見ていれば、それなりに納得させられるものはあった。

しかしオーストラリアの風景は違う。基本的にまるっきり変なのだ。一目見れば変であることはわかる。それでいて変であることの蓋然性がうまく引き出せない。集中してみていると、自分がだんだん別の次元に引き込まれていくような奇妙なうらぶれた感覚がある。」

さすがですね。

全く同感です。同感なんだけど、ぼんやりこんな感じと思ってたけど言葉で表現できませんでした。 

さすが!ほんと!

絶対こんな風に書けないもん。

プロですね~

脱帽です。当たり前だけど。

これからも私達の心の琴線を震わすようなステキな文章を書き続けてください。


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